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インディ500優勝の感動を、あなたのお部屋に!「2018カレンダー 佐藤琢磨 勝利への軌跡」発売。バックナンバーもプレゼント!

インディカー写真
 
佐藤琢磨選手のインディ500初優勝と、US-RACING設立20周年を記念した2種類のポスターカレンダーが完成しました! 日本国内500部の限定販売を開始します!
 
日本のモータースポーツ史上、大金字塔といえるインディ500の勝利。栄光をつかむまでの8年間の軌跡をみなさんのお部屋に再現すべく、歴史的な瞬間を集めた写真集とも言えるのが今回のポスターカレンダーです。額装して飾っていただける高品質の印刷を採用し、1年を経てカレンダーが終了した後も、じっくりとお楽しみいただけます。
 
撮影したフォトグラファーは1993年から25年にわたり、兄弟でインディ500を撮影してきたUS-RACINGの斉藤和記と広之です。二人の集大成として取り組んだ昨年の第100回インディ500写真集はアメリカを中心に発売され、現地で大きな反響を博しています。今回のカレンダーも、我々のもう一つの集大成と言える作品になりました!
 
今回のカレンダーはタイプAと、タイプBの2種類があります。
 
■タイプA:2010年の初参戦から優勝までの8年間のベストショットで構成しました。ロータスカラーの特別ヘルメットで臨んだデビューイヤーの2010年(1月)に始まり、100周年記念大会の2011年(2月)、劇的な最終ラップのバトルを収めた2012年(3月)、AJフォイト・レーシング移籍初年度の2013年(4月)、チャリティ・オークション用の特別ヘルメットで挑んだ2014年(5月)、新しいエアロ・パッケージが採用された2015年(6月)、第100回大会に唯一日本人として臨んだ2016年(7月)と続き、最後の5か月は今年のレースから厳選し、トップに立った瞬間(8月)、チームワークが存分に発揮されたピットストップ(9月)、17番手までダウンしてからの追い上げ(10月)、トップに立ってロールバーに1のLEDが表示された瞬間(11月)、そして栄光のミルクを飲むシーン(12月)。全12面(6枚の両面印刷)でサイズはA3(420×297mm)、2018年インディカー・シリーズのスケジュールが入り、定価3500円です。なおタイプBと一緒にご購入いただいた場合、計5000円とさせていただきます。
 
インディカー写真
・第94回インディ500(2010年5月30日)KVレーシング:予選31位、決勝20位
・撮影データ:シャッタースピード1/640、絞り6.3、ISO-100、焦点距離100mm、カメラCanon EOS-1D Mark 4、レンズCANON EF70-200mm F2.8L IS
【撮影のポイント&エピソード】
佐藤琢磨選手にとって初めてのインディ500は、最後列の31番グリッドからのスタートとなりました。この写真は最終ターンを立ち上がってストレートでいったん内側へ寄った後、ターン1に進入するために外側の壁のぎりぎりまでマシンを近づけていくポイントで、まさにこれからターンインしようとしているところです。ストレート・エンドなのでスピードは最高速に近く、380キロ前後は出ているでしょうか。
 
インディ500の決勝における走りの撮影の基本ともいえるカットで、重要な写真のひとつです。ぎっしりと入ったスタンドをバックにマシンをカッチリと捕らえるには500分の1前後のシャッタースピードとなり、それでもスピードがスピードだけに、バックの観客やタイヤのロゴが程よく流れてスピード感が出ました。また、壁に描かれたスピードウェイ設立100周年記念の特別ロゴも認識できるようにしたかったので、あえてそれ以上はシャッタースピードを遅くしませんでした。
 
レンズの焦点距離はわずか100mmしかなく、かなり近い場所を約380キロで駆け抜けるので、レンズを振るスピードもすごく速いです。理想としてはマシンのフロント部分にうまくそのロゴが入ってくれるような構図にしたいのですが、速過ぎてなかなか思いどおりにはならないので、決まらないとすごく焦ってきます。誰が勝つか解らないということもあり、できるだけ多くのマシンを撮っておきたいのが人情ってもんですが、粘ってしまうと後が辛くなり……。この写真を少ない周回数でしっかりと撮れるようになって、初めて一人前と言えるのかもしれません。初挑戦の琢磨選手は20位でした。(斉藤広之)
 
インディカー写真
・第95回インディ500(2011年5月29日)KVレーシング:予選10位 決勝33位
・撮影データ:シャッタースピード1/20、絞り25、ISO-50、焦点距離145mm、カメラCanon EOS-1D Mark 4、レンズCANON EF70-200mm F2.8L IS
【撮影のポイント&エピソード】
1911年に始まったインディ500が100周年を迎えたこの年、佐藤琢磨選手は4列目の10番グリッドからスタートしました。この写真は1月のカットとほぼ同じ位置にマシンがあり、ストレート・エンドからターン・インを開始するところで、やはり380キロ前後は出ていると思います。2度目の挑戦となったインディ500、残念ながら琢磨選手はレースの10分の1となる20周でリタイアを喫することになり、決勝中の写真があまりなかったので、このカットを見つけた時は正直すごくうれしかったです。
 
撮影した場所はターン1の一番上で、スタンドの屋根に設置されたスポッター・エリアの隣から撮っています。レースの進行とともに移動しながら表彰台を目指すのがいつものパターンなので、ここで撮影できるのはレースのスタートから3分の1、長くても半分近くはここにいて様々なバリエーションを撮ります。スタートをはじめ、高速のシャッタースピードで撮るべきカットを撮った後は、このようなスローシャッターにも挑戦するんですね。
 
まさに狙いどおりに決まった写真で、このグループの先頭を走る琢磨選手だけがカッチリと写り、それ以外はうまく流れてくれました。これだけの数の観客が入るスタンドは世界でもここにしかなく、それをスローで流すのはインディ500を撮影するフォトグラファーだけが挑める究極のチャレンジかもしれません。ある意味これも「NO ATTACK NO CHANCE」と言えるもので、攻めなければ絶対に得られない写真と言えるでしょう。確率は極めて少なく、うまくいかないことが多いのですが、撮れた時の喜びはひとしお!この年は写真が少なかっただけに、感動してジーンときましたね〜(斉藤広之)
 
インディカー写真
・第96回インディ500( 2012年5月27日)レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング:予選19位 決勝17位
・撮影データ:シャッタースピード1/1000、絞り8、ISO-200、焦点距離24mm、カメラCanon EOS-1D Mark 4 レンズCANON EF24-105mm F4L IS
【撮影のポイント&エピソード】
マシンが一新されたこの年、レイホール・レターマン・ラニガンに移籍した佐藤琢磨選手は19番グリッドからスタートし、どんどんポジションをアップ。レースを折り返して間もなく、119周目にトップへ浮上しました。ついにインディ500で日本人がトップ争いをするまでになったと興奮したものの、その後ポジションを落としたのを見て、やはり勝つのは難しいのかなと思いながら終盤へ。いつものようにゴールの瞬間を押さえるべく、撮影場所をキープして残り7周のグリーンフラッグを迎えたのですが、やがて目の前でしびれるような光景が展開していきます。
 
5番手で目の前を通過した琢磨選手は周回を重ねるたびにポジションを上げ、残り5周で3番手にアップ。前を行くチップ・ガナッシの二人、ダリオ・フランキッティとスコット・ディクソンはともに優勝経験がある大ベテランです。そう簡単にはいかないだろうと思っていたら、残り2周でフランキッティがディクソンをパスするタイミングでついていき、なんと2番手に躍進。この年を最後に14年続けてきた現場の取材から離れることが決まっていた僕は、正直言うと、このまま2位でも十分だと思っていました。その反面、ひょっとしたら次の最終ラップでしかけるかもしれないと思い、手に汗を握りながらその瞬間を迎えたのです。
 
ターン4を立ち上がり、約370キロのスピードでスタート&フィニッシュ・ラインに飛び込んできた2台はギリギリで画角に収まり、最終ラップを告げるホワイトフラッグの下で、フランキッティのスリップ・ストリームに入っている琢磨選手をしっかりと捕らえることができました。ところがその後ターン1で琢磨選手はスピンを喫し、壁に激突。スタンドに響き渡った大観衆の声と、モニターでクラッシュを確認した時のショックは決して忘れることができないと思います。
 
しかしその一方で、やっと勝てる日本人ドライバーが現れたと思いましたし、歴史に残るであろうそのバトルを撮ることができて、ほんとうにうれしかった。もう一台分離れていれば24ミリの画角には収まらなかったわけで、コース脇に立つオフィシャルがマシンに被る可能性も十分にあったのです。ほんとうにラッキーでした。
 
今回の優勝インタビューなどで、何度も語られてきたこの2012年のバトル。フランキッティを追う琢磨選手にフォーカスした構図の写真はあまり無いと思いますし、僕にとって忘れられないカットの一つでもあります。この年を最後に日本へ戻った僕は、レースのニュースを聞くたびに、あの時に勝っていてくれればなぁと何度思ったことか。やっと勝ってくれて、ほんとうによかったですね!(斉藤広之)
 
インディカー写真
・第97回インディ500(2013年5月27日)AJフォイト・レーシング:予選18位 決勝13位
・撮影データ:シャッタースピード1/500、絞り13、ISO-400、焦点距離45mm、カメラCanon EOS-1D Mark 4 レンズCANON EF24-105mm F4L IS
【撮影のポイント&エピソード】
2011年でインディ・ジャパンが終了したことにより、我々の現地取材も2012年のインディ500で終わる予定でした。ところがそのレースで我々の夢だった日本人初優勝に佐藤琢磨選手があと一歩まで肉迫したことから、以降のレースも取材を続行。広之は2012年いっぱいで帰国し、この年から僕が全戦を追うことになりました。AJフォイト・レーシングに移籍した琢磨選手は、なんと3戦目のロング・ビーチで待望の初優勝を達成し、次のサンパウロを2位でゴールしてランキング1位でインディ500に臨むことになったのです。
 
前年の活躍もあり、多くの期待が集まった中、18番グリッドからスタートした14号車。しかしなかなか前年のようにペースを上げられず、ターン4の立ち上がりでスピンを喫する場面もみられました。この写真はグランド・スタンドをバックにしたピット・ストップの様子で、ピット作業中の写真では定番といえるカットです。インディアナポリス・モーター・スピードウェイのマークが入ったタイヤはインディ500専用で、フロントノーズの汚れから500マイル・レースの過酷さが伝わってきます。レース終盤、ニュータイヤに交換してこれから追い上げようというところですね。
 
レースを語る上でピット・ストップは欠かせない重要なシーンで、チャンスは6回ぐらいしかありません。この撮影場所はピットウォールのすぐ後ろで、チームのピット・エリアの中に入れてもらうため、早いうちからクルーと交渉して作業の邪魔にならない場所を確保しなければなりません。
 
フルコースコーションでほとんどのマシンが一斉にピットへ入ってくると、緊張感で張り詰めた雰囲気になります。ホイールナットを締めるエア・レンチのホースが飛んで来たり、パーツを持って移動するクルーとぶつかることもあるので非常に危険な場所でもありますが、その分良い写真が撮れた時はすごくうれしいですし、いっきに緊張が解けてホッとしますよ!(斉藤和記)。
 
インディカー写真
・第98回インディ500(2014年5月25日)AJフォイト・レーシング:予選23位 決勝19位
・撮影データ:シャッタースピード1/15、絞り32、ISO-50、焦点距離250mm、カメラNikon D4S レンズNIKON AF-S NIKKOR 80-400mm f/4.5-5.6G ED VR
【撮影のポイント&エピソード】AJフォイト・レーシング2年目、通算5度目となる佐藤琢磨選手のインディ500は23番グリッドからのスタートで、途中クラッシュしたマシンの破片を拾ってダメージを負い、ポジション・ダウンを余儀なくされました。この写真は後方集団から抜け出し、追い上げている最中です。2月の写真同様スローシャッターで狙ったカットで、これも「NO ATTACK NO CHANCE」な写真と言えるのではないかと思います。リスクを恐れず、攻めなければ絶対に撮れない絵で、うまくいくとほんとうに嬉しくなります。
 
シャッタースピードは2月の写真の20分の1から若干遅い15分の1ですが、撮影場所が正面に近く、レンズを振るスピードが遅くなる分シャッタースピードも遅めに設定します。こうして後続のマシンも入れて見ると、ストレートでいったんイン側に寄り、ターン1に近づくにつれてマシンをアウト側に振る様子が解っていただけるのではないでしょうか。僕の場合、ファインダーの中でフォーカシング・ポイントを1点決め、そこでマシンを追いながら撮影するのですが、ここまでうまくいくことは滅多にありません。思いどおりに撮れないとヤケになって何度もアタックし、後が辛くなることもしょっちゅうです(笑)。
 
すでにお気づきの方もいると思いますが、この年からニコンを使うことになりました。第100回大会に向けて1DXの購入を検討していたところ、ふとニコンのD4Sが実家から30分ほどの仙台工場で作られているのを知り、試用させてもらったらほとんど違和感なく使うことができたんですね。東日本大震災があったこともあり、使っていくうちに地元のカメラで撮影したいという感情がふつふつとわいてきて、抑えられませんでした。キヤノンがよくなかったとか、そういうことでは決してないんです。
 
実はカメラマンとしてのキャリアはニコンでスタートし、1994年まで使っていました。20年ぶりにニコンで撮影したインディ500、ちょっと感慨深いものがあったのは事実です(斉藤和記)。 
 
インディカー写真
 
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■タイプB:Aタイプの倍のA2ポスターサイズ(594×420mm)となり、表(1月〜6月)はインディ500のゴールシーンで、0.2011秒差でフィニッシュした様子が一目瞭然です。右手を高々と上げた琢磨選手のバックには熱狂する観客が写り、まるでその場にいたような雰囲気を味わえる写真と、表彰式でマシンから降りた直後にビクトリーポーズを決めた写真で構成しています。裏面(7月〜12月)には2013年にインディカー初優勝を達成したロングビーチグランプリの写真で、トップに立った瞬間と日の丸を掲げた写真で構成しました。定価2000円で、タイプBと一緒にご購入いただいた場合は5000円とさせていただきます。(タイプBには2018年インディカー・シリーズのスケジュールは入っておりませんので、ご注意ください)
 
インディカー写真
 
インディカー写真
 
購入をご希望の方はメールで、件名に「佐藤琢磨2018カレンダー申し込み」と記入のうえ、お名前、送り先のご住所(郵便番号と電話番号もお忘れなく)、ご注文のタイプと数を記入し、webmaster@us-racing.net に送信をお願いします。500部に達した時点で締め切りとさせていただきますので、どうぞお早めに!
【12月26日に追記しました!】
カレンダー購入の方にUS-RACINGのバックナンバーをプレゼントしますので、ぜひこちらもご覧ください!