Hiroyuki Saito

電動自動車初試乗

慌しかった約3週間の日本滞在が終わり、ふっと気がつけばアメリカに居ます。先週の木曜日に渡米し、その週末はカリフォルニア州フォンタナで行われたNASCARを取材。日曜日のレースが終わった翌日にはインディカーのオープンテスト取材でマイアミに飛び、2日間の取材を終えて再びアメリカの地元となるカリフォルニア州トーランスに戻ってきました。ふぅーってな感じです。

前回は日本で行われたインサイトの発表会についていろいろとお伝えしましたが、一息ついたので再びデトロイト・ショーに話を戻したいと思いますよ。でも、なんだかネタ的にはもう古いので今回で最後にします。はい。

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前回も書きましたが、新型インサイトは一足先にデトロイト・ショーで見ていました。日本のインサイトと見た目的な違いを言えばラゲッヂスペースのサブトランクがなかったということでしょうか。個人的には北米仕様にもあるといいなと思いましたが。

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アメリカでは4月に発売予定です。アメリカに戻ってきたらまたガソリンの値段が徐々に上がってきたし、これからはハイブリット車の購入を検討する人たちが多いと思います。そしてハイブリット車が全世界にもっと普及していくのでしょうね。世界的な大不況の時期ですが、いまがそんな過渡期なのではなんて思います。

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レースの世界でもル・マンやアメリカン・ル・マン・シリーズでハイブリット車が出始めようとしていますからね。というか、レースの世界でこそ、このようなシステムを導入し、先導していってその技術が市販車に応用できればいいのかなって思いますけど。まぁ、ちょっと勝手が違うのでしょうか。

まぁ、そんなハイブリットや電気自動車の時代だなって身を持って感じた出来事がありました。実はこのデトロイト・ショーで電気自動車に試乗することができたのです。会場の地下にハイブリット車や電気自動車の試乗コースが設置されていたのです。

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こんな機会は滅多にねーべって行ってみたら、地下フロアの一面が花や植木で人工的に造られた仮設コースとなっていました。外は氷点下で雪が積もっている状況なのに春を思わせるような風景が忽然と現れたのです。ちょっとしたプレス・コンファレンスよりもお金かかってそうです。

各自動車メーカーが用意したハイブリット、電気自動車が何台かあり、その中から試乗したいものを選べるようです。アメリカの自動車メーカーはSUVタイプの大型車も用意していましたよ。

僕的にはせっかくなので電気自動車に乗りたいと。そこで個人的に気になった三菱のiMiEVを試乗しようと受付を済ましてクルマに向かおうと思ったら、飲酒をしていないかというチェックが行われました。

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一応、調べる義務なんでしょうね。朝からお酒飲む人もいるんだろうなって思いましたが、いざ自分が調べられると前の晩にお酒飲んでなくてもちょっとドキドキしますね。出た結果は見事0パーセントでしたよ。

やっとiMiEVにたどり着き、オペレーターの指示通りにエンジンを始動します。あ、電気自動車だから電源を入れるっていうかスタートボタンを押すって感じですかね。何の音もせずにメーターの表示が点灯すると、「さぁ、走ってみっか」ってな感じでオペレーターに指示されてiMiEVのハンドルを握りアクセルを踏みました。

するすると走り出したiMiEVは、なんだか上品になった機動性のいい電動のゴルフカートみたいでした。っていったら、ちょっと語弊があるかもしれませんが、実際の道路じゃないっていうのと、電動のゴルフカートには結構乗っているので比較の対象がそうなってしまいました。はい。

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これまでのクルマと操作性はまったく変わらないのですが、スピードの伸び上がりがやはりいいですね。すぅーと上がっていきます。でも、音がしないのでなんだかクルマを運転しているという感覚が今ひとつ足りない感じはしましたよ。

このような無音の自動車が普及していけば、エンジン音がする車のほうが珍しくなって、うるさく感じていくのでしょう。これも時代の流れなんでしょうね。

とても寒かったけどいろいろな意味で貴重な体験ができたデトロイト・ショーでした。今回発表されたクルマをもっと紹介したかったのですが、残念なことに時間が経ち過ぎてしまいました。実はフォード・ミュージアムにも寄ったので、そのこともお伝えしたかったのですが、それはまたの機会に。

さて、明日からはなんとスイスのジュネーブに行ってきます。そう、次回からは恒例の旅情シリーズ、スイス編がスタートしますよ。