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CARTチャンピオンシップ・シリーズ 第15戦 バンクーバー【プラクティス1】レポート

<US-RACING>
第10戦トロント以来のストリートコースとなる第15戦、バンクーバー。カナダ西海岸最大の都市、バンクバーのダウンタウンにある“コンコルド・パシフィック・プレイス”周辺に仮設されたコースは1.781マイルで、レースは90周、160.29マイルで争われる。

金曜日午前中のプラクティスは、グループ分け無しで90分間行なわれた。朝方雨となっていたバンクーバーだが、路面はまだ完全に乾いていない。曇り空に時々晴れ間がのぞくといった天気で、気温は夏とは思えないほど寒い18度、路面温度は19度というコンディションのもと、午前10時30分に最初のプラクティスがスタートした。

セッション開始から9分が過ぎ、ターン8でルーキーの中野がスピン。中野はすぐに体制を立て直し、コースへと復帰。路面温度がなかなか上昇しないためか、その6分後にブランデルもターン6でコースアウトしたが、すぐにコースへと戻ってプラクティスを続行する。

午前10時50分、セッション開始から20分が経過した時点でのオーダーは、トップがモントーヤでタイムは64.492秒。それをギドリー(66.234)とモレノ(66.245)が追う。10時54分、ターン3付近のコース上に破片が発見されたため、CARTオフィシャルはレッドフラッグを出しセッションを一時中断、2分後にグリーンフラッグとなる。

スタートから約33分が経過した時点で、これまでトップだったモントーヤに代わり、同じトヨタエンジンを駆るダ・マッタが64.172秒でトップに浮上。そして3番手には、フェルナンデス(66.170秒)が上がってくる。この2分後、ターン12の出口でモレノがマシンをウォールにヒットしたが、なんとかピットイン。

午前11時10分、今度はフェルナンデスが64.042秒までタイムを更新してトップとなり、ここでカストロネベスが64.159で2番手に上がってくる。その3分後、フランキッティがこの日初めて63秒台に入れる63.032のタイムでトップに上がってくるが、11時20分にはモントーヤが一気に62.389秒でトップへと返り咲く。順位はモントーヤ、バッサー(62.801秒)、そしてカナーン(62.819秒)のオーダー。

開始から1時間が経過し、完全に路面はドライ。現在ポイントリーダーのアンドレッティが62.807秒で3番手。しかしこの5分後、アンドレッティのマシン後方から白煙が上がりスローダウン、ピットインを余儀なくされた。

アンドレッティがトラブルでピットに入っている間、チームメイトのフィッティパルディが62.285秒の最速タイムをマーク、一躍トップとなる。2番手モントーヤに続き、ド・フェランが3番手(62.528秒)に上がってきた。

セッションも残り14分を切った11時46分過ぎ、カストロネベスが62.780秒で2番手に上がるが、燃料ギリギリで走行していたためか次の周に燃料切れでコース上にストップ。

チェッカーまで残り10分を切ると、97年のポールシッターであるフランキッティが61.602秒でトップに躍進。そしてチームメイトのトレイシーも62.093秒でチームグリーンのワン・ツーとなる。3番手は97年のバンクーバの覇者、マウリシオ・グージェルミンの62.182秒。

ここでルイス・ガルシアJr.をターン10でパスしようとしたダ・マッタがコンクリートウォールに激突。ドライバーは無事だったものの、マシンにダメージを受けコース上にストップ。このためセッションはレッドフラッグで中断となったが、ダ・マッタは終了まで10分を切ったところで中断させたという理由で、8分間のペナルティを受けることになってしまった。

11時55分にグリーンフラッグでセッション再開となるが、2分後に今度はフェルナンデスがターン7でタイヤバリヤーに突っ込み、またもレッドフラッグ。結局このトップ3のまま、最初のプラクティスセッションは終了した。

第13戦、14戦と2連続のポール・トゥ・ウインを達成したホンダがワンツー。3位は久しぶりにメルセデスが上位に顔を出し、4位がフォード、トヨタのトップは6位のモントーヤと、全メーカーが上位に顔を出している。