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●チャンプ・カー・ワールド・シリーズ第4戦ポートランド【初日】フォト&レポート

<US-RACING>

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1980年代から開催されてきたミド‐オハイオ、ロード・アメリカ、ラグナ・セカといったアメリカでも屈指のロード・コースが、この数年のうちにチャンプ・カーのスケジュールから次々と消滅。1984年以降開催が続いているのは、このポートランド・インターナショナル・レースウエイだけとなってしまった。今年もシリーズ第4戦となったポートランドで、シーズン2年目となるウイルソンが初日の予選トップ・タイムを記録する。雨が降ったり止んだりした午前のプラクティスでは、12位と満足な走行が出来なかったウイルソン。だが午後の予選は雨が上がったばかりであるにも関わらず、2000年にカストロネベスが記録したトラック・レコードを0.141秒上回る57.597秒で暫定ポールを獲得してみせる。2位には午前のプラクティスでトップだったオールメンディンガーが入り、ベテラン・チームをよそに参戦2年目のルースポーツがワンツーを飾った。

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初日の予選で3位となったのは前戦のウイナー、トレイシー。ポートランドではチャンピオンとなった2003年にポール・ポジションを獲得しているが、意外なことにこのポートランドでは優勝したことがない。参戦15年目となるトレイシーが今年こそ優勝出来るかどうかは、明日の予選にかかってくるだろう。一方、昨年のチャンピオンのボウデイは、予選でのタイム・アタックで3番手を記録していたのだが、ウイルソンの走行をブロックしたとして、ペナルティを受けることに。トップ・タイムを剥奪されて2番目のタイムが採用され、5位にポジションダウンしてしまった。昨年はポール・トゥ・ウインを飾ったボウデイだが、連続ポールなるか。

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昨年の最終戦メキシコ・シティのレースに参戦したトヨタ・アトランティック・シリーズ出身のマイケル・バリアンテが、今回デイル・コイン・レーシングからエントリーすることになった。前戦は17台だった参戦台数も今回から18台に戻り、カナダ出身のバリアンテが参加したことでチャンプ・カーのカナディアン・ドライバーが4人となった。今年はバンクーバーのレースがなくなるが、新たにエドモントンで開催されるため、今年もカナダで3回の開催が行われる。メキシコ同様、カナダでのチャンプ・カーの人気は高い。トレイシーを筆頭とするベテラン・ドライバーもさることながら、ルーキーのカナディアン・ドライバーが母国で活躍することも期待したい。

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初日は朝から厚い雲に覆われ、雨が降ったり止んだりとなったポートランド。昨年は3日間快晴となったが、今年は初日から愚図ついた天候だった。そんな悪天候にもかかわらず、初日からサーキットにはファンが集まり、チャンプ・カーを観戦。予選が始まると雨は完全に止み、予選終了後には青空が広がって気温もいっきに上昇する。このまま晴れ間が続くかと思ったが、午後6時ごろに再び強い雨が降りだした。天気予報では、来週まで雨が降ると予想されているポートランド。決勝日は久しぶりに雨のレースとなるかもしれない。