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第12戦トロントでディクソンが2連覇、佐藤琢磨はメカニカルトラブルでリタイアに

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土曜日に行われた第12戦トロントを、予選5位からスタートしたスコット・ディクソンが制覇しました。前回のポコノでは燃費をセーブしてピットを遅らせる作戦に出たホンダのガナッシ勢ですが、今回は逆にシボレー勢よりも早く最初のピットへ。ディクソンは2位のセバスチャン・ブルデイより4周前の26周目にピットに入り、全車がピットを終えた32周目の時点で、3番手に浮上します。
 

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この時トップにいたのは、ディクソンよりも2周後にピットへ入ったパワーでした。注目の2回目のピット、なんとディクソンは驚異的な燃費走行をみせてパワーよりも1周多く走り、62周目にピットレーンへ飛び込みます。レッドタイヤを履くブルデイがイエロー後の69周目の再スタートでトップに立ったものの、ブラックの耐久性で勝るディクソンが78周目のターン3でパス。そのままトップを守り切って、トロント初優勝を飾り、ランキング3位に浮上です。
 

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6日前のポコノで今季初優勝を遂げたディクソンは、いっきに2連勝して通算31勝目を達成。先に31勝を達成していたブルデイとフランキッティがそれぞれ2位と3位に入り、現役最多勝利ドライバーの3人が揃って表彰台に上がりました。全員で93勝です!「この勝利はでかいよね。シーズンが始まってからというもの、ここまで近づけるとは思っていなかったよ。昨日の夜も少しだけクルマを変えたんだけど、それがよかった。我々のブラックのペースは、他のクルマよりも少しだけ速さをキープできた」
 

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2位は2007年のチャンプカー時以来の表彰台となるブルデイで、スタートで上位勢がレッドタイヤを履く中、彼はブラックでの走りだしとなりました。一見不利に見えるシチュエーションでしたが、21周目にトップのフランキッティ(レッド・タイヤ)をパスしてトップに躍進。それでいながら燃費もセーブする走りで、シボレー勢の中で最も長いスティントを走り切ります。
 

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30周目に最初のピットを行ったブルデイ。チャンプカー時代のライバルで、2周前にピットを行っていたウィル・パワーに先行を許すシーンもありましたが、63周目に最後のピットを終えてトップに浮上します。ここからレッド・タイヤでトップをキープする戦略だったものの耐久性で問題があり、ブラックで抜群のセッティングを持っていたディクソンが残り7周でパス。最終的に2位となりましたが、07年設立のドラゴン・レーシングにとって初の表彰台です。
 

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「勝ったような気分だよ」と喜ぶブルデイ。表彰台でトロフィーが台座から落ち、壊れてしまうアクシデントもありましたが、ほんとうにうれしそうでした。「最初にブラックを選んだのは間違いだったね。最後のレッドでスパートをかけるつもりだったけど、それができないというのがレース中に分かったんだ。最初にレッドで行くべきだった。最後、ディクソンにパスされてしまったけど、彼は素晴らしかったよ」
 

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ポール・ポジションからスタートしたフランキッティはなかなか逃げ切れず、序盤にブルデイやパワー、ディクソンに先行を許します。チームメートよりも3周早くピットへ向かってブラックに履き替え、32周目に4番手へ。69周目の再スタートでは2番手に上がるも、ディクソンにパスされて3番手に後退します。最後の再スタートではイン側に飛び込んできたパワーと接触し、ブロックしたとしてペナルティを科せられたのですが、チームはマシンのデータを提出してオフィシャルが再検証。最終的にペナルティは取り下げられ、3位をキープということで一件落着となりました。
 

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3位として記者会見場に現れたマルコ・アンドレッティは、今回10番手スタートから追い上げてきたこともあり、かなり落胆したのではないでしょうか。ランキングもディクソンにパスされて4位に後退してしまいました。
 

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32周目に見事なパスでブルデイの前に出、今度こそ今季初優勝の期待がかかったパワー。壁ギリギリまで攻める走りを披露していましたが、2度目のピットで後退し、最終ラップで3番手フランキッティの前に出ようとしたものの失敗に終わります。それでも徐々に本来の走りが戻りつつあるので、次回に期待しましょう。
 

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ブラックタイヤで11番手からスタートした佐藤琢磨は、スタート時の混乱で15番手までポジションを落としたものの、25周目には自己ベストをマークする走りで追い上げ。ホンダ勢の中では3番目に長い30周を走って4番手までアップした後、最初のピットへ向かいます。
 

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ここまでは順調のように見えていた琢磨でしたが、実は20周を過ぎたあたりからエキゾーストに問題を抱えていました。パイプが割れてパワーが少なくなっただけでなく、その影響でシフト・チェンジまでできなくなったのです。
 

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「排気管が割れてターボのブーストがかからなくなり、割れたところから出る排気による高熱で、ギアシフトへのラインが切れてギアを変えることができなくなりました」と琢磨。「スタートでは周りがレッドの中でなかなか追いつかなかったんですが、安定してきてからは少しずつ前を追いかけて行ったので、残念です」。無念のリタイアを余儀なくされた琢磨、市街地コースを得意としているだけに、走れないのは本人が一番辛いところでしょう。
 

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今回の楽しみはなんといってもスタンディング・スタートでしたが、ニューガーデンのマシンがエンジン・ストールして、いつものローリング・スタートに戻ってしまいました。スタンディング・スタート撮影のために1時間以上前からターン1の場所取りをしていたので、がっくり。日曜日のレースで再びスタンディング・スタートを採用するということなので、またターン1に行ってみたいと思いますよ。
 

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前回のデトロイトのダブルヘッダーで連勝とはならなかったので、ディクソンは日曜日の第13戦も制した場合、10万ドルのボーナスが入ってきます。ポコノから調子が上がってきたガナッシ勢、このまま終盤に向けて追い上げることができるでしょうか。もし勝てば現役最多の32勝目です!
 
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