4コママンガ

神に祈れば? (インディカー もてぎ10周年)

画像

[神に祈れば? -インディカー もてぎ10周年-]
 1998年、完成したばかりのツインリンクもてぎに上陸したCART。観戦することで初めて感じるオーバルレースの魅力。時速300kmで一団となって目の前を走り続けるマシンの迫力や、サーキットに集まった全ての人が楽しめるようにサービスする精神など、全てが日本にとって新しく、新鮮なものでした。
そんな記念すべき初レースの優勝を手にしたのは、メキシコの英雄エイドリアン・フェルナンデスでした。事前テストには参加できず、また前日から体調が悪かったにもかかわらず勝利をもぎ取ったのです。しかもレース終盤にイエローコーションが解除され、始まった最終スティントはわずか5周。最後まで息もつかせぬレースを制したのでした。
 さてこのエイドリアン・フェルナンデスというドライバーが、紆余曲折を経てCARTに初出場したのは1993年。昔はベテランが多かったとはいえ、30を過ぎてからのデビューはかなり遅咲きと言えるかも……と、フェルナンデスの公式サイトを見ながら書いていたのですが、手元にある数冊の資料には生年月日1965年の4月20日とあります(洋書含む)。これだと28歳でデビューとなり、だいぶ印象が違いますねぇ。ところがどっこい、公式サイトには1963年4月20日生とある……。ちょっと突っ込みたくなるところですね。
 さてそんな裏工作があるくらい? このドライバーの闘志は強く、その後勝利を重ねてドライバーとして活躍する(2000年は10ポイント差のランキング2位)だけでなく、2001年からはターゲット・チップ・ガナッシのマネージングディレクター、トム・アンダーソンとともにチームを興し、オーナーとしての道も切り開いていくのです。
 フェルナンデスのマシンは個性的な配色で、まさにメキシコの動く広告塔でした。そのカラーリングはとても印象的だったので、彼をスポンサードするTECATE、QUAKER STATE、TELMEXをたくさんの人が知るところとなったと思います。そんなこともあって、最近彼のチーム走らせるマシンが赤白緑ではないのが少し寂しく感じますよね。
 ちなみにエイドリアン・フェルナンデスはメキシコ人(@ロングビーチ)によると母国ではミハエル・シューマッハのような感じらしいですよ!
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
4コマの内容はフィクションです。
登場する団体・人物等は実際とは異なります。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※