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CARTチャンピオンシップ・シリーズ 第11戦 ミシガン【プラクティス1】レポート

<US-RACING>
全20戦で行われる今シーズンのCARTフェデックス・チャンピオンシップ・シリーズも、この第11戦のミシガン500で後半戦に突入。舞台は今シーズン初めてとなる全長2マイルのスーパースピードウェイ、“ミシガン・スピードウェイ”だ。

デトロイトのエアポートから西南に約1時間半ドライブした小さな街、ブルックリンにあるこのオーバルで繰り広げられる今回のレースは、今シーズン初めての500マイル。200マイル前後のいつものレースとは異なり、各チームがどのような戦略でレースに挑むのか、非常に興味が持たれるところだ。また、エンジンパワーがモノをいうコースだけに、各エンジンマニュファクチュアラーのパワーバトルにも目が離せない。昨年はホンダエンジンが表彰台を独占する大活躍を見せている。

通称Dシェイプと呼ばれる、Dの字を書いたような形が特徴のミシガン・スピードウェイは、トップスピードが時速380キロをゆうに越え、500マイルのレースを平均時速290キロ以上で走り抜いてしまう。東京−広島間を新幹線よりも遙かに速い3時間弱で走り抜いてしまうことを想像すれば、そのスピードが理解できるというもの。

気温22度、晴天のグッドコンディションの中、午前10時からプラクティスがスタート。だたし最初の20分間は、今回初めてスーパースピードウェイに挑むルーキーたちのために時間がとられている。こうして最初にトラックに飛び出したのが日本期待の中野信治だった。ルーキーセッション開始から10分後、中野は33.050秒を記録し、ルーキーの中でトップタイムをマークする。これにタグリアーニ(34.642秒)、セルビア(35.081秒)らが続いた。その後タグリアーニが中野のベストタイムを破る32.285秒を叩き出して順位が入れ替わってしまうものの、中野はルーキー2番手のタイムをキープしたままチェッカーフラッグとなり、20分のルーキーセッションが終了した。

続いて10時30分、午前のレギュラー・プラクティスがスタート。まずはアンドレッティが31.243秒を記録してトップに立ち、フランキッティ、モントーヤがこれに続く。そしてセッション開始20分を経過した10時50分、タグリアーニが31.608秒を記録するが、アンドレッティとフランキッティのタイムを破ることができずに3番手に収まる。その後アンドレッティ、フランキッティ、タグリアーニのトップ3の状態がしばらく続くが、セッション開始から30分経過したところでようやくモントーヤが31.228秒を叩き出してプラクティストップの座を奪う。ところがその直後にカストロネベスが31.109秒を記録して、モントーヤのトップ座は数分で奪われてしまった。

11時9分、第5戦のもてぎで登場したトヨタの予選スペシャルエンジンを積むダ・マッタのエンジントラブルによる2度のイエローで、トップ争いは一時休戦。だが、グリーンフラッグが振られた直後、今度はアンドレッティが30.576秒のトラックレコードを叩き出し、プラクティスタイムトップの座は再びアンドレッティのもとへ。さらにチームメイトのフィッティパルディが30.874秒を記録してアンドレッティに続くワン・ツー体制が形成された。

セッション終了間際にカストロネベスもタイムアップを図り、トップを奪い返そうと試みるが一歩及ばず、3位に留まる。結局アンドレッティが叩き出したベストラップは破られることなくチェッカーフラッグ、午前のセッションが終了した。

これで午前のプラクティスセッションはフォードエンジンとローラがワン・ツー、ホンダ・レイナードが3位に食い込む結果となった。ちなみにトヨタの最高位はモントーヤの7位(31.088秒)、メルセデスベンツはグージェルミンの9位(31.214秒)が最高だった。

午後のプラクティスセッションは引き続き午後2時からスタートとなる。