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ワトキンス・グレンのロードコースでカイル・ブッシュが今季8勝目。新記録を達成

<Toyota>

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NASCARスプリント・カップ・シリーズ
第22戦 Centurion Boats at The Glen
 NASCARスプリント・カップ・シリーズ第22戦「Centurion Boats at The Glen」が8月10日(日)米国北東部ニューヨーク州ワトキンス・グレンのロードコース、ワトキンス・グレン・インターナショナルで開催された。
 ワトキンス・グレンでは、トニー・スチュワートが過去4勝を挙げており、ロードコースでは計6勝を挙げるなど得意としている。また、カイル・ブッシュは今季、“トヨタ カムリ”でスプリント・カップ・シリーズ第16戦ソノマと、ネイションワイド・シリーズ第9戦メキシコシティの2つのロードコース戦で勝利を挙げており、ワトキンス・グレンでも、前日行われたネイションワイド・シリーズで最後まで勝利を争い、2位に入るなど、“トヨタ カムリ”勢の活躍に期待がかかった。
 8日(金)午後3時から予定されていた予選は、降雨のために中止となり、規則によりポイントランキング順でグリッドが決定。ランキング首位につけるKy.ブッシュがポールポジション、スチュワートが9番手、デニー・ハムリンが10番手となり、10台の“トヨタ カムリ”が決勝へ挑むこととなった。
 10日(日)午後2時22分に、2.45マイルのロードコースを90周(220マイル:約350km)して競われる決勝レースのグリーンフラッグが振られた。
 ポールポジションのKy.ブッシュは2周目に首位こそ譲ったものの、好スタートでポジションを上げたスチュワートと共に、トップ5圏内でのバトルを展開。イエローコーションが出ないまま、20周目前後から各車がグリーン下でのピットインを行い、全車が1回目のピットインを終えた30周目には、再びKy.ブッシュが首位に浮上。3位に付けていたスチュワートも、43周目に2位に上がり、“トヨタ カムリ”の1−2体制となった。
 48周目にこの日初めてのイエローコーションが出され、全車一斉にピットイン。このピットでもKy.ブッシュとスチュワートはポジションを守って再スタート。首位争いを展開した。
 57周目、グリーン下ながら、最後まで走りきるだけの燃料を積むため、Ky.ブッシュ、スチュワートら上位勢がピットイン。全車が最後のピットインを終えた67周目には、再びKy.ブッシュとスチュワートが1−2となったが、好調なKy.ブッシュは、スチュワートをも引き離す勢いで快走を続けた。
 83周目、最終コーナー出口からピット入り口付近で多重クラッシュが発生。デイヴ・ブレイニー、マイケル・マクドウェル、マイケル・ウォルトリップを含む10台がこのクラッシュに巻き込まれ、レースは赤旗中断となった。
 42分間の中断を挟み、86周目にレースは再スタート。Ky.ブッシュはここでも好調なペースで独走。2位のスチュワートは、後続からの激しいプッシュを受けるがこれを抑えきり、“トヨタ カムリ”が1−2フィニッシュを飾った。
 “トヨタ カムリ”は9勝目。自身今季8勝目を飾ったKy.ブッシュは、首位につけるドライバーズランキングでも更にポイント差を広げ、シーズン終盤の10戦を迎える時点でのランキング上位12人によってチャンピオンを争うプレーオフ、「チェイス・フォー・ザ・スプリント・カップ」への進出をほぼ確実なものとした。
 そして、Ky.ブッシュは、スプリント・カップ・シリーズ第16戦ソノマとネイションワイド・シリーズ第9戦メキシコシティでの勝利に加え、今大会ワトキンス・グレンで勝ったことで、NASCARのトップ3カテゴリーにおいて、1シーズンに3つの異なるロードコースで勝利を挙げた記念すべき初めてのドライバーとなった。
 次戦第22戦は8月17日(日)米国北東部ミシガン州ブルックリンのミシガン・インターナショナル・スピードウェイで開催される。

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ドライバー カイル・ブッシュ:
「今年は本当に信じられないようなシーズンだ。トヨタにも、チームにも、いくら感謝してもしきれない。今日のレースは楽しむことが出来、友人であり、チームメイトであるトニー・スチュワートと、素晴らしいレースの時間を過ごすことが出来た。彼が今年いっぱいでチームを離脱するのは本当に残念なことだ。今日のレースは、序盤こそ最高の状態にすることが出来ず、パスを許してしまったが、タイヤの空気圧が上がるに連れ、調子は上向いて行った。ピットの作業も素晴らしかった。そして、長い赤旗中断にもかかわらず、待ち続けてくれたファンにも本当に感謝している。そして最後の5周のバトルを楽しんでくれたのであれば嬉しい」

第22戦 Centurion Boats at The Glen 決勝結果
順位 予選 No. ドライバー名 車種 周回
1 1 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 90
2 9 20 トニー・スチュワート トヨタ カムリ 90
3 41 21 マーコス・アンブローズ フォード 90
8 10 11 デニー・ハムリン トヨタ カムリ 90
11 35 84 A.J.アルメンディンガー トヨタ カムリ 90
18 17 83 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ カムリ 90
25 34 00 マイケル・マクドウェル トヨタ カムリ 90
33 26 44 デヴィッド・ロイティマン トヨタ カムリ 89
37 36 96 P.J.ジョーンズ トヨタ カムリ 89
39 43 55 マイケル・ウォルトリップ トヨタ カムリ 83
41 29 22 デイヴ・ブレイニー トヨタ カムリ 81
選手権 ポイント表
ドライバーズポイント
順位 ドライバー名 メーカー ポイント
1 カイル・ブッシュ トヨタ 3254
2 カール・エドワーズ フォード 3012
3 ジミー・ジョンソン シボレー 3010
7 トニー・スチュワート トヨタ 2744
9 デニー・ハムリン トヨタ 2689
17 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 2418
27 デビッド・ロイティマン トヨタ 1927
31 デイブ・ブレイニー トヨタ 1736
32 マイケル・ウォルトリップ トヨタ 1682
38 J.J.イェリー トヨタ 1263
39 A.J.アルメンディンガー トヨタ 1226
40 マイケル・マクドウェル トヨタ 1200
47 マイク・スキナー トヨタ 423
62 P.J.ジョーンズ トヨタ 52
マニュファクチャラーズポイント
順位 メーカー ポイント
1 トヨタ 143
2 シボレー 121
3 フォード 120
4 ダッジ 100
※結果及びポイントは暫定