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CARTチャンピオンシップ・シリーズ 第10戦 トロント【最終予選】レポート

<US-RACING>
昨日とは打って変わり、快晴となった最終予選。予定どおり午後1時45分に予選が開始され、昨日の予選における下位グループ(13位以降)からアタックが始まった。

開始早々フェルナンデスがこれまでのトップタイムである58.056秒を出し、ブレックが58.091秒で続く。58秒を切るのはもはや時間の問題となった中で、午後2時8分にブレックが16周目に57.984秒をマークしてトップに立つ。2位はフェルナンデス、3位はトレイシー(58.396秒)といった順位でこのセッションは終了。このグループを走った中野はこの時点で9位、黒澤は12位で予選を終えた。

15分のインターバルをおいて始まった上位グループの予選は、グリーンフラッグからわずか6分後にアンドレッティが5周目で57.945秒のトップタイムをマーク。アンドレッティはその後57.666秒までタイムを上げ、カストロネベス(57.872秒)、フランキッティ(57.940秒)らのホンダ勢も57秒台を記録してアンドレッティに続く。

昨日の暫定ポールだったフランキッティはその後も果敢にタイムアタックを試みるが、ターン8でタイヤバリアに突っ込み、フロントウイングとサスペンションを破損してリタイア。同時に予選を中止させたとして8分間のペナルティを受けたために、ここで戦線離脱を余儀なくされてしまった。

予選も終盤を迎え、各ドライバーが続々とタイムアップしていく中、残り3分を切った時点でカストロネベスが57.200秒を叩き出してトップに浮上。そのままチェッカーフラッグとなり、集まった5万人もの大観衆が見守る中、ポートランド以来となるカストロネベスの今季2度目のポールポジションが確定。ホンダエンジンにとって今シーズン4度目のポールであり、ともに1ポイントを獲得。

2位にはダ・マッタ(57.539秒)が入り、初めてのフロントローからのスタートとなる。久しぶりのポール獲得かと思われたアンドレッティは、結局タイムアップならず3位に終り、その横には朝のプラクティスでトップだった4位のモントーヤ(57.928秒)。5位は予選途中でアタックを諦めざるを得なかったフランキッティが入り、6位は昨日のプラクティスでトップだったフィッティパルディ。そして7位が最初のグループでトップだったブレックが入り、この7人が57秒台を記録した。

日本期待の中野は最終的に21位で予選を終え、黒澤は24位。ローラシャシーが好調だった今回のプラクティスも、結局予選はレイナードのフロントロー独占に終った。またエンジン別に見るとホンダ、トヨタ、フォードの順でワンツースリーとなり、トップ10ではフォードの4台にホンダの3台、トヨタの2台と続き、メルセデスは10位が最高位で1台。フォードの10台というエンジンの数からいっても、5台のホンダとトヨタは充分に健闘しているといえよう。

明日はウォームアップが午前10時から30分間行われ、決勝スタートは午後2時。1986年に始まって今年で15周年を迎えたトロントで、今までポールトゥウインを決めたのは1991年のアンドレッティだけ。今シーズンの折り返し点となる第10戦を制するのは、はたして誰か。