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開幕戦セント・ピーターズバーグ決勝レポート&ハイライト映像!

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新しいエンジンとシャシーで幕を開けた2012年シーズン、その最初のレースを制覇したのは今年15年目となるベテラン、H.カストロネベスです。2010年インディジャパン以来となる勝利で、昨年一勝もできなかった雪辱を、ようやく晴らすことができました。
 

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予選5位からスタートしたカストロネベスはスタートでS.ディクソンに先行されて6番手にダウン。最初のイエローで真っ先にピットへ入ったポールのW.パワーとは逆に、二人は2ストップ作戦を採用し、ともに最多の37周目まで最初のピットを引っ張りました。
 

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2度目のピットはディクソンが69周目、カストロネベスはさらに1周多く走ったもののディクソンの前に出れず。しかしターン1への進入でディクソンをパスすることに成功したカストロネベスは、そのままトップを守りきってセントピーターズバーグ3勝目を達成。
 

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3月7日にダン・ウェルドン・ウェイと命名されたターン10でマシンを止めたカストロネベスは、久しぶりにフェンス登りを披露。その後コースを横断して再びフェンスに登り、ウェルドン・ウェイのプレートに何度も触れながら空を仰ぎ、仲間に勝利を捧げました。
 

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「正直、ターン10でクルマを止めるつもりはなかった」とカストロネベス。「ふとそこに止めて振り返ったら、ダン・ウェルドン・ウェイのプレートがあったんだ。彼がここにいないのは寂しいけど、彼が生きていた頃を思い出し、彼の家族のために祈り続けるよ」
 

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72周目にカストロネベスの先行を許し、最後に5.5292秒の大差で2位フィニッシュとなったのはディクソン。「我々の作戦はうまくいったように思ったが、エリオはほんとうに速かった。しかも燃料をセーブし、僕は彼と同じ速さで走れなかったんだ」
 

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3位は同じく2ストップ作戦を成功させたR.ハンター-レイで、「今日のレースは燃料の戦略が勝負になったけど、シェビー・エンジンは素晴らしい燃費を持っていたよ」とコメント。今年からチームメートになったJ.ヒンチクリフも同じ戦略に出て4位でゴール。
 

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5位は3ストップ勢の最上位となるR.ブリスコーで、シボレー・エンジンがトップ5のうち、ディクソンを除く4台と圧倒。シボレーは予選でスピードを披露しただけでなく、優れた燃費もアピールしました。ロータスの最上位はA.タグリアーニの15位です。
 

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佐藤琢磨は14番グリッドからスタートしていっきに11番手までポジションをアップ。ポールのパワー、T.カナーン、D.フランキッティ、JR.ヒルデブランド同様、コーション直前の12周目に最初のピットへ入り、3回のピット・ストップで走る作戦に出ました。
 

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これで14番手にダウンした佐藤琢磨ですが、17周目の再スタートでフランキッティやパワーをパスし、18周目に11番手へカムバック。2度目のコーションでブリスコー、レイホール、バリケロがピットに入り、7番手にポジションを上げてきました。
 

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28周目、得意の再スタートでヒンチクリフをパスし、2ストップ作戦で最後まで残っていたカストロネベスとディクソンがピットへ入った37周目、ついにトップへと浮上した佐藤琢磨。40周目には最速ラップを記録し、10周にわたってレースをリードしました。
 

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コーション中の47周目に2度目のピットを終え、10番手にダウンした佐藤琢磨ですが、2ストップのグループがピットを終えた時点、71周目には再びトップへ再浮上。自身も72周目に最後のピットを終えて8番手で復帰し、追い上げに注目が集まったものの…
 

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3速より上にギアが入らなくなった佐藤琢磨は再びピットへ戻り、クルーは懸命に修復を試みたのですが、無念のリタイア。71周目に2度目のトップとなった際の2番手はブリスコーで、彼が5位でフィニッシュしていることを考えると、ほんとうに悔しい結果です。
 

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堂々とレースをリードした佐藤琢磨は「抜いてトップに立ったので、自分の中でも熱いものがありました」とその時の心境を語ってくれました。「非常に残念だし悔しい結果なんですけど、チームにとっては非常にモチベーションの上がるレースだったと思います」
 
今晩21時からお届けするUST、佐藤琢磨選手へのインタビューは他に、なぜウォームアップで2位になれたのか、パスした時やトップを走った時の心境、なぜあのタイミングでピットに入ったのか、初めて一緒に戦ったチームの印象などなど。どうぞ、お楽しみに!
 
●正式リザルト

 
 
 
 
●レースのハイライト映像

  
●佐藤琢磨が2位に入った決勝前ウォームアップの映像、ぜひご覧ください!