Kazuki Saito's

“チャンプ・カー北の国へ” 日本初・公道グランプリ開催への道! 最終回>>視線はすでに08年へ

来季カレンダーに小樽の名はなし・・・・・
しかし“途方もない夢”は終わらない!
 すでにチャンプ・カー・ワールド・シリーズの2007年スケジュールが発表されたが、残念ながら小樽をその中に組み入れることはできなかった。現時点においてまだ可能性はゼロでないものの、よほどのことがない限り、来年レースを開催するのは難しいだろう。
 正直、デモンストレーションの延期は、とても辛いことだった。応援していただいたみなさんには、ほんとうに申し訳ない気持ちで一杯であり、準備を進めていたチャンプ・カーやチームにも迷惑をかけてしまった。しかしそのような中でも引き続き励ましてくださる方は多く、意外にもボランティアへの参加は増え、スポンサーの問い合わせも続いている。
 地元経済界においても大きな動きがあり、全国的に知られる小樽と札幌の某企業が中心となって、応援組織を作っていただくことになった。依然厳しい状況にある北海道にとって、経済の面においてもおおいに活性化が期待できる北海道★小樽グランプリを、開催しなければならないと考えている人は多い。夕張市が財政破綻したばかりだが、小樽市も今非常に難しい状況にあるのだ。
 そんなわけで、今後北海道★小樽グランプリは地元の経済界が中心となった応援部隊も加わり、さらにパワーアップする。可能な限り多くの企業を巻き込んだチームとなる予定で、構成が固まり次第、みなさんにご報告したい。それまでの間、この連載もいったんお休みさせていただき、2008年開催の計画が具体化した頃に復活できればと思う。
 
 三歩進んで二歩下がると言うが、進みながら実に多くのことを学び、大勢の仲間もできた。デモは延期となってしまったが、学んだことはたくさんあって、仲間も増え続けている。この事実は大きい。日本で誰も実現できなかった市街地レースであり、最初は途方もない夢でしかなかったことが、今も着々と進行しているのだ。なんとしても2008年に開催すべく、これからも全員が努力していくだろう。どうか、今後も北海道★小樽グランプリを応援していただければと思う。

筆者近況
合計43回続いたこの連載。1年とちょっとでしたが、振り返ると実に色々なことがありましたねぇ。うまくいってない時など、何を書いたらいいかだいぶ悩みましたよ。本文のとおり連載は一時お休みとなりますが、すぐに再開できればと思っています。小樽を推進しつつ、来年チャンプ・カーに参戦したいという日本人ドライバーのお手伝いもすることになっているので、できるだけ早く吉報をお届けしたいです。
(オートスポーツ誌 臨時増刊号に掲載)