ALMS

アウディのTDI パワー、アメリカン・ルマン・シリーズ最終戦を優勝で飾る

<Audi>
【第12 戦 :ラグナセカ】
• リナルド・カペロ/アラン・マクニッシュ組がラグナセカで優勝
• マイク・ロッケンフェラー/マルコ・ヴェルナー組は3 位入賞
• アウディR10 TDI は13 勝目を記録
ラグナセカ(アメリカ・カリフォルニア州)で行われたアメリカン・ルマン・シリーズ最終戦で、チーム アウディスポーツ ノースアメリカは、またもアウディTDIパワーが持つパフォーマンスの素晴らしさを披露しました。2008年より北米市場に投入されるディーゼル技術を発揮し、リナルド・カペロ(イタリア)とアラン・マクニッシュ(スコットランド)は、劇的な僅差でポルシェを下しました。マイク・ロッケンフェラー(ドイツ)とマルコ・ヴェルナー(ドイツ)は3位に入賞し、シーズン最後のアウディの勝利に華を添えました。
レギュレーションによってLMP2クラスに車重を軽くする優遇措置が取られているにも関わらず、革新的なアウディR10 TDIは参戦した21レース中、今回が13回目の勝利となりました。4時間に及んだレースを振り返ってみれば、LM P1クラスが抱える車重ハンディは、650hpのアウディV12 TDIエンジンが発揮する強大なトルクの前にもはや脅威ではなくなっていました。
ピットストップの間にLM P1クラスに抜かれていたにも関わらず、アウディのドライバーは毎回それを抜き返しました。そしてラスト30分で、観客はまたもやスリリングな展開を目の当たりにすることになりました。リナルド・カペロが、その背後に迫るロマン・デュマの駆る“ワークス”ポルシェへのリードを守り抜くと同時に、マルコ・ヴェルナーもまた、直後に迫った2台目のペンスキー・ポルシェへのリードを保ち3位に入賞しました。デュマは車両が詰まったタイミングで2度にわたりカペロを抜きましたが、その度にカペロはすかさず抜き返し、ポルシェとの差がわずか0.410秒という僅差でチェッカーフラッグを受けました。マルコ・ヴェルナーも同じく、0.415秒差というわずかの差でもう1台の“ワークス”ポルシェを退けました。
アラン・マクニッシュとマイク・ロッケンフェラーは、レースの前半で今回のアウディの成功のベースを築きました。予選5番手からスタートしたマクニッシュは、わずか15分後にはトップに立っていました。マイク・ロッケンフェラーも、初めてアメリカン・ルマン・シリーズでアウディR10 TDIをドライブしたにも関わらず素晴らしいパフォーマンスを発揮し、マルコ・ヴェルナーに4位のポジションでバトンタッチしました。
ヴェルナーは一時、ステファン・ヨハンソンの駆るアキュラ/ホンダとの接触で生じたノーズ交換作業のために9番手にまで下がりましたが、その後の猛烈な追い上げによって総合3位となりました。
【アウディドライバー/アウディチーム首脳のコメント】
Dr. ヴォルフガング・ウルリッヒ (アウディ モータースポーツ代表)
ウルトラ・エキサイティングなレースだった。観客は、スポーツカーレースの最高の1戦を楽しんだ。もちろん、私自身もハッピーだ。我々は、LM P1クラスにとって不利な状況の中にも関わらず、総合優勝の数をまた増やすことが出来たのだ。この勝利は、チーム全体が生み出したものだ。シーズンの最後を優勝と3位入賞で締めくくれたことを素晴らしく思っている。
リナルド・カペロ (アウディR10 TDI #1)
私が担当した2時間のスティントは、最初から最後までタフなものだった。フロントタイヤの接地性が低く、終始これと格闘していた。バックミラーには常にポルシェが映っており、非常にハードに攻め続けなければならなかったので、そういう中でミスをすることを本当に恐れていた。しかし、そういう張り詰めた時には得てしてそれまでの経験と蓄積がものを言うのだろう。今回の勝利は、先々週のロードアトランタの時よりさらに素晴らしいものだった。
アラン・マクニッシュ (アウディR10 TDI #1)
今回の優勝は、シーズンの締めくくりとして最上のものだった。我々は、この勝利を獲得するために、苦しみながらも最善の策を実行していた。我々は、4時間のレース中絶え間なく続いていた2台のペンスキー・ポルシェとの激しい戦いに勝利した。我々はピットストップの度に彼らを抜き返し、レースをリードし続けた。これが優勝と2位の違いだ。私はアウディチームすべてを、心から誇りに思う。
マイク・ロッケンフェラー(アウディR10 TDI #2)
今回のレースに参加させてくれたDr. ウルリッヒにとても感謝している。素晴らしい今シーズン最後のレースだった。自分が出した結果には、満足している。レース序盤では非常に慎重になっていたが、すぐに4位にまで上がることができた。最初のピットストップの後、攻めに転じてからは、上位3台と互角のペースで走ることができた。これはとても自信が持てるものだった。
マルコ・ヴェルナー(アウディR10 TDI #2)
エキサイティングなレースだった!チームにとって最高のレースだったとは言えないが、私が近年に参戦した中では最高のレースの一つだった。ポルシェとの接戦は凄まじいものだったし、本当に楽しかった。だから3位のポジションでも満足している。チーム アウディスポーツ ノースアメリカに感謝している!
デイブ・マラジ (アウディスポーツ ノースアメリカ チームディレクター)
心臓が止まるかと思う程の接戦だった。最初から最後まで、熾烈なバトルだった。前回のレースに続き、レース終盤でリナルドは大変なプレッシャーに耐えることを余儀なくされた。4人のドライバーはすべて、今回の1位、3位の獲得に素晴らしいドライビングを見せてくれたし、チームも同様に頑張ってくれた。今回の勝利のためには、ピット内のすべてが完璧である必要があった。その理想は現実となり、タフなシーズンのこれ以上ない素晴らしいエンディングとなった。
【ALMS 第12 戦 ラグナセカ結果】
1. カペロ/マクニッシュ (アウディR10 TDI) 157ラップ 4時間00分14.224秒
2. デュマ/ベルンハルト (ポルシェ) +0.410秒
3. ロッケンフェラー/ヴェルナー (アウディR10 TDI) +21.498秒
4. マーセン/ブリスコー (ポルシェ) +21.913秒
5. フェルナンデス/ディアス (ローラ/アキュラ) +24.853秒
6. カナーン/ハータ (アキュラ/ホンダ) +25.603秒
7. ダイソン/スミス (ポルシェ) +56.435秒
8. ウォレス/ライツィンガー (ポルシェ) -1ラップ
9. キャンベル-ウォルター/プリマ (クリエーション−ジャッド) -3ラップ
10. マニング/チルトン (ザイテック) -4ラップ