INDY CAR

第7戦ミルウォーキーのベスト・ショット&撮影裏話!

インディカー写真シカゴのオヘア国際空港からクルマで1時間20分ほど北上すると、ウィスコンシン州最大の都市ミルウォーキーに到着します。レース場はこのミルウォーキーのダウンタウンからクルマで10分ほど西へ向かうと見えてきます。僕はだいたいミルウォーキー空港周辺のホテルに泊まるので、そこからだと約20分で到着しますよ。
 
今年100周年を迎えたインディアナポリス・モーター・スピードウエイよりも、さらに8年も古い1903年から自動車競技が行われていたザ・ミルウォーキー・マイル。そういえば2003年に100周年記念レースが開催されていたなぁってことで記憶をたどると、CART最後の年のチャンプ・カー・ワールド・シリーズ(CCWS)のレースで、CART史上初のナイト・レースでしたよ。
 
翌2004年から2006年までは、IRLとCCWSが両方開催されていたので、年に2回も取材に行っていたことになります。今考えるとよく行ってたよなぁって、我ながら感心してしまいます。そういった意味でレースの取材回数でいったら、一番通ったレース・トラックなんじゃないかなと、ふと思いました。
 
地方のコースではインディアナポリス・モーター・スピードウエイ以外、唯一ナビなしでも記憶をたどって通えるところですが、まあ、それでも確認のため、今回もナビ様を使わせてもらいました。方向音痴なんでね。
 
ともあれ、それだけ通っているコースなんで、撮影スポットに関してもいろいろとお気に入りがあるのですが、昨年はレースがなく、今回2年ぶりだったので昔と同じような状況で撮影できるのか心配ではありました。
 
だいたい馴染みのコースでは、太陽の光の関係上、午前と午後である程度決まった撮影場所があるものです。ミルウォーキーもまたしかりで、午前中はターン2からターン3のアウト・サイドからの撮影がグッドなんですね。
 
そんなわけで土曜日の午前のプラクティス開始直後、ピットでの撮影をしてからいそいそとターン3の外へと向かったのですが、心配だったのはいつも撮影していた撮影用のスタンドがあるかどうかということでした。(撮影用とは言っていますが、オフィシャルが来てコース上に問題がないかチェックするときもあるので、そのときは撮影できません。似たような撮影用スタンドはターン2にもありますよ)
 
前と同じようにあるといいなぁと思いながら行くと、今年もあるじゃないですか! ターン3の外側には看板が立ち並んでいて、そのうちのひとつの看板の裏に、か細い鉄柱で組んだ高さ4〜5メートルくらい(コースサイドのフェンスより高い)の撮影スタンドが今年もありました。で、いつものように梯子で足場のある場所まで登っていきます。
 
重いカメラ機材を担いで、そのか細い錆だらけのいつ壊れてもおかしくない梯子を登っていくのでね、毎回ドキドキですよ。そんなボロボロの状態だからいつ撤去されてもおかしくないし、壊れるときは誰かが犠牲になるんでしょうね(僕?)。そうなると、そのスタンドはほんとうになくなってしまうかもしれません。
 
ミルウォーキーに行くたびにスタンドがあるかどうか心配になるのですが、今年も運よくあって、無事に足場まで辿り着けました。なんでそんな危ないスタンドから撮影するのかっていうと、そういう撮影ポイントがコースの外側にあるオーバル・コースってそれほどないし、やはりミルウォーキーならではの撮影スポットだと思うんですね。
 
なので、今回はそこで撮影した写真を選んでみましたよ。インディ、テキサスと表彰式の写真が続いていたし、そろそろ走りの写真がいいかなと。それにしても今回のダリオのマシン・カラーリングは、ビックリでした。オリジナルのターゲットのカラーリングがなんだか恋しい今日この頃・・・・・・。
 
Photo & Text by Hiroyuki Saito
 
※第7戦Pick the Winnerのプレゼントはこちらの写真となります。
 
●撮影データ
機種: Canon EOS-1D Mark ?
レンズ: Canon EF 500mm f/4.0 IS USM + EXTENDER EF 1.4×?
撮影モード: シャッター速度優先AE
シャッタースピード: 1/30
絞り値: F40.0
露出補正: −1
測光方式: 評価測光
ISO感度: 100
焦点距離: 700.0mm
オートフォーカスモード: AIサーボAF
ホワイトバランス: オート
 
そういえば今回、レース中に毎年撮影していたピット入り口周辺の場所にフェンスができて撮影ができなくなり、仕方ないのでターン1からターン2の間に急いで移動。汗をかきかき、ちょっと息を切らして撮影していた僕を見かねてか、インフィールドにキャンピングカーを乗り入れて観戦していたおばさんからボトルウォーターをもらいました。
 
頭がキーンとなりそうなくらいキンキンに冷えていた水は、とてもとても美味しかったです。レースも終盤となっていて疲れていたし、ちょうど喉も渇いていたところだったのでね、生き返ることができました。ミルウォーキーのすてきなマダム、ありがとう!!!
 

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