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アメリカン・ル・マン・シリーズ 第3戦 ロング・ビーチ[予選日]フォト&レポート

<US-RACING>

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参戦3戦目で初めての総合ポール・ポジションを獲得したアキュラ。同クラスのポルシェを上回るだけでなく、LMP1クラスのアウディまで抑えた1分11秒838の見事なタイムを、アンドレッティ・グリーン・レーシングのダリオ・フランキッティがマークした。「コースは走るたびに慣れていくよ。ここを走るのは5年ぶりだからね。コース上のほとんどが渋滞していてタイム・アップするのが難しかったけど、最後にとても良いクリア・ラップが取ることができたんだ。アキュラの初めてのポールだなんて、とてもエキサイティングなことだね。明日は堅実なレースを組み立てて勝ちに行くよ」と喜びを語るフランキッティ。デビュー間もないアキュラの総合優勝が、早くも見えてきた。

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市街地コースで劣勢を強いられ、総合4位に留まったLMP1クラスのアウディ。前戦セント・ピーターズバーグではトップと0.376差だったが、ここロング・ビーチで0.857秒差まで広がっている。やはり、P2クラスより150kgも重い車体、大きいトルクを十分に生かすことの出来ないコース状況が、足かせとなっているようだ。「セント・ピーターズバーグとはシチュエーションがまったく違うね。この前は走るたびにグリップが良くなったんだけど。明日、LMP2のペースについていくのは簡単なことではなさそうだ」とドライバーのカペッロは厳しい表情で語る。前戦はP2クラスのミスと、ピット戦略の巧妙さで総合優勝を勝ち取ったアウディ。ロング・ビーチでもその再現となるのか、明日のレースに注目が集まる。

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開幕戦の続き、またしてもアキュラの先行を許したポルシェ。予選序盤からLMP1のアウディを上回る速さを見せ、総合1−2を守っていた。タイムも1分13秒555から走るたびに更新し、セッション終了間際には12秒144をマーク。前戦セント・ピーターズバーグ同様、このままポルシェのポール・ポジションが確定すると思われたが、アキュラのダリオ・フランキッティが最終ラップで1分11秒838を叩き出し、逆転でポールを逃す結果となった。

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アキュラ勢の2番手はハイクロフト・レーシングのステファン・ヨハンソン。1分12秒844をマークし、総合5位につけた。「新しいアキュラ・シャシーでトップとの差は確実に縮まっているね。エンジンのフィールもいい感じだよ。もうちょっと速く走ることができたと思うけど、時間がなかった。朝のプラクティスでは幾つか問題が発生し、限られた時間の中なのに少しロスしてしまったけど、レースに向けてはいい感触なんだ」と自信を持って話すヨハンソン。5番手からポルシェとアウディの牙城を崩し、ポジションをあげてフィニッシュすることを期待したい。

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ローラ・シャシーを使うアキュラ勢のフェルナンデス・レーシング。今日は終始遅いマシンに引っかかり、1分13秒148の7位とタイムを延ばすことが出来なかった。オーナー・ドライバーのアドリアン・フェルナンデスもお手上げの様子で「ピットから出てきた遅いマシンにぶつかったんだ。そのせいでフロント・ノーズを変えなくちゃいけなかったよ」とコメント。「でも僕たちのマシンはレースでそれほど悪いとは思ってない。ルイス(ディアズ)と僕は以前ここでレースをしたことがあるし、土曜に向けて競争力のあるマシンを用意できると思うよ」と、明日のレースについて語るフェルナンデス。7番手からの追い上げを誓う。

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ALMS初開催となったロングビーチ。33回の歴史で初めて最高峰のプロトタイプ・スポーツカーが走り、ターン2からターン3にかけての噴水横をALMSマシンが駆け抜けていく光景はとても新鮮だ。この週末は日曜日のチャンプ・カーをメインに、明日のALMS、SCCAスピードGTや、アメリカン・ドリフト・コンペティションの最高峰であるフォーミュラDも開催され、観客たちはさまざまな種類のレース・イベントを楽しむことができる。