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アメリカン・ル・マン・シリーズ第2戦セント・ピーターズバーグ

<Honda>
ハイクロフト・レーシングチームがタフな走りでLMP2クラス3位表彰台を獲得
■ 開催日        : 3月31日(土)
■ 開催地        : フロリダ州セント・ピーターズバーグ
■ サーキット      : セント・ピーターズバーグ
■ コースコンディション : ドライ
 フロリダ州セント・ピーターズバーグにある全長1.8マイルのコースで開催されたアメリカン・ルマン・シリーズ第2戦「アキュラ・スポーツカー・チャレンジ」は、度重なる首位の変動や激しい接近戦が繰り広げられるレースとなった。アキュラはハイクロフト・レーシング(Highcroft Racing)のデイビッド・ブラバム/ステファン・ヨハンソン組が、LPM2クラスの3位表彰台を獲得。ロウズ・フェルナンデス・レーシング(Lowe`s Fernandez Racing)のエイドリアン・フェルナンデス/ルイス・ディアス組が4位でチェッカーフラッグを受けた。
 開幕戦のLPM2クラス覇者である#26 アンドレッティ・グリーン・レーシング(Andretti Green Racing)は、このレースにブライアン・ハータと、ダリオ・フランキッティの弟であるマリーノ・フランキッティを擁して予選5番手からスタート。レース序盤の5周目に首位に立つレース運びで主導権を握るものの、37周目にポルシェのライアン・ブリスコーに追突されてタイヤバリアにクラッシュした。マリーノは必死にマシンをピットに戻すが、リアウイングの交換作業で大幅なタイムロスを喫したために、ハータとの力走も及ばずLMP2クラス7位となった。
 ロウズ・フェルナンデス・レーシングのエイドリアン・フェルナンデス/ルイス・ディアス組はレース中盤戦に首位を奪い、総合優勝を飾ったLMP1クラスのアウディと競う活躍を見せる。しかし、ディアスが周回遅れのマシンとの接触により、ピット作業を要したために2周の遅れを喫してしまう。それでも、レース後半を担当したチームメイトのエイドリアン・フェルナンデスが粘り強い走りでロウズ・アキュラを4位に導き、タイトル奪取を目指すチームの堅実なパフォーマンスをみせた。
 ハイクロフト・レーシングはレース残り1時間を切った時点でペンスキー・ポルシェの猛追をかわし、ペナルティーに勝利を阻まれるまでLMP2クラスのトップを快走した。ステファン・ヨハンソンがピットストップを余儀なくされたために3位となったが、前半を担当したデイビッド・ブラバムも果敢な走りで好位置に浮上する活躍を見せたレースとなった。
 アメリカン・ル・マン・シリーズの第3戦は4月14日(土)にカリフォルニア州ロングビーチの1.9マイル・ストリートコースにて開催される。

■ハイクロフト・レーシング:LMP2クラス3位(総合5位)
・デイビッド・ブラバム(David Brabham)
 今日はいいペースで走れた。新しいアキュラのマシンとエンジンと共に成長を続けるハイクロフトチームをとても誇りに思う。とても強いマシンでレースができた。スタートはとても面白く、安全なポジションを狙っていた。2時間45分にも及ぶレース。トップに立つことに興奮しすぎるのはおかしい。いいスタートが切れたし、チームもいい印象を持った。レースの中盤戦で1度、首位に立つことができた。LMP2クラスで勝つポジションにいたことは、この若いチームにとって大きな功績だ。レース後半でアクシデントに見舞われたことは不運だった。ステファン(・ヨハンソン)は終盤ピットに入りながら走行しなければならなかった。そこでモチベーションを失ってしまった。我々は先行開発チームであり、ストリートコースやサーキットにおいて、先頭を切って開発を進めていくことができるだろう。
・ステファン・ヨハンソン(Stefan Johansson)
 序盤戦、マシンは良い感じだった。ただ、終盤に無線にトラブルが起こり、我々を苦しめた。チームが私にレースを中断してほしいことを望んでいて、ピットインする必要があると思った。だからピットを通って、ペナルティーを受けたんだ。その時、P2クラスをリードしていた。ポルシェを引き離すことができたかどうかは分からないが、次戦から新しいシャシーに変わる。我々はこの新しいマシンで大きく躍進するだろう。

■ロウズ・フェルナンデス・レーシング:LMP2クラス4位(総合6位)
・ルイス・ディアス(Luis Diaz)
 我々は勝つための車を持っていた。マシンは素晴らしいペースで走った。勝つことだけではなく、良いマシンを持つことは難しい。我々はとても良いチームだと思うし、残りのシーズンを楽しみにしている。スタートで何が起こったのか分からない。この長距離レースのスタートではかなり大きなリスクがあった。No.20の車に接触してペナルティーを受けた。通り抜けられるポジションにいたと思ったが接触してしまったんだ。しかし、我々はこれで立ち止まらずに、ロングビーチに向けて準備していく。我々はストリートコースに適したマシンを持っていると思う。
・エイドリアン・フェルナンデス(Adrian Fernandez)
 我々にとって最高のレースだった。他のドライバーやいろんな状況について知る必要がある。しかし、それもカーレースの一部だ。良いポジションにいる車について知らなくてはいけない。ルイス(・ディアス)はそういう状況でペナルティーをもらった。だから勉強して次に繋げる。ロウズ・アキュラで掴めたペースを嬉しく思っている。セブリングではそれができていなかった。しかし、ここセント・ピーターズバーグで我々はいいレースのペースを見つけた。ポイントを獲得できたし、シーズン全体を楽しみにしている。

■アンドレッティ・グリーン・レーシング:LMP2クラス7位(総合21位)
・マリーノ・フランキッティ(Marino Franchitti)
 今日はとてもがっかりした。序盤のいいスタートで、新人がやるようなミスをしてしまった。タイヤバリアに接触してリアウイングを破損した。そのウィングの交換で時間を大きくロスしてしまった。10周目にタイヤバリアにぶつかった時、何が起こったのか分からなかった。接触したのかも定かじゃなかった。しかし、とても強く接触していて、マシンを元のポジションに出すことができなかった。ブライアン(・ハータ)がチャンピオンシップをリードして挑んだのに、僕は彼を助けることができなかった。序盤でマシンは好調で、良いラップを刻んでいた。ただ、そのマシンをブライアンへのドライバー交代まで保つことができなかった。そのことでは本当に苛立った。良いチームだし、このアキュラの努力に貢献していきたい。アキュラのために走れることは光栄なこと。ロングビーチに向けて調整していく。