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第16戦インディ・ジャパン【決勝日】フォト・レポート

<US-Racing>

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第16戦インディ・ジャパンを制覇したのは、ポール・シッターのスコット・ディクソンでした。CART時代の2000年からツインリンクもてぎを走っていたディクソンにとって、なんと初のもてぎ制覇でした。「チームにとって素晴らしい一日となったよ。昔からこのコースで優勝したかった。もてぎはインディ500の次に重要なレースだと思っている。もてぎはすごく難しいサーキットだし、いつも盛り上がる。実はフィニッシュまで2周のときに、タイヤがカットされていることがわかって、空気が徐々に抜けていたんだ。でも何とか最後までもって、チャンピオンシップのポイントをたくさん稼ぐことができた」と大満足のディクソン。ポイント・リーダーだったライアン・ブリスコーが予想外のピット・アクシデントに見舞わて18位でフィニッシュしたため、ディクソンが再びリーダーに返り咲きましたよ。最終戦ホームステッドで2009年チャンピオンが決定します!

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1.4475秒差で2位フィニッシュとなったのはダリオ・フランキッティ。50周目から2回目のピット・ストップである102周目までリードしていたものの、ピット後に周回遅れのラファエル・マトスにブロックされ、ディクソンに抜かれてしまいました。チームメイトである二人のパフォーマンスにほとんど差はなく、最後にディクソンをパスするチャンスは訪れませんでした。「ガナッシのマシンは2台とも強かったし、ほとんど差がなかった。最初のスティントでスコットよりも少し長く走ることができた。周回遅れのゼッケン2番のマシンにブロックされて、外側でバンプに当たってマーブルを拾ったんだ。そこから立ち直ることができたけど、勢いを大きく失ったため、スコットにパスされたね。ホームステッドが楽しみだ」と今シーズン8回目の表彰台フィニッシュを飾ったフランキッティ。チャンピオンシップ・ランキングは変わらず2位ですが、ディクソンとの差はわずか5ポイントです。

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3位に入ったのは、インディ・ジャパン初参戦のグラハム・レイホールです。5番手からスタートしたレイホールは、燃費をセーブしながら常に上位を走行していました。「クルーが日本にいる間ずっと一生懸命仕事をしてくれていたんだ。今日はペースが速かったね。スーパー・スピードウエイの初表彰台フィニッシュができて、嬉しいよ。ここは本来のスーパー・スピードウエイと違って、すごく面白いコースだ。ピット作業は完璧だったし、燃費をたくさんセーブできた」とレース後に語ったレイホール、今シーズン2度目の表彰台フィニッシュです。所属チームのニューマン‐ハース‐ラニガン・レーシングは、CARTも入れると6回目のツインリンクもてぎ参戦。マイケル・アンドレッティの1勝と、今回も含めて2回の表彰台フィニッシュを飾っています。レイホールのチームメイトであるオリオール・セルビアも、みごと4位フィニッシュとなりました。

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予選中のクラッシュで22番グリッドからのスタートとなった武藤英紀は、4周目までに3つポジションをアップ。しかし1回目のピット・ストップ後に周回遅れとなってしまい、3回目のピット時にはピット・イン直後にコーションとなって、クルーが勘違いしてしまうハプニングに襲われます。オフィシャルは無線で「武藤はピット作業をしても大丈夫」と伝えたようですが、クルーはスプラッシュ&ゴーしかできないと思い、作業をしないで武藤をコースへ送り出してしまったのです。これでもう1回ピットに入らなければならなくなった武藤は14位でフィニッシュ。2年目のインディ・ジャパンも悔しい結果になってしまいましたが、最終戦はリラックスしていきましょう!

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「まず、チームにすごく感謝したいです。あそこまで壊れたクルマを一晩でまた組み上げてくれて、スタートラインに並ぶことができたんで、すごく感謝しています。レース前に大丈夫だと口では言ってましたけど、肉体的にちょっと不安がありました。昨日のクラッシュの衝撃は160G以上あって、『よく歩けるな』といわれてたんですが、夜寝てたらカマキリに襲われる夢を見て起きてしまいました(笑)。レースは100周以上イエローが出ない展開だったので、途中からかなり頭のほうがふらふらする状態になってしまいました。フィジカルと言うより、頭のほうが集中しずらい状態で走行していたので、その辺が悔しいですね。イエロー中、スロー走行しているときにファンの人が一生懸命旗をふってくれていた姿が目に入り、すごいパワーをもらって最後まで走りきることができたので、感謝しています」

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2007年の最終戦以来のレースとなった松浦孝亮は、久しぶりに経験したトラフィックで苦しいレースを送っていました。16番グリッドからスタートしたものの、徐々にポジションをダウン。41周目には周回遅れとなり、我慢のレースを強いられていたのです。上位勢にパスされる際、アウト側に寄るしかない松浦はタイヤカスを拾ってしまい、コントロール不能となって大きく膨らんだ場面もありました。しかし壁直前でなんとか建て直し、最後まで走りきったのは立派。本人にとって、決して納得できる走りではなかったと思いますが、多くの人に訴えるものはあったと思いますよ。

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「今年から2デーということで走る時間が短くて、僕とロジャー選手はかなり苦しい状態でレースにいかなければならなかったんです。トラフィックの練習もできないままレースに行って、ハンドリングがそこまで決まっていませんでした。いざレースが始まってトラフィックの中に入ってみると、クルマがすごいことになっていて、いつでもスピンできるぞというぐらいの状態だったんです。けど、ここでスピンしたら何言われるかわかんないんで(笑)、なんとかクルマを最後ゴールまでもっていこうって思っていました。がんばって走りきったので、多少は満足感ありますね。でもやっぱり前のほうでレースはしたかったし、今はすごくインディカーのレベルが高くなったなと感じました。もし来年出れるチャンスがあったらもっと準備をして、コンペテティブなチーム、クルマ、自分でレースをしたいなと思います」

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スタートで順位を落としてしまったロジャー安川は、19番手で1回目のピットへ。無事にピット作業が終わってコースに復帰した安川だったんですが、突然右リアのダンパーが折れるというアクシデントが発生してしまいました。急遽ピットに引き返したものの、最初はどこが壊れたのか解らず、再びコースへ。原因がやっと判明してチームはリタイアを告げたのですが、チームを説得してダンパーを交換し、81周目に復帰したのです。それからと言うもの、武藤と変わらない走りを披露していただけに、マシン・トラブルはほんとうに残念でした。リザルトはともかく、上位勢と変わらない走りにエキサイトしたファンも多かったと思いますよ。

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「僕が今までツインリンクもてぎでレースをした中では、一番良くできたマシンでした。スタートからそこそこバランスも良く、良いペースで走れてたんですけど、ちょうど最初のピット・ストップの直後、1コーナーから2コーナーのバンプに乗ったときに右後ろのダンパーが突然折れてしまったんです。なんとか壁に当たらず、ピットに戻ってくることができたんですが、そのダンパーを交換しなければならなくなりました。チームは最初ここでリタイアだと言ってたんですが、「そういうわけにはいかない」と説得してクルーに直してもらい、レースに復帰することができたんです。復帰したら今度はさらにクルマが調子よくなっていて、「なんだよ」みたいな感じで(笑)。すごく順位は良くなかったですけど、今まで自分がツインリンクもてぎで走ったレースの中では、一番納得のいく走りができました。非常に満足していると言うか、正直なところ、2月に契約した時に今回のレースで良い走りができなかったら、レースをやめようかなと考えていたんです。でもこういうときに限って、自分の中で納得いく走りをしちゃったんで、やめれないなと。また来年の500とインディ・ジャパンでリベンジしたいなと思っています」

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チャンピオンシップで25ポイントのリードを持ってインディ・ジャパンに挑んだライアン・ブリスコーでしたが、106周目にピット出口のウォールに接触。もてぎでチャンピオンシップを確実にするチャンスが、一瞬で消えてしまいました。「かなりがっかりしたね。アクシデントがあったあのピット・ストップが、ほんとうはトップに出る大きなチャンスだったんだけど、ピット・ボックスを出たときにアクセルを踏みすぎてスピンしてしまったんだ。ウォールにぶつかったから、フロントのサスペンションを交換しなければならなかったよ。でもスコット(ディクソン)との差はたったの8ポイントだ。ホームステッドはエキサイティングなレースになりそうだね」とブリスコー。以前のおっちょこちょいぶりが復活したか、まさかのミスで18位でフィニッシュ。ランキング3位にダウンしましたが、本人はすでに立ち直った様子です。

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今日は朝から薄曇りの空模様だったツインリンクもてぎ。昼には厚い雲が上空を覆ったものの雨は降ること無く、予定どおりレースはスタートしました。今年はレース開始時間が午後12時となり、早朝から楽しみにしていたファンで賑わっていましたよ。今日は約5万人のファンがこのインディ・ジャパンを観戦に訪れたそうですが、来年は日曜日の開催なので、土曜の予選日から多くのファンが来るでしょう! 来年が待ち遠しいですね。See you next year !!