INDY CAR

オープン・テスト・メディア・デー

被災された方々に心よりお見舞いを申し上げるとともに、お亡くなりになった方々のご冥福を心からお祈りいたします。
 
僕は今、インディカーのオープン・テストを取材するため、アラバマ州に来ています。みなさんもご存知のとおり、日本は地震と津波による未曾有の被害を受けました。宮城県多賀城市出身の僕は、隣の市である仙台の荒浜が津波によって押し流されている光景をアメリカで見ることになり、本当に胸を締め付けられる思いでした。
 
日本から遠く離れた僕は、ただただ連絡するしかできませんでしたが、幸い家族の無事を確認でき、3日後には友人全員と連絡をとることができました。七ヶ浜町の友人は車ごと流されそうになった中で助けられ、車は失ったものの家族はみな無事だったそうで、ほんとうに良かったです。
 
ツイッターをご覧いただいたように、多くのインディカー・ドライバーをはじめ、いつも一緒にメディアの仕事しているアメリカの仲間も励ましてくれています。現状で僕ができることは、日本のファンの方々に少しでも元気になってもらえるよう、アラバマでの仕事に最善を尽くすことだと思っています。(齊藤広之)
 
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さて、今年のオープン・テスト初日のメディアデーは、バーバー・モータースポーツ・パークのミュージアム地下1階でドライバーの写真撮影を行いました。このバーバー・ミュージアムには世界中のメーカーが製造した様々なバイクを中心に約700台(地下にはストックが約300台)展示されています。また、サーキット兼ミュージアムのオーナー、バーバー氏は全米一のロータス収集家として知られており、レーシングカーを含む多くのロータスカーやその他のヒストリック・カーも展示しています。バイクはもちろん、ロータス好きにもたまらないミュージアムです。
 

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ミュージアムの地下はこんな感じ。レストア待ちのたくさんのバイクがストックされている倉庫の隣、空きスペースを利用して各メディアが仮設スタジオを設置し、ドライバーの撮影を行いました。
 

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US RACINGもスタジオを設置し、この日訪れた23人のドライバーを次々に撮影していきました。
 

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佐藤琢磨選手が撮影開始早々、2番目に現れました。琢磨選手にも「地元の家族は大丈夫でしたか?」と大変心配していただいたようで、ほんとうに感謝です。
 

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多くの関係者はもちろん、撮影するたびにドライバーから「地震は大丈夫だったか? 家族は?」と聞かれ、みんな日本のことを心配してくれています。各国から続々と救助隊が被災地に集まっている中で、特にアメリカからは軍隊が出動するほどの大規模な救援が寄せられています。ほんとうに目頭が熱くなるくらい、とてもうれしいです。
 
明日からいよいよ走行が始まり、僕もがんばって取材したいと思っています。被災地でのライフラインのいち早い復旧、そして避難されている方々ができるだけ早く日常の生活に戻れることを願ってやみません。