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CARTチャンピオンシップ・シリーズ 第4戦 ナザレス【プラクティス3】レポート

<US-RACING>
■ブレックとカストロネベスが20秒を切った直後、雨でセッションが中止に

うす曇となった空の下、昨日の32度という気温から一転し、20度という肌寒いコンディションとなった2日目。各マシンは午後の予選に向けて最終調整を行うべくコースインを開始する。初日と違い、今回はポイントによってグループ分けされ、最初にランキング下位グループが先にプラクティスを行う。

開始後10分が経過した時点で、早くもジョルダインJr.が20.406秒をマーク。昨日ジュンケイラが出したベストラップの20.485秒を塗り替え、これまでの総合タイムでトップに立つ。昨日よりも気温が低いだけに、20秒を切るのも時間の問題といえるだろう。これにディクソン(20.841秒)とフィッティパルディ(20.871秒)が続く。

その9分後、ザナルディのマシンにトラブルが発生。エンジン部分から火災が発生したためにピットロードへ。この時点で20.367秒と更にタイムを縮めたジョルダインJr.が相変わらずトップのまま、フルコースコーションとなった。今年から新しいエンジニアを迎えたジョルダインJr.が大健闘している。

9時57分にグリーンフラッグが振られてセッション再開。スタートから約30分が経過し、路面温度が約2〜3℃ほど上昇した中、昨日のセッションで総合2番手のタイムだったパピスが20.210秒をマークしてトップへ上がる。しかしその5分後、今度はセルビアが20.151秒のタイムでトップが入れ替わる。今回もローラ勢が絶好調だ。

2番手に下がったパピスが更なるタイムアップを試みる中、ターン4でスピン。このため2度目のフルコースコーションとなる。2分後にはグリーンフラッグとなったが、その後もセルビアのタイムを上回るドライバーは誰も現れず、午前10時15分に第一グループのセッションが終了。トップがセルビア(20.151秒)2番手パピス(20.210秒)3番手ジョルダインJr.(20.367秒)と、フォード・ローラが上位を占めた。

続く第2グループのセッションも予定どおり10時30分からスタート。路面温度は50.5℃と9時30分のスタート時とあまり大きな変化はない。このランキング上位グループがどれだけタイムを伸ばすだろうか。

10時43分、前日から好調だったカストロネベスが14周目、ついに20秒の壁を破る19.979秒の好タイムをマークし、総合トップに躍進。このころから天候に変化が見られ、厚い雲がコースの上に移動し始めてきた。

その後、セッション開始から20分が経過した時点で、初日のプラクティスで総合4番手だったブレックがカストロネベスをわずかに上回る19.926秒のタイムでトップに浮上。昨日トップタイムのジュンケイラもカストロネベスに続く20.090秒のタイムで3番手に上がってきた。

10時54分、懸念されていた雨が降り始めてコースが濡れてきたため、CARTオフィシャルはイエローフラッグを提示。いったんフルコースコーションとし、路面に水分が溜まらないようにオフィシャルペースカーなどを走らせる。しかし降ったり止んだりの天候は回復せず、天気予報によると雨雲がしばらく続くことが分かったため、15分の時間を残したまま午後11時にセッションは終了となる。

結局このセッションで20秒を切ることが出来たのは、トップのブレック(19.926秒)と2番手のカストロネベス(19.979秒)の二人のみ。それでもタイム的に見るとトップから1秒以内に21名のドライバーが入るという相変わらずの接戦は続いている。

またエンジンメーカー別に見ると、1位フォード、2位ホンダ、3位トヨタで、フォードはトップ10に4台、巻き返しを狙うホンダとトヨタはそれぞれ3台ずつがトップ10に入り、こちらも3大メーカーが接戦状態だ。これをシャシー別に見ると、トップも含めて6台のローラがトップ10入りするという、相変わらずの健闘ぶりを見せている。

気になる日本勢は、高木が20.818秒で20番手、中野が21.100秒で24番手のタイム。午後の予選でのタイムアップに期待したいところだ。