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CARTチャンピオンシップ・シリーズ 第18戦 ヒューストン【予選初日】レポート

<US-RACING>
プラクティス同様快晴となったヒューストン。気温は28度まで上昇し、路面温度38度というコンディションで午後2時30分に第1回目の予選が始まった。前回のロードコースである第16戦ラグナ・セカの予選順位をもとに、2グループに別れて下位グループから、30分ずつのタイムアタックとなる。

開始早々、朝のプラクティスでトップだったタグリアーニがターン2でスピン。これでセッションは赤旗中断となり、タグリアーニは8分間のピットストップペナルティを受ける事になってしまった。

スタートから10分が経過した時点での順位は、パピスの62.456秒を筆頭にタグリアーニの62.581秒、3位には中野が62.610秒で続いている。しかしその5分後、トップのパピスがターン9でスピンし、タイヤバリアにヒットしたためにレッドフラッグとなってしまった。

第1グループの予選も残り10分を切ったところで、中野が朝のプラクティス・タイムを2秒以上も縮める60.284秒を記録、一気にトップに踊り出る。2位はやはり60秒台に入れてきたパピス(60.658秒)、3位は唯一のスイフトシャシーであるマルケスが奮闘、60.853秒のタイムをマークした。

ついに本領発揮か、絶好調の中野はその後もトップを譲ることなく、1位のままセッションが終了。2位はタグリアーニの60.407秒、3位はランキング2位のモレノが60.450秒という結果になった。はたして中野はこのまま好位置をキープできるか、注目の第2グループの予選は15分のインターバルをおき、午後3時15分からスタートとなった。

開始5分後、昨年のポールシッターであるモントーヤがターン1で壁を擦り、そのあとに今度はターン4で壁を擦るがそのまま周回を続行。まさにクラッシュと紙一重といっていい激走を続けるモントーヤ。同じ頃、カストロネベスがこの日初めて60秒を切る59.692秒を記録し、中野を上回ることに。

ラグナ・セカの上位グループとなるこのセッションは、それだけにタイムアップも著しく、スタート10分後にはフランキッティが59.434秒でトップに浮上。フィッティパルディが59.634秒とわずかにカストロネベスを上回る。3時27分、昨年の覇者トレイシーがターン1でコースアウトし、マシンをストール。レッドフラッグになってしまう。

セッションも残り10分となり、トップは相変わらずフランキッティ。2位には59.631秒を出したバッサーが入って、いよいよ終盤を迎える。だがここでカストロネベスのマシンのエンジンカウルが突如外れ、レッドフラッグ。トレイシーに続きカストロネベスも明日の最終予選で8分間ペナルティを科せられることになってしまった。

終了まで残り5分となった3時40分、グリーンフラッグとともに各マシンが最後のアタックに向かう。ところが終了間際、トップのフランキッティがターン9でタイヤバリアにつき刺さり、同時にフィッティパルディもターン5でタイヤバリアに。これでセッションは赤旗となり、そのままチェッカードフラッグ。

前回のストリートコース、バンクーバーに続きフランキッティが暫定ポール獲得。2位バッサー、3位フィッティパルディのオーダーで初日の予選が終了した。また、第1グループでトップだった中野は最終的に11位で予選を終える。これで中野は明日の最終予選において、有利な上位グループでの出走が可能となった。好調な中野に期待したい。

プラクティスに続き今回もレイナードがトップで、ローラはそのあとに2台続いている。ホンダがここでやっとトップに浮上してきたが、2位トヨタ、3位フォードと各メーカー間の差はほとんど無いといって良いだろう。メルセデスはカナーンの8位が最高という結果になった。マニュファクチャラー間のバトルにも要注目だ。