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チャンプ・カー・ワールド・シリーズ 第7戦 ラグナ・セカ【決勝】フォト&レポート

<US-RACING>
Photo&Report by Hiroshi Nakajima

 スタート後1周目で6台パスした鹿島は、いっきに12番手までポジションをアップ。ところがタイヤが温まっていくにつれてマシンがアンダーステアになり、徐々に後退。途中ターン4でコースアウトを喫し、最終的に16位でフィニッシュした。このあとしばらく休戦し、バンクーバーでシリーズ復帰を目指す。

 タナボタのポール・ポジションとはいえ、フルコースコーションのないハイペースなレースでも終始安定したスピードを見せたカーパンティは、致命的なミスを犯すことなく見事ポールtoウィンで優勝した。うれしい今季初勝利を遂げたカーパンティエは、ランキング4位とトップを射程内に見据えてシーズン中盤へと突入する。一方、2位を獲得し、今季4度目の表彰台に上ったジュンケイラ。7戦中、前回のミルウォーキー戦以外はすべてトップ5でフィニッシュしているものの、待望の今季初優勝はまだ。果たして次回のポートランドでは表彰台の頂点に立つことが出来るだろうか。

 今シーズン4度目の優勝を獲得したチーム・プレイヤーズ。チームにとって2名のドライバーが同時に表彰台に上がるのは初めてのことだ。前回のミルウォーキーではタイヤ交換時のアクシデントに見舞われ、トレイシーが大きく後退を余儀なくされたことがあった後だけに、チームのスタッフにとっては嬉しい結果となった。

 開幕3連勝とダントツの速さを見せたものの、ヨーロッパ・ラウンドからアクシデントが続いて勢いを失ってしまったトレイシー。今回はチームメイトのカーパンティエに何度もチャージをかけ、本来のトレイシーらしいエキサイティングな走りを披露した。ロングビーチ以来の表彰台に上がることが出来たトレイシーに、安堵の表情が伺える。

 このコースで予選13位スタートの4位フィニッシュは見事としかいいようがない。予選で違反がなく、あのままポールポジション・スタートだったとしたら、ジョルダインは確実に優勝争いに絡んでいただろう。この日のレース内容は、ある意味彼にとって大きな自信となったはずだ。依然ポイントリーダーの座をキープしている。

 ラグナ・セカでは1997年から1999年に3年連続ポール・ポジションを獲得、そのうち1998年と1999年は2年連続で優勝を飾っているハータ。久しぶりに得意のコースで戦った結果は11位だった。新参チームのPKレーシングにとって、ハータのようなベテラン・ドライバーとともに得た経験とデータは、これまでのルーキーとは比べ物にならないほどの大きな意味を持つ。

 ルーキーで最高位、しかもレイナード勢トップとなる5位入賞を果たしたハバーフェルド。この日の結果でルーキー・オブ・ザ・イヤーのランキングでもマニングを交わして2位に浮上した。一年目のチームであることに加え、レイナード・シャシーでこの成績は立派。ブラジル出身の27歳は今後の活躍が楽しみだ。

 今回4番手グリッドからのスタートとなったボウデイ。スタート直後に順位を落としたものの、最初のピットストップで4位まで順位を回復。しかしレース後半ポップ・オフ・バルブのトラブルに見舞われて後退を強いられ、最終的にリタイアとなってしまった。今年3度目のノーポイントに終わる。

 最初のスタートの際、となりのジュンケイラにフェイントをかけようとしたカーパンティエがスピードを緩めたその瞬間、後ろのトレイシーがヒット。当たり所が悪ければ2台ともリタイアになっていたかもしれない。2周目にやっと隊列が整ってグリーン。毎年先頭と後ろの差がかなり開くことが多かったが、今年は全車が一団となってターン2へ飛びこんできた。