午後2時から予定されていた予選は、サンダーストームが発生して観客に避難勧告が出されたためにずれこみ、午後5時40分に開始。各車レインタイヤでアタックがスタートし、路面がどんどん乾き始めて行く中で、どのタイミングでレッドを履くかという難しいコンディションになりました。初日トップだった佐藤琢磨は、第1ラウンドの第2グループで1位となる1分12秒0073を記録して第2ラウンドへ。
路面がだいぶ乾いた第2ラウンドでは今年初めてレッド・タイヤを装着し、1分3秒0131で再びトップを堅持します。日もだいぶ傾いた午後6時37分にグリーンとなった最終ラウンド、終了まで残り1分となった中で琢磨は唯一1分1秒台に突入する1分1秒8686をマーク! 観客の大歓声とともに、今年最初のスターティング・グリッドが確定しました。
琢磨にとって今年は5年目のシーズンで、デビュー2年目の2011年アイオワ(オーバル)がインディカーでの初ポールでした。今回のセント・ピーターズバーグは滑走路と一般道を組み合わせたコースですが、2011年のエドモントン(空港特設)と昨年のヒューストン(市街地特設)でも予選トップに輝いており、キャリア4度目のポール・ポジションとなります。
「今日、予選ができて感謝しています」と開口一番に語った琢磨。「ヒューストンの第2レースのように、キャンセルになるとランキング順になるので、なんとしても予選をしたかったです。走り始めの第1ラウンドは、水たまりはほとんどなかったものの100%ウェットでした。第2ラウンドの最初はまだ少し濡れていたので、そこが難しかったですね。去年このチームでやってきた経験が生きていると思いますし、冬の間に良かった点や悪かった点を何度も確認してクルマ作りをしてきたことが、この結果に反映されていると思います」
予選2位は今年からチップ・ガナッシ・レーシングで走ることになったトニー・カナーンで、みごとチーム最上位のグリッドを獲得しました。ここでのカナーンと言えば、2011年の開幕直前にKVレーシング入りが決まって琢磨のチームメートになったのですが、みごと表彰台を獲得。ベテランならではの素晴らしいレース展開を何度も披露しています。クリーンでフェアなバトルが期待できると思うので、スタートから安心して見れそうですね。
●予選リザルト