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第2戦アラバマGP決勝はハンター-レイが今季初優勝、佐藤琢磨は14位でフィニッシュ

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今季最初の常設ロードコース、第2戦アラバマGPを制したのはR.ハンター-レイで、記念すべき通算10勝目をマークしました。
 

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ポールからスタートした彼は、2ストップ作戦に出たW.パワーや、最後にブラック・タイヤを残していたH.カストロネベス、2度目のピットをぎりぎりまで伸ばしたC.キンボールに先行を許した以外、パーフェクトなレースを展開。90周中53周もリードして、今季初優勝を達成です。
 

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開幕戦で18位フィニッシュした昨年の王者は「この勝利は素晴らしいね。やっといい形でシーズンを始めることができた。去年のチャンピオン獲得がまぐれでないことを見せることができたよ」と大喜び。
 

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「素晴らしいバトルがたくさんあったレースだった。エリオ(カストロネベス)と接触したのは悪かったと思う。追い上げてくる(スコット)ディクソンにパスされないよう、彼の前にい続けるようにドライブしてたんだ」と語ったハンター-レイ。このバーバー・モーター・スポーツ・パークで、過去ベストが12位とは思えないようなレース展開でしたね。

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「ほんとうにパーフェクトな週末だったよ」と語るオーナーのマイケル・アンドレッティ。開幕戦のJ.ヒンチクリフに続く2連勝達成です。「最後のスティントはエリオ(カストロネベス)がブラックで、我々はレッドだったから、焦る必要はなかったんだ。作戦どおりのレースになったよ」
 

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ホンダ勢最上位はS.ディクソンで、なんと4年連続の2位表彰台。最後のスティントはハンター-レイと同じ新品のレッド・タイヤを履き、ハンター-レイに0.6363秒差でフィニッシュしました。
 

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今回予選でコース・レコードをマークしたディクソンは、「クルマはとても速かった。もう少し長いレース、あともう1スティントあればね」と少し悔しそう。「スタートでウィル(パワー)がコースアウトし、その後ろにいたからふたりとも順位を下げたんだ。おそらく6番手か7番手だったと思う。その後ブラックにしたらアンダーステアがひどく、チャーリー(キンボール)にパスされてしまったよ」
 

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最後のピットではミスもあったそうで、7番手から追い上げていったディクソン。「勝てるスピードを持ったクルマだったからハッピーだったけど、一日中追い上げてばかりいるレースだったね」とコメント。開幕戦では劣勢だったガナッシ&ホンダ・エンジンですが、シボレー勢とほぼ互角にまでキャッチアップしてきました。今後が楽しみです。
 

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3位はこのアラバマGP初年度のウィナー、カストロネベスです。今回6番手からスタートした彼は、目の前で僚友パワーがコースアウトし、ディクソンらとポジション・ダウン。11番手まで順位を落とします。
 

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「これで集団に埋もれてしまったから、プランBに変更しなければならなかった」とカストロネベス。18周目という早い段階でピットに入り、ここで新品のレッドを投入したんですね。32周目にはなんと2番手まで追い上げ、51周目にはトップまで上り詰めたのですが、レッドを使いきり、最後のスティントはブラックしかチョイスはありませんでした。「勝てはしなかったけど、成果はあったと思うよ。チャンピオンシップにはいいからね。これからもこの調子で行かないと」とエリオ。2戦連続表彰台で現在ランキング1位です。
 

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4位は5番手スタートのキンボールで、堂々とトップを走ったシーンといい、意外な伏兵登場といった感じもあります。最初に新品のレッドを投入し、イン側のスタートで混乱に巻き込まれなかった彼は、続いて新品のブラックを2回履いています。これでずっとトップ5にいたのは、注目すべきポイントと言えるのではないでしょうか。
 

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もっと意外だったのはこの人、W.パワーでしょうね。オープンテストまでは抜群の速さを見せていましたが、この週末は各セッションで一度もトップに立てませんでした。出遅れて後退を余儀なくされたスタートの影響もあったと思いますが、イエローを待つ2ストップの燃費作戦を採用するなど、いつものパワーらしくないアラバマでした。
 

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予選でペナルティを受け、12番手スタートとなった佐藤琢磨は、序盤にスパートをかけるため新品のレッド・タイヤでスタート。最初のコーション後は得意のリスタートで9番手に浮上します。23周目に最初のピットを終え、新品のブラックに変えて16番手でコースに復帰。全車がピットを終えた時点で13番手まで復帰し、中盤に突入です。
 

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問題は43周目の2回目のピットで、なかなかギアが入らずにエンジン・ストール。レースには復帰できたものの、23番手まで順位を落としてしまいます。ブラックからユーズドのレッドに交換した琢磨は、ここから激しい追い上げを披露。53周目にはファステストもマークし、67周目に最後のピットイン。この時のピット作業は問題なく、ピットでシモーナをパスしています。再びユーズド・レッドでラスト・スパートに入った琢磨は、最終ラップでO.セルビアもパスし、最終的に14位まで追い上げてゴールしました。
 

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「順位は残念ですし、もちろん全然満足できないですけど、終盤の追い上げはチームにとって非常に大きな自信に繋がるし、すごくいいレースだったと思います」と今季2戦目を振り返った琢磨。「ピットストップの問題、特に2回目のピットストップでニュートラルから1速ギアに入らなくて、エマージェンシーモードに入れた途端にギアが入ってストールした問題は早急に解決したいです。あとストラテジーでも、もうちょっとうまく先手を打ちたいなというところもあったので、そのあたりの反省点がいくつか見えたところですね」
 

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「ただ、クルマを作り上げるエンジニアリング・サイドとしては、非常にいい仕事ができたと思います。ブラック・タイヤでのクルマの動きがあまり好みじゃなかったですけど、レッドタイヤのサード・スティントは特にそうですね。リーダーよりも全然速いペースで周回できて、非常にコンシスタント(安定)でしたし、そういうところはすごくよかったと思います」と琢磨。
 

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「自分はほんとうはロード・コースが好きなんですけど、ロード・コースでなかなかいい走りができてなかったので、今日は力強く走れたっていうのはプラスだったと思います」と言う琢磨の言葉が、特に印象に残りました。重要なのはこれがまだ開幕2戦目だということで、残りのロードコースもすごく楽しみになってきましたね。
 

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実は今回初めてのバーバー・モーター・スポーツ・パークでした。わん。久しぶりの常設ロード・コースでの撮影でしたが、ほんとうは開幕戦だけで帰ってくる予定だったので、500ミリは持ってなかったんですね。わんわん。400ミリでなんとかしようと思って行ったものの、ラッキーなことにフェンスがほとんどないので、400もあまり使いませんでしたよ。雨の日の翌日はドロドロで最悪ですが、カメラマンにとってもかなりおもしろいコースでした。わんわんわん。次は4月21日、第3戦ロングビーチです!
 
●決勝リザルト

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