<US-RACING>
2日間のロード・コース・テストでアンドレッティ・グリーンが揃って上位に進出し、ドライバー陣の実力とマシンの完成度の高さを披露。昨年のチャンピオン・チームが今年も絶好調だ。トラブルなく十分に走りこみを行えた松浦はパノス(Gフォース)勢トップの7番手。一方、ロード・コース初参戦のチームと着実にセッティングを追い込んでいった安川は、唯一の1台体制ということもあり19番手に終わる。
■プラクティス1:ウエルドンを先頭にアンドレッティ・グリーンが上位を独占
気温9度、北西9kmのコンディションで迎えたホームステッドの2日目。午前9時からスタートしたロード・コース・テストは、AGRの完全制圧となる。まずは開始1時間でフランキッティがトップに立ち、続いてハータがベスト・タイムでトップ交代。そしてウエルドンが2日間のベストとなる112.976mph(70.4223秒)をたたき出して頂点に立ち、以下フランキッティ、カナーン、ハータのトップ4独占。初日の総合トップに輝いたブリスコーは、2日目も終了間際にトップ10に食い込み、好調ぶりを発揮する。松浦は8番手のシングルでフィニッシュ、17番手に入った安川は待望の71秒台に突入した。
■プラクティス2:フランキッティが唯一の113マイル・オーバーで総合トップ
気温18度、晴天のコンディションで開始された午後のセッション。ラスト5分で113マイルの大台に突入したフランキッティが、113.374mph/70.1748秒で総合トップに躍り出た。2番手のウエルドンと4番手のカナーンの間に割り込み、AGRの2日目独占を阻止したのはトヨタ勢トップのカストロネベス。昨日はトラブルでまともに走ることが出来なかった松浦は100ラップ以上を消化し、7番手につけた。午前中よりもポジションを落としてしまった安川は19番手に終わり、ロードに課題を残す結果となった。
■プラクティス総合:抜群の完成度を見せたAGR、劇的なデビューを飾ったブリスコ−
ホームステッドのロード・コースでレースをするわけではないので、今回のテストではマシンのチェックとドライバーの慣熟に重きをおいていたチームも多いはずだが、AGRの強さが目立ったのも事実である。ロード・コース・パッケージが高次元でセッティングされ、ドライバーの技量と伴ってチャンピオン・.チームの貫禄を見せつけた。そのAGRのエースを土壇場で逆転し、初日の総合トップを奪ったブリスコ−のデビューも忘れるわけにはいかない。トヨタF1チームで磨いたフィードバック能力の高さとドライビング・センスで、オーバルをいかに攻略するかに注目したい。
初日トップだったトヨタと2日目トップのホンダは、すでに互角の競争力といえるだろう。ダラーラ優勢の中、2日目に100ラップ以上を周回し、パノス勢トップの7番手につけた松浦の健闘が光った。ギア比のマッチしていないコーナーも見受けられた事を考え合わせると、上位6名の強豪にも決して引けを取らない戦い振りだったといえるだろう。一方、午前中は着実な進歩を見せた安川だったが、1台体制のディス・アドバンテージからセッティングが思うように進まなかった。オーバルでのリベンジに期待したい。