ALMS

アキュラ勢が3戦連続となる1-2フィニッシュを達成

<Honda>
アメリカン・ルマン・シリーズ第5戦ライムロック・パーク
■開催日   : 7月18日(土)
■開催地   : コネチカット州レイクビル
■サーキット : ライムロック・パーク
■コース全長 : 2.464km

 アメリカン・ルマン・シリーズ(ALMS)第5戦が18日(土)にコネチカット州の北西に位置する1周1.53マイルのタイトなコースとして知られるライムロック・パークで開催され、#66 ド・フェランXMサテライト・ラジオ・アキュラを駆るジル・ド・フェラン/サイモン・ペジノ組(ド・フェラン・モータースポーツ)が、2位の#9 パトロン・ハイクロフト・アキュラを駆るデイビッド・ブラバム/スコット・シャープ組(パトロン・ハイクロフト・レーシング)と共にレース終了まで壮絶なレースを展開し、43秒差で今季3戦連続となる総合優勝を飾った。
 ド・フェラン・モータースポーツとパトロン・ハイクロフト・レーシングによる今シーズン最もエキサイティングなホイール・トゥ・ホイールのレースが会場を魅了。2時間45分に及んだレース序盤、ド・フェランはシャープに10秒の差をつけていたが、両チームのドライバー交替時までにシャープがその差を1秒以内までつめた。
 パトロン・ハイクロフト・レーシングは2個のタイヤ交換を行った最後のピットストップで、ブラバムがペジノに5秒リードしてピットアウトし、ライムロック・パークでの2季連続での勝利を目前とした。しかし、レース終了間際に、左のリアタイヤのスローパンクチャーによってタイヤ交換のためのピット作業を強いられ、その間にペジノに8秒のリードを許し、パトロン・ハイクロフト・レーシングは2位でフィニッシュすることとなった。
 LMP2クラスでは、#15 ロウズ・アキュラを駆るエイドリアン・フェルナンデス/ルイス・ディアス組(ロウズ・フェルナンデス・レーシング)が今シーズン開幕から5戦連続でのクラス優勝を目指し、レース序盤で同クラスのマシンをリードしていたが、シフトの不具合が発生。ディアスが修理のためピットインし、その後交替したフェルナンデスがLMP2クラス2位でフィニッシュした。
 ALMS第6戦は、8月8日(土)にミッドオハイオ・スポーツカー・コースで開催される。

■ド・フェラン・モータースポーツ:LMP1クラス優勝(総合優勝)
ジル・ド・フェラン(Gil de Ferran)

「チームにとってとても大きな勝利だ。2ヶ月のシリーズ休止期間を経て、我々は堅実なレースをしたかった。今日のハイクロフト・レーシングは称賛に値する。彼らの最後のピットストップは素晴らしかったが、不運に見舞われた。一方、我々のマシンは力強い走りができた。ピットスピードリミッターに衝突するミスと、マツダのマシンの追突を受け、ハンドリングにわずかに支障をきたしたが、レース中盤の素早いピットストップでリードを守った。3戦連続勝利は1992年のフォーミュラ3以来で、最高の気分だ。次戦のミッド・オハイオはとても好きなサーキットであり、また勝利を目指していく。」
サイモン・ペジノ(Simon Pagenaud)
「3戦連続での勝利にとても興奮している。ハイクロフト・レーシングも素晴らしく、壮絶なレースだった。未舗装の不安定な路面で滑りやすく、最後のピットストップで全てのタイヤ交換を行った。しかし、デイビッド(ブラバム)のマシンに不具合が起こらなかったら、彼をパスすることができたか分からない。荒れた路面だったため、同じようにタイヤがパンクするのではないかと心配だった。全体としてマシンはとても速く、連勝を続けていることを嬉しく思う。」

■パトロン・ハイクロフト・レーシング:LMP1クラス2位(総合2位)
デイビッド・ブラバム(David Brabham)

「終盤のピットストップで2個のタイヤ交換を行うことを決めており、完璧な作戦のはずだったが、不運にもリアに震動を感じ、最終コーナーでマシン全体が路面に沈んだ。慎重にならざるを得ない状況だったが、全力を尽くし、素早くピットインしてタイヤを交換した。不運に見舞われたものの、ド・フェラン・モータースポーツのペースに拮抗するレースができた。ミッド・オハイオに向け、チームは良い感触をつかんでいる。」
スコット・シャープ(Scott Sharp)
「混戦が大きな鍵を握っていた。スティントの序盤、周回遅れのマシンに囲まれた間に、ジル(ド・フェラン)に引き離された。レースが進むにつれ、マシンの調子が上がり、ジルとの差をつめることができた。レース終盤は我々のマシンが速さで優っていたかもしれない。そして、チームは安全策を講じ、スピードを抑えながら、ド・フェラン・モータースポーツのマシンに接近してピットインした。チームの戦略は素晴らしかったが、ただ幸運をつかむことができなかった。」

■ロウズ・フェルナンデス・レーシング:LMP2クラス2位(総合7位)
エイドリアン・フェルナンデス(Adrian Fernandez)

「今までシーズンを通してマシンのコンディションは素晴らしかったが、今シーズン初めて機械系のトラブルが発生した。不具合に見舞われながらも決してあきらめることなくフィニッシュしたことが、今のチームの強さを物語っていると思う。数周遅れの場合、リスクを冒さずにトラブルを回避しようとするものだ。ホームサーキットで勝利したダイソンチームを称えたい。チャンピオンシップに向け、ポイントを獲得できた。勝利は逃したが、決してあきらめることのない強いチームだと証明できた。」
ルイス・ディアス(Luis Diaz)
「スタート時に苦戦し、タフなレースだった。望むような安定したマシンではなかったが、少なくともフィニッシュした。ダイソンチーム以上に混戦に苦しんだレースだったが、ポイントを獲得できたことは大きい。古いタイヤでより安定したマシンに仕上がることを望んだが叶わなかった。ギアボックスのトラブルに関しては、6速から動かなくなってしまい、コース上で可能な全ての修復策を講じたが、不運にも電気系ではなく機械系のトラブルだった。」