<Toyota>
NASCAR NATIONWIDE SERIES
第3戦 Sam’s Town 300
2月28日(土)NASCARネイションワイド・シリーズの第3戦「Sam’s Town 300」がラスベガス・モーター・スピードウェイで開催された。
決勝を前に正午から行われた予選では、今大会初めてネイションワイド・シリーズに出場する元F1ドライバーのスコット・スピードが、シリーズ史上9人目となる、デビュー戦でのポールポジションを獲得。デニー・ハムリンが4番手、前大会フォンタナで勝利を挙げているカイル・ブッシュが5番手と、“トヨタ カムリ”は予選トップ5に3台が入り、エントリーした10台全車が決勝進出を果たした。
午後4時46分に1.5マイルオーバルを200周(300マイル:約480km)で競われる決勝レースがスタート。
スタート直後に、ポールポジションのスピードはトップの座こそ譲ったものの2位をキープ。3位、4位に浮上したハムリン、Ky.ブッシュと共に2−3−4位体制で首位を追った。しかし、7周目にハムリンがコントロールを失い単独スピン。クラッシュこそ免れたものの、3度に渡ってピットインを行って車両をチェックしたハムリンは、ほぼ最後尾の38位までポジションを落としてしまった。
このイエローコーションの間のピットでスピードをかわし、2位に浮上したKy.ブッシュだったが、22周目にスピン。車体後部からアウト側のウォールにクラッシュしたところに、3位に付けていたスピードが追突。2台は大きなダメージを負い、無念の戦線離脱を余儀なくされた。
このクラッシュの影響で、レースは約10分間に渡って赤旗中断。
再スタート後も、クラッシュによるイエローコーションが多発し、92周目にも赤旗中断となるなど大荒れのレースとなる中で、10番手スタートのブライアン・ヴィッカーズが、再びポジションを戻してきたハムリンと共に上位争いを展開。147周目にはついにハムリンが首位に立った。
しかし、ハムリンはその直後、最後となるピットイン時にピットレーンでのスピード違反を取られ、ドライブスルーペナルティを科されてしまった。このペナルティからのピットアウトの際にも再びスピード違反を取られたハムリンは、再度のドライブスルーペナルティで1周遅れの15位まで後退。
ハムリンの後退により、ヴィッカーズがトップに立ち、23番手スタートから追い上げたジェイソン・リフラーが2位に浮上したが、レースはその後もイエローコーションが多発し、順位がめまぐるしく入れ替わる展開となった。
197周目には、トップと同一周回の10位までポジションを上げていたハムリンが、軽くアウト側の壁に接触し、タイヤをパンク。スローダウンしたところに後続車が突っ込み、クラッシュ。ハムリンも無念のリタイアとなった。
このクラッシュにより、レースは9周延長され、“グリーン・ホワイト・チェッカー”で決されることとなった。2番手再スタートのリフラーがやや出遅れ、5番手から好スタートを切ったヴィッカーズと共にトップを追ったが、僅かに及ばず、ヴィッカーズが3位、リフラー4位でフィニッシュ。6位と9位には、共にレースを通してトップ10争いを繰り広げたルーキーのマイケル・マクドウェルとスコット・レガセイ・Jr.が入り、“トヨタ カムリ”は4台がトップ10フィニッシュを果たした。
2回、計約20分の赤旗中断を挟み、約3時間に渡った大荒れのレースは、18台が戦線を離脱し、12回発生したイエローコーションの総周回数は60周に達し、レース新記録となった。
次戦第4戦は3月21日(土)米国中南部テネシー州ブリストルのブリストル・モーター・スピードウェイで行われる。
ドライバー ブライアン・ヴィッカーズ:
「かなりワイルドなレースだった。私自身これまでで最も多くのクラッシュを避けたような気がする。レースカーを運転するのは楽しいが、ハードに攻める必要がある。ここのようなコースではほとんど全開だからだ。素晴らしい“トヨタ カムリ”を仕上げてくれたチームを誇りに思う。特に最後の2回の再スタート後は、本当に絶好調で、後はただレースポジションのために戦うだけだった」
第3戦 Sam’s Town 300 決勝結果
順位 予選 No. ドライバー名 車種 周回
1 6 16 グレッグ・ビッフル フォード 209
2 5 60 カール・エドワーズ フォード 209
3 4 32 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ カムリ 209
4 13 38 ジェイソン・リフラー トヨタ カムリ 209
6 12 47 マイケル・マクドウェル トヨタ カムリ 209
9 20 11 スコット・レガセイ・Jr. トヨタ カムリ 209
21 29 20 デニー・ハムリン トヨタ カムリ 196
31 15 07 デヴィッド・グリーン トヨタ カムリ 104
32 19 15 マイケル・アネット トヨタ カムリ 90
37 23 10 ケリー・バイアス トヨタ カムリ 32
39 2 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 21
40 3 99 スコット・スピード トヨタ カムリ 21
選手権 ポイント表
ドライバーズポイント
順位 ドライバー名 メーカー ポイント
1 カール・エドワーズ フォード 515
2 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 467
3 グレッグ・ビッフル フォード 416
5 カイル・ブッシュ トヨタ 406
8 ジェイソン・リフラー トヨタ 354
10 マイケル・マクドウェル トヨタ 326
15 スコット・レガセイ・Jr. トヨタ 299
20 デヴィッド・ロイティマン トヨタ 273
24 ジョーイ・ロガーノ トヨタ 268
27 デヴィッド・グリーン トヨタ 252
30 マイケル・アネット トヨタ 240
33 マイケル・ウォルトリップ トヨタ 209
45 デニー・ハムリン トヨタ 105
52 ケリー・バイアス トヨタ 57
56 スコット・スピード トヨタ 48
マニュファクチャラーズポイント
順位 メーカー ポイント
1 トヨタ 19
1 シボレー 19
1 フォード 19
4 ダッジ 9
※結果及びポイントは暫定