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CARTチャンピオンシップ・シリーズ 第4戦 リオ・デ・ジャネイロ【予選】レポート

<US-RACING>
ルーキー、タグリアーニ参戦4戦目で初ポール獲得!

 午後の予選はオーバルコース特有のシングルクオリファイで行われる。プラクティスタイムの遅かった順に1台づつコースインした各ドライバーは、2〜3周のウォームアップラップ(ドライバーがチョイスできる)のあと、2周タイムアタックの権利が与えられ、いいほうのタイムで決勝のグリッド順が決まる。

 エマーソン・フィッティパルディ・スピードウェイは予選が始まる昼も快晴に恵まれた。気温は31度、路面温度は予選スタート時42度から徐々に上昇し、予選終了時には50度近くまで上昇、このレースウィーク中最高温度となった。午後1時に予定通り予選がスタート、最初のドライバー、ルイス・ガルシアJr.がコースインしてタイムアタックが始まった。

 各ドライバーが気温の上昇に悩まされる中、3番手にタイムアタックしたミモ・ギドリィが39秒246の好タイムで暫定ポールを確保。5番目アタックの黒澤は39秒590でギドリィにわずかに届かず。それでもレースウィーク中の自己ベストを更新した。

 予選が進むにつれ、各マシンは39秒台前半のタイムを記録。9番目にアタックしたダリオ・フランキッティはプラクティスから一気にタイムを更新し、39秒026でトップに立つ。

 予選も後半に入り、13番目にアタックしたジミー・バッサーが初めて39秒を切る38秒943でトップに上がると、14番目のエリオ・カストロ‐ネベスも38秒985で2番手に付ける。いよいよ38秒台の戦いとなってきた中で、昨年のポールシッター、クリスチャン・フィッティパルディがコースイン。地元ファンの熱い声援を受けながらのタイムアタックで38秒879をマークし、見事トップタイム。見守っていたファンの興奮は絶好調に達した。

 しかしその後はケニー・ブラック(38秒876)、ポール・トレイシー(38秒843)、ファン・モントーヤ(38秒696)らが立て続けにタイムを更新し、次々とトップが入れ替わる。

 そしてプラクティスで総合トップタイムを記録しているルーキー、アレックス・タグリアーニが最後にコースインしてタイムアタック。タグリアーニはアタック1周目で38秒673を出し3番手につけた後、注目のラストトライでなんと38秒587を叩き出し、一気にトップへ。

 この後、予選中のメカニカルトラブルでアタック出来なかったノルベルト・フォンタナとクリスティアーノ・ダ・マッタがアタックするが、好調のタグリアーニは届かず。結局タグリアーニがルーキーイヤー4戦目にて見事ポールポジションを獲得。以下2番手モントーヤ、3番手トレイシーと続いた。

 メーカー別に見ると、昨年のラグナセカ以来のポールポジションとなったフォード、2位トヨタ、3位ホンダ、そしてメルセデスが9位という順位。

 今回の公式予選で最終的に38秒台をマークしたのは、ポールのタグリアーニ以下5位のジミー・バッサーまで計5名。また1位から18位のタイム差が1秒以内という相変わらずの白熱した内容で、明日の決勝レースは接戦が期待できそうだ。

●参戦4戦目で初ポールを獲得したタグリアーニのコメント
「僕がコースインした時、ファン(モントーヤ)が朝よりもタイムを上げて38.6秒台に入れたのは解っていたよ。でも、僕がそれを上回ることができるかどうか、その時は正直言って解らなかったね。僕も朝に38.6秒台には入れていたけど、あの時はわずかだがジミーのドラフトに入っていたんだ。2回目のアタックでターン1を過ぎた時、これはいいタイムになると思ったね。ここはエンジニアにとってもとても難しくてチャレンジしがいのあるコースだ。このポールはプレイヤーズ/フォーサイス・チームが獲得したポールだといっていいね」     
●予選19位に終った黒澤琢弥のコメント
「自分が思っていたよりもコンマ3秒ぐらい遅かったね。39秒1ぐらいにはいけると思ってた。昨日走り始めて4周でエンジンがイった(注:最初のプラクティスで走り始めてすぐにエンジンから出火)んだけど、ロングビーチのレースからそのまま持ってきたマシンだったからね。この前、もしあのまま走っていたら、レース中になっていたかもしれない。ブラジルには水曜日に入ったんだけど、時差ボケを直すためにその日はずうっとホテルにいて、木曜日はサーキットで打ち合わせ。まだホテルとサーキットしか解らないけど、なんかいいよね。そう、初めてなんだよね、ブラジルって。昨日は、松下さん(ヒロ松下)にシュラスコ(ブラジルの名物肉料理)を食べに連れてってもらったんだけど、うまかった。明日もがんばりますよ」