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CARTチャンピオンシップ・シリーズ 第2戦 ロング・ビーチ【プラクティス2】レポート

<US-RACING>
■1998年のポールシッター、カナーンが1番時計

午後のプラクティスセッションは、やや風が強くなってきたものの、気温は午前中とほとんど変わらないコンディションの中、1時15分にスタートした。

開始から7分後、ハータがターン5でスピン。コース上にマシンをストールさせてしまったため、レッドフラッグとなってセッションは一時中断となる。ハータのマシンは、押しがけによって再スタートしてピットへ。その後オフィシャルが安全を確認、コースはグリーンフラッグとなり、セッションが再開。

スタート後15分が経過し、トップタイムは前戦のポールシッター、ブレックの69.169秒と早くも午前中のタグリアーニに迫るタイムを記録。カナーンが69.714秒、ルーキーのミナシアンが69.950秒と続いたが、ミナシアンのチームメイト、ジュンケイラがターン1でオーバーラン。ジュンケイラのマシンにダメージは無く、そのままコースへと復帰したものの、今度はカナーンがピットレーンの入り口でマシンをストールさせてしまったため、CARTはこのセッション2度目のレッドフラッグを出す。

3分後にいったんグリーンとなるものの、この日あまり調子が上がらない開幕戦のウイナー、ダ・マッタがターン9でノーズからタイヤバリアに突っ込んでしまう。幸いドライバーにケガは無かったが、再度レッドフラッグが出されて中断。その後もターン5でド・フェラン、ターン9でパピス、そしてターン8でブレックらがそれぞれオーバーラン。いずれもマシンにダメージは無く、そのままコースへと復帰し、プラクティスを続行する。

セッション開始後41分を過ぎたところで、セルビアが10周目に69.001秒の最速ラップをマーク。ブレックは2番手に下がり、午前中トップタイムだったタグリアーニが69.187秒で3番手。

トップタイムを記録して絶好調だったセルビアだが、その後ターン8でスピン。しかしマシンにダメージはなく、そのまま再スタート。2分後、アンドレッティがこの日初めて69秒を切る68.513秒をマークしてトップに躍進すると、すかさず昨年度のシリーズチャンピオン、ド・フェランがアンドレッティのタイムを上回る68.388秒を記録してトップへ。そして午前中のプラクティスでも好調だったカーペンティエも68.402秒のタイムで2番手に割って入るなど、このあたりから各ドライバーはタイムを更新、次々と68秒台へに入っていった。

プラクティス時間も残りあと10分を切ったところで、ジュンケイラがターン9でスピン。続いて昨年のロングビーチの覇者、トレイシーがターン1でスピンしたかと思えば、トレイシーはこの後ターン5でもスピンし、タイヤバリアにマシンを軽くヒットする。さらにこの後、ウイルソンもトレイシーと同じターン5でスピンしたが、ウイルソンも自走でピットへと戻ることができた。

この間にトップタイムを更新したのは、モー・ナン・レーシング2年目で、再びホンダエンジンを得たカナーンだった。カナーンは、ただ一人68秒を切る67.759秒を叩き出し一躍トップへ。セッションはカナーンがトップのまま、午後3時ジャストにチェッカーとなった。

この午後のセッションで中野は、午前中のプラクティス・タイムを2秒以上更新し、総合13位へと一気に順位を上げる。一方、高木の方はタイムアップしたものの、順位では23位から26位へと後退。ほとんどのドライバーがタイムアップを果たした中、午前中のセッションでトップタイムだったタグリアーニは、Tカーからプライマリーカーへスイッチした午後のセッションでタイム更新ならず、20番手にとどまった。

今回のセッションは上位10番手までが1秒以内にタイムを揃え、更にトップから24位までが2秒以内という相変わらず接近した状態だ。エンジンメーカー別にみるとトップはホンダで、ベスト10に5台が入る。午前中トップだったフォードは、オリオールのドライブで今回2番手。前戦の覇者トヨタは最上位のモレノの7位を含め、計3台がトップ10入り。フェニックス・イルモアを駆るウイルソンはタイムアップしたものの、最終的に17位で初日のプラクティスセッションを終えた。

明日土曜日は、午前10時から75分間のプラクティスが行われた後、午後1時45分から2グループに分けられ、各30分ずつクオリファイが行われる。