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CARTチャンピオンシップ・シリーズ 第3戦 ロング・ビーチ【最終予選】レポート

ド・フェラン&ホンダが終盤にチップ・ガナッシの二人を破り、今年2度目のポールポジション

 オーバルの予選と違い、2度に渡って行われるロードコースの最終予選が午後1時45分から開始。金曜日の予選順位に基づき、速いグループと遅いグループの二つに分けて行なわれた。

 気温21度、路面温度41度というコンディションで、まず遅い方のグループの予選がスタート。開始後8分、早くもケニー・ブレックが前日のアドリアン・フェルナンデスが出した暫定ポールタイムを上回る1分8秒619を出してトップに立つ。

 途中、1時55分に出されたレッドフラッグをはさんでの第1グループの順位は、セッション終了時で1位ブレック(1分8秒291/総合1位)、2位ミモ・ギドリィ(1分8秒523/総合2位)、3位アレックス・タグリアーニ(1分8秒549/総合3位)のオーダー。第1グループから出走した黒澤琢弥は1分9秒940までタイムを縮めたところで予選が終了した。

 続いて2時30分、速い方のグループの最終予選がスタート。セッション開始直後の2時33分、フランキッティがターン4で右前輪を壁にヒットし、サスペンションを破損したためピットイン。CARTはフランキッティのマシンの破損した部品がコース上に散乱したため、レッドフラッグでセッションを中断。このためCARTオフィシャルは昨日に続き、フランキッティに8分間のペナルティを課す。

 2時39分にグリーンフラッグが降られ、予選再開。2時46分にジル・ド・フェランが1分8秒105のタイムで総合トップに立った。続いて午前のプラクティスでトップだったブライアン・ハータも1分8秒283のタイムで総合2位へ上がり、ブレックは3位となる。

 予選終了時間が刻々と迫る中、最後の4分間にめまぐるしいトップ争いが展開。まず8位から6位と徐々に順位を上げてきたモントーヤが、2時57分、1分8秒004のタイムでついにトップへ。このまま昨年のウイナーであるモントーヤがナザレスに引き続き、ここロングビーチでもポールポジションかと誰もが思ったその時、モントーヤのチームメイト、ジミー・バッサーが8秒台を切る1分7秒703のタイムで一気にトップへと踊り出る。
 
 しかしドラマはこれで終わらなかった。予選終了まで3分を切ったところでド・フェランが1分7秒494のタイムをマーク、トップを奪い返したのである。予選終了2分前、モントーヤも1分7秒台を出すが一歩及ばず、結局ド・フェランがホームステッドに続き、今季2度目、通算8度目のポールポジションを獲得した。

 昨年同様ホンダがポールポジションとなったが、2位、3位のトヨタ、さらに4位フォードとこの3メーカーのCART前線基地(ホンダ・パフォーマンス・デベロップメント、TRD、コスワース)は全てロサンゼルス近郊にあり、言わば地元といってもいい場所。ここ数年ホンダはこのロングビーチでシーズンの初優勝を飾ってきたが、はたして今年はどうなるか。

 また、昨年のこのロングビーチでCART初優勝を達成したモントーヤにも注目したい。ファイナルは現地時間午後1時(日本時間午前5時)、グリーンフラッグでスタートする。