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第16戦ケンタッキー決勝レポート、リザルト、ハイライト映像

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2年連続2位でフィニッシュしていたカーペンターが、念願の初優勝を達成。03年にデビューした彼にとって、113戦目で手にした初めての勝利です。同コースの僅差フィニッシュ記録を塗り替える0.0098秒差の勝利で、シリーズとしては6番目の僅差記録となります。
 
カーペンターは最終周のバックストレッチとターン4出口でホンダのオーバーテークアシスト(最高回転が12秒間200rpmアップ=約10馬力向上)を使用。フランキッティは「ピットの計算ミスか、誤って2度使用したのか、最終ラップに使えなかったんだ」そうです。
 
「勝ったらどんな感じがするんだろうって思ってたけど、考えてたよりもずっと良く感じたよ」と喜ぶカーペンター。「ダリオとハードでクリーンなレースをした。途中で我々のほうがいいクルマを持っていたのは解っていたよ。みんなにとって素晴らしい日になった」
 
9月13日に女の子を出産し、お母さんとなったサラ・フィッシャーのチームにとっても、うれしい初優勝となりました。このケンタッキーは彼女が02年に史上初の女性ポールシッターとなったコースで、その時に記録した221.390mphは1周のコースレコードです。
 
サラ・フィッシャー・レーシングのこれまでのベストフィニッシュは昨年レイホールがセント・ピーターズバーグで記録した9位。予選は今年のテキサス第1レースでカーペンターが記録した5位でした。今回は予選でもカーペンターが4位に入って記録を更新です。
 
予選11位からスタートし、最初のピットが終わった52周目にはトップに浮上していたフランキッティ。0.0098秒差でカーペンターに破れたものの、このコースで昨年の5位を上回る自己ベストの2位。最多リードの2点も追加し、再びポイントリーダーに返り咲きました。
 
3位でフィニッシュしたのは予選7位からスタートしたディクソンで、オーバルコースのシリーズチャンピオンが確定。みごとAJフォイト・オーバル・トロフィーを受け取りました。前回のインディ・ジャパンでの勝利を含め、今季6連続のトップ5フィニッシュを達成です。
 
ポールからスタートしたパワーは、45周目で2番手に2.7924秒もの差をつけるダントツの速さを披露。しかし49周目の最初のピットの際に、ピットアウトした直後のベアトリスと接触してサイドポットに穴が開き、約4mphのスピードダウンを余儀なくされました。
 
パワーは計8回もピットに入って修復し、最終的に19位。前回のオーバル、ニューハンプシャーの予選順位で今回のピット位置が決定(ポールのフランキティは先頭、予選13位のパワーは17番目のピット)したこともあり、総合力の重要性が改めて認識されました。
 
再びランキング2位に戻り、18点差で最終戦を迎えることになったパワーは、「信じられない。今日の最速のクルマで、我々を負かせるのは誰もいなかった。我々の今年の最速オーバルカーだったんだよ。次こそポールから最多リードを獲って、完璧な勝利にする」と宣言。
 
予選22位からスタートした佐藤琢磨は、最初のピット後に16番手、最後のピットを終えて再スタート後の149周目には7番手までアップしていました。しかし残り48周を過ぎてから徐々に後退。最終的に15位でゴールしたものの、ランキング14位から13位にアップしています。
 
ロジャー安川による佐藤琢磨の現地インタビューを収録したYouTubeレポートは、明日アップする予定です。どうぞお楽しみに!
 
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●ハイライト映像

 
●0.0098秒差のゴール・シーンと喜びに沸くサラ・フィッシャーのクルーたち