[愛憎劇?]
A.J.オールメンディンガー解雇。ポートランドでのレース直前は、この話題でもちきりでした。入れ替わりでルースポートに加入したのは、2002年チャンピオンのクリスチアーノ・ダ・マッタ。確かにルッソ監督の言うとおり、ダ・マッタ選手にはルースポートに必要な「チャンピオンになるための経験」があり、チームは強化されることでしょう。しかしながらA.Jはアトランティック時代からルースポートとともにステップアップし、両者はこのまま共に戦って成長していくんだろうなぁ。そして、このコンビでチャンピオン獲得まで行けるといいなぁ、と思っていただけにかなりショックなできごとでした。しばらくカール・ルッソが鬼のように見えたものです。
スピードのあるアメリカ人若手ドライバーのA.Jがシリーズからいなくなってしまうのは、アメリカ生まれのチャンプカーレースにとって非常に大きな損失です。それは無いよな? PKVの3台目、ロングビーチから空いているバッサーのシートに乗るのかな? と勝手にいろいろな想像をしていたのですが、その後フォーサイスからマリオ・ドミンゲスが離脱するアナウンスがあり、そこにA.Jが加入。なんとシーズン途中で名門チームへのステップアップを果たすことになりました。とはいえ、A.Jにとって負けられない相手ができましたよね。それにしても、この解雇されている間に婚約するA.Jっていったい……?
そして一連の移籍騒動で、ドミンゲス選手ひとり損をしてしまったように見えるものの、インタビューでセカンド待遇に耐えられない云々書かれており、また良いリザルトを持ち帰れなかったことなどから、いずれ出て行くのも時間の問題だったのかもしれません。また、デイル・コインレーシングをパーソナルスポンサーとともに強くしていけば、それなりに良い環境を整えられる可能性があります。もちろんデイル・コインレーシングにもいい話だし……。なんだか丸くおさまりすぎ???
さて今シーズン、残りのレースは
A.J VS ダ・マッタ
ダ・マッタ VS PKV
ダ・マッタ VS ニューマン・ハース
ドミンゲス選手の復調
ジャスティン・ウィルソンのリザルトにダ・マッタ加入の効果が現れるか
などに注目していきたいですね。
そうそう、こんなことを思ったのも、ロングビーチでのダ・マッタ選手の走りを見たからかも。失意のうちにF1を去り、チャンプカーのシートを得たPKVでは、チームに初勝利をプレゼントしたもののシートを喪失。なんとかデイル・コインにシートを見つけたものの、マシンは決まっていない状態。予選1回目では、ほかのマシンと比較してもあきらかに不気味な挙動を見せながらひねり出したタイムはPKVを上回るものでした。本当のところは分かりませんが、ダ・マッタが走るその後ろ姿に、「あのチームを見返してやりたい」的な気迫を見た気がしたのです。
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4コマの内容はフィクションです。
登場する団体・人物等は実際とは異なります。
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Illustration & TEXT by アラブルカ