INDY CAR

第94回インディ500 デイリー・クォリファイ・レポート&リザルト、ハイライト映像

画像

5月23日【バンプ・デイ】昨日のクラッシュから復帰した佐藤琢磨が31位、朝のプラクティスでクラッシュしたカナーンは32位、ポール・トレイシーがまさかのバンプ・アウト!
 
第94回インディ500が開幕して以来、初めて30度以上に気温が上昇し、真夏なみのコンディションとなったバンプ・デイ。昨日のポール・デイに続き、今日も様々なドラマが繰り広げられました。
 
昨日クラッシュした佐藤琢磨は、午後12時32分の最初の予選アテンプトで221.622mphに終わり、後にジェイ・ハワードによってバンプ・アウト。その後プラクティスで2番目となる225.468mphを記録して、最後の予選に挑みました。
 
終了まで残り19分となった午後5時41分、気温が上昇して難しいコンディションだったにもかかわらず、再アテンプトした佐藤は224.178mphのスピードを記録。最後の列、31番グリッドを確保することに成功したのです。
 
また、朝のプラクティスで昨日の予選に引き続き、2度目のクラッシュを喫してしまったトニー・カナーン。懸命なクルーの作業によって再びマシンが用意され、午後5時23分にアテンプトして224.072mphを記録し、佐藤に次ぐ32番グリッドを手に入れました。2005年のポール・ウイナーは、最後列から追い上げることになります。
 
さて、今日のプラクティスでトップだったハワードですが、12時49分のアテンプトで223.82mphを記録して佐藤をバンプ・アウト。プラクティスで3番手だったポール・トレイシーはその前、12時41分のアテンプトで223.892mphをマークしていたのですが、最終的に二人は決勝へ進出することができませんでした。
 
トレイシーは午後5時50分、ハワードは午後5時58分に自らのスピードを捨てて再アテンプトしたものの、昼の時点で29.4度だった気温が、午後5時の時点で33.3度まで上昇。結局二人はスピード・ダウンしてしまい、最も遅かったセバスチャン・サーヴェドラの223.634mphを上回ることなく、自滅してしまったのです。
 
プラクティスでクラッシュし、その時点で予選最下位だったサーヴェドラは病院にいました。検査のために再アテンプトできない彼は、すっかり自分がバンプ・アウトされたものと思っていたそうです。この日、40歳になったオーナーのブライアン・ハータにとって、最高のプレゼントとなったことでしょう。
 
後ほど、自らも2008年にバンプ・アウトされた経験を持つ、ロジャー安川が様々なドラマの内側を克明にレポートします。どうぞお楽しみに!
 
●バンプ・デイ予選リザルト(非公式)
●暫定スターティング・グリッド
 

 
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
 
5月22日【ポール・デイ】エリオ・カストロネベスが2年連続、4度目のポール・ポジション。セグメント2に進出した武藤英紀は9位、佐藤琢磨は明日の予選へ
 
第94回インディ500のポール・デイを制したのはエリオ・カストロネベス、ダントツの227.970mphをマークして2年連続ポール・ポジション獲得です。94回中、4回ポール獲得したのは史上4人目で、昨年はポールトゥウインを達成して3勝目を挙げました。果たして4人目の4勝ドライバーとなることができるのか、注目です。
 
2位はカストロネベスのチームメイトで、予選前のプラクティスでカストロネベスを上回る今月のベスト(227.646mph)を記録していたウイル・パワー。終盤に意地を見せて再アテンプトし、227.578mphをマークして自己ベスト・グリッドを獲得しました。このペンスキーの2台だけが227マイル台です。3位は2007年ウイナーのダリオ・フランキッティで226.99mph、自己ベストの予選3位(4回目)を今回も上回れませんでした。
 
期待の日本勢は、武藤英紀がセグメント1でトップ9に入る大健闘! 第2セグメントでは3回のアテンプトで最後までスピードが伸びず、223.537mphの9位となりました。一方の佐藤琢磨は予選前プラクティスでスピンを喫し、マシンを大破したために今日の予選を断念。プライマリーカーを直して明日の最後の予選にかけます!
 
後ほどロジャー安川による現地レポートをアップしますので、お楽しみに!
 
●ポール・デー・予選リザルト