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●チャンプ・カー・ワールド・シリーズ第4戦ポートランド【2日目】ウイルソンが参戦2年目にしてキャリア初のポール・ポジションを獲得

<US-RACING>
コース・レコードを記録して予選初日のトップに立ったウイルソンが、土曜日の最終予選でそのタイムを守りきり、キャリア初となるポール・ポジションを獲得した。初日と比べて路面温度が格段と上昇したコンディションとなったため、タイムアップしたドライバーは18名中わずか5名。そのうちポジションを上げたのはセルヴィアとフィリップのみだった。2番グリッドはオールメンディンガーのままで、参戦2年目のルースポーツは初のポール・ポジションとフロント・ロー独占を達成。2列目はトレイシー、タグリアーニとカナディアンの二人が並んだ。
●プラクティス3:ポートランド初優勝を狙うトレイシーがトップ・タイム
朝から晴れ間が広がり、完全にドライコンディションで始まった2日目午前中のプラクティス。10時30分からスタートしたこのセッションで、トップ・タイムをマークしたのはベテランのトレイシーだった。開始から45分が経過した時点でオールメンディンガーが58.705秒でトップに立ち、さらに58.609秒へとタイムを更新すると、残り10分でダ・マッタがこれを凌ぐ58.465秒のタイムでトップに立つ。しかし前日の予選で2列目3番手だったトレイシーが、残り3分のところで58.378秒とトップ・タイムを記録し、最終的にトップとなった。
●プラクティス4:最終予選を前に初日トップのウイルソンが好調
午後2時からスタートした15分間のオープン・プラクティスは、スタートから5分も経過しないうちにトレイシー、ウイルソンらが相次いで58秒台をマークする。その後6分経過した時点で、ドミンゲスが単独スピンを喫していったん赤旗中断。2分後に再開するが、ウイルソンのタイムを凌ぐものは現れず、2時15分にプラクティスが終了した。2番手はトレイシー(58.875秒)で、3番手は終了1分前に58.963秒を記録したレンジャーが入った。
●予選:初日のタイムを守ったウイルソンが初のポール・ポジション
東の空に雨雲らしい暗い雲が近づいているものの、路面温度は初日の予選より上昇。15分間のオープン・プラクティスから10分のインターバルを置き、2時25分に最終予選がスタートした。開始から4分後にヴァッサーが早くも58秒台を連続して記録し、暫定トップに立つ。2時40分、タグリアーニが58.463秒でこのセッショントップに立つが、初日のタイムには及ばない。この時点で初日に暫定ポールを獲得しているウイルソンは、まだピットから動かない。
午後2時44分、予選は赤旗で中断となる。原因はサーキットの停電で、計測機器が作動しないという珍しいハプニングのため。6分後、電力が回復して再開。オフィシャルはこのタイムロスを考慮し、予選を5分間延長することをアナウンスする。予選再開から4分後、ヴァリアンテのマシンがターン8付近でスローダウン。マシンはコース・サイドに停止するが、ここで2度目のレッド・フラッグとなる。停電による計測不能時間にコース上にいたボウデイ、マーシャル、ダ・マッタ、トレイシーの4名は、規定の15周に1周プラスすることを許される。
グリーン・フラッグで予選再開となり、午後3時を回った時点でオールメンディンガーを除くすべてのドライバーがコースインして最後のアタックに挑む。ところがその3分後、ブレマーがターン10でタイヤバリアに単独クラッシュしたため、3度目のレッド・フラッグ。残り時間が2分ということで、オフィシャルはこの時点で赤旗と予選終了のチェッカード・フラッグを提示する。予選初日と比べて路面温度が上昇したため、最終的に予選初日のポール・タイムを更新するものは現れず、見事ウイルソンが初のポール・ポジションに輝いた。2番グリッドもオールメンディンガーで、ここまで安定して好調を維持してきたルースポーツは初のフロントロー独占。明日の決勝でも活躍が期待される。