INDY CAR

第6戦テキサスのベスト・ショットです!

インディカー写真今回はダブルヘッダーとなったテキサスのナイト・レースですが、取材初日になんとカメラが一台壊れてしまいました。僕にとって初めての2レースなのに、カメラは一台だけと少し不安だったのですが、まあ、なんとかなるだろうというか、なんとかしましたよ。実際にはカメラが壊れたことよりも、意外と悩んだのはレース中の移動でした。
 
例年、1.5マイルのテキサス・モータースピードウェイでの撮影は、コース外側のグランドスタンド上にあるスィート・ルームの建物の屋上からスタートの撮影を始めます。その後コースサイドに移動してマシン正面の走りを撮影し、次にインフィールドに戻って横走り、フィニッシュ、そして表彰式を撮影というのがパターンでした。
 
これを昨年までは228周の間に移動して撮影していたのですが、今回は半分の114周内ですからね。時間がなさすぎだし、それを2レースもやる体力的な自信もありません。最近、トレーニング不足だし・・・。
 
まあ、無理すればできないわけじゃないけど、前回のインディ500のようなビックリ・エンディングもあるわけで、やはり第1レースのうちにしっかりと走りをおさえておかなければならないなと。そんな不安もあったのでね、今回はインフィールドから撮影をスタートしたのです。
 
できればアウトサイドに行って正面の走りも撮影したいという気持ちはあったものの“二兎を追うものは一兎をも得ず”っていうじゃないですか。ここはちょっと腰を据えて、第1レースは横走りとピットストップの撮影に専念し、レースが終わるまでインフィールドに留まることにしました。
 
第1レースはレース終盤にイエローコーションが発生しただけで、あっという間に終了。チェッカーフラッグが振られるフィニッシュ・シーンを撮影後、コースの外まで行かなくてよかったなぁと思いながら、ビクトリー・サークルに向かいましたよ。
 
テキサスはインディアナポリス同様、トップスリーの表彰式はなく、ウィナーしか登場しません。でもここは毎年独特のセレモニーがあり、ウィナーがカウボーイハットをかぶって、両手の銃を夜空に向けてぶっ放すんです。もちろん空砲ですが、いかにもテキサスっぽい感じで、ダリオもうれしそうでした。これで第1レースの表彰式が終わり、それではと第2レースの準備開始です。
 
ここで第2レースのスターティング・ポジションを決める抽選が行われたのですが、みなさんも結果はご存知のとおり。会場はけっこう盛り上がっていましたよ。僕のほうはというと、時間に少しゆとりがあったので、この間にグランドスタンド上にあるスウィート・ルームの屋上に移動。抽選が行われているステージを屋上から撮影しつつ、終了間際にスタートを撮影する場所に移動したのでした。
 
第2レースがスタートしてからはね、もうほとんどのマシンの走りは第1レースでおさえたという安心感もあり、それほど焦ることもなくコースサイドに移動してマシン正面の走りを撮影。次にインフィールドへ戻ってマシンの横走り、そしてフィニッシュ・シーンを撮影し、今日2度目の表彰式へと向かいました。
 
ビクトリー・サークルにはウィル・パワーがマシンとともに登場。今年3回目となるマシンからの歓喜のジャンプを撮影となったのですが、オーバルでの初優勝がよほどうれしかったのか、いつもより高く飛んでいましたね! ぽぽぽぽーん。
 
最後に第1、第2レースのウィナーのマシンを並べて、ダリオとウィルの記念撮影が行われました。このように2人のウィナーが並んで記念撮影するのは僕にとって初めてのことで、今年もこの2人のチャンピオン争いになりそうだということもあり、今回はこの表彰式の写真を選んでみました。
 
ご覧のとおり、いきおいよく炎が上がっていますが、これは今年から設置されたもので、アメリカでよく見る大型トラックの排気マフラーのような型をしています。どこかのテーマパークのように、ここから一定の間隔で何度も火柱が上がっていましたよ。
 
これが火を噴くと、けっこう暑くてね。予選日の夕方、まだ太陽がガンガンに出て気温が34度もあるっていう中で行われたポール・アワードでは、ただでさえ暑いのに、もうやめてくれって言いたくなるぐらい火をボンボン。もう頭にくるぐらい、アっツーいテキサスでした。
 
というわけでテキサスからLAに戻り、早速壊れたカメラを持って一時間ほど南下した街、アーバインにあるキャノン・サービスへ。なんと2日で修理が終わり(日本では通常2週間かかると思います)、今週末のミルウォーキーに持っていけるのでハッピーです!
 
Photo & Text by Hiroyuki Saito
 
●撮影データ
機種: Canon EOS-1D Mark 場M
レンズ: Canon EF24-105mm f/4L IS USM
ストロボ: Canon SPEEDLITE 580EX 場K
撮影モード: シャッター速度優先AE
シャッタースピード: 1/125
絞り値: F5.0
測光方式: 評価測光
ISO感度: 400
焦点距離: 24.0mm
オートフォーカスモード: AIサーボAF
ホワイトバランス: オート
ストロボの種類: 外部E-TTL
E-TTL II調光方式: 評価調光
調光補正: 0
シンクロタイミング: 先幕シンクロ
※第6戦Pick the Winnerのプレゼントはこちらの写真となります。