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CARTチャンピオンシップ・シリーズ 第19戦 サーファーズ・パラダイス【プレビュー】

<US-RACING>
■フル・コース・コーションが多く、チーム戦略もカギを握る

シケインは多いが、それらをつなぐストレートは長く、多くの場所でハード・ブレ−キング競争が楽しめる。どのシケインも減速しすぎない程度なのが嬉しい。ストレート・コースのお手本のようなレイアウトだ。その証拠に、毎年のように楽しめるレースが繰り広げられてきた。

ナイジェル・マンセルがCARTデビュー戦でエマーソン・フィッティパルディと争って勝ち、F1からCARTへ戻ったマイケル・アンドレッティがマンセルとのバトルを制し、ジミ−・バッサ−がピタリと背後につけたスコット・プルエットをゴールまで抑え込み、アレックス・ザナルディがポール・トレイシーとホイール同士をぶつけ合う過激なファイトが繰り広げられている。

■第19戦プレビュー

日本ラウンド以来CARTは再び太平洋を渡り、第19戦の開催地、オーストラリアへと移動。観光地として名高いゴールド・コーストのサーファーズパラダイスに仮設された2.795マイルのストリートコースがその舞台となる。熱戦が繰り広げられた今年のオリンピックのサッカー会場、ブリスベンから約1時間ほどの場所だ。

今年でちょうど10回目を迎えるオーストラリア、サーファーズパラダイスでのレースだが過去9回のポールポジションとウイナーは以下のとおり。

ポールポジション:ウイナー
1991:マイケル・アンドレッティ:ジョン・アンドレッティ
1992:アル・アンサーJR:エマーソン・フィッティパルディ
1993:ナイジェル・マンセル:ナイジェル・マンセル
1994:ナイジェル・マンセル:マイケル・アンドレッティ
1995:マイケル・アンドレッティ:ポール・トレイシー
1996:ジミー・バッサー:ジミー・バッサー
1997:アレックス・ザナルディ:スコット・プルーエット
1998:ダリオ・フランキッティ:アレックス・ザナルディ
1999:ダリオ・フランキッティ:ダリオ・フランキッティ
・1991−1994:コース全長2.795マイル、16ターン
・1995:コース全長2.804マイル、16ターン
・1996−現在:コース全長2.795マイル、12ターン
・コースレコード:91.703秒(1999年ダリオ・フランキッティ)

ジョン・アンドレッティ(マイケルのいとこ、現在はNASCARウインストンカップで活躍中)やマンセル、フィッティパルディといった懐かしい名前を見つけることができるが、毎年ウイナーが変わっており、未だ2勝を挙げたドライバーはいない。

ポールポジションに関して、現役ではアンドレッティとフランキッティの2回ずつ獲得。しかし現在のコースレイアウトとなった1996年からでは、フランキッティとバッサーの二人だけしかポールポジションと優勝(二人ともポール・トゥ・ウイン)を飾っていないのが興味ぶかい。

3月に始まった今シーズンもついに残り2戦。このサーファーズ・パラダイスが今年最後のストリートコースでのレースとなるが、ここまでの仮設コースにおけるポールポジションとウイナーも見てみることにしよう。

ポールポジション:ウイナー
第3戦ロングビーチ:ド・フェラン:トレイシー
第7戦デトロイト:モントーヤ:カストロネベス
第9戦クリーブランド:モレノ:モレノ
第10戦トロント:カストロネベス:アンドレッティ
第15戦バンクーバー:フランキッティ:トレイシー
第18戦ヒューストン:ド・フェラン:バッサー

前回のヒューストンでド・フェランが2度目のポールを獲得したが、ウイナーはバッサーとなった。以上の二つの表を見る限りでは、ポールポジションの最有力はフランキッティか。しかしそのフランキッティは未だ1勝も挙げることができず、ウイナーの有力候補となると、ヒューストンで久しぶりの優勝を果たし、勢いに乗るバッサーか……?