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第13戦ミド‐オハイオ【決勝】フォト・レポート

<US-RACING>

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快晴に恵まれた13戦ミド-オハイオを圧倒的な速さで制覇したのは、スコット・ディクソンでした。キャリア109戦目にして20勝目を飾り、ついにインディカー・シリーズ史上最多優勝記録を塗り替えたのです。序盤を快調にトップで走行していたジャスティン(ウィルソン)とのギャップを短縮し、37周目にトップに躍進しました。そこから2位との差を29秒まで広げ、他を寄せ付けない完璧な走りでフィニッシュ。ビクトリー・レーンにクルマを止めたディクソンは、いつの間にか“キング・オブ・インディカー”と呼ばれていました。「このような名前を付けられて、すごく光栄に思っている。必死にこの座を守っていきたいね。クルマは最初から素晴らしかった。良いスタートができて、もしかしてジャスティン・ウィルソンがパスできるかなと思ったけど、そんな早いうちにプッシュしなくてもいいかなと考えたね。ずっと(ライアン)ブリスコーの後ろで燃料をたくさんセーブしたおかげで、1〜2周多く走ってピット・インすることができたんだ」と勝利の秘訣を語っていました。今季4度目の勝利となり、再びチャンピオンシップ・ポイントのトップに返り咲きました。

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最終ピットでガナッシ勢がブラック・タイヤを履いた中、レッド・タイヤを選んだライアン・ブリスコー。2番手を走行していたものの、路面温度が高かったためにグリップしなくなり、終盤は苦しい戦いとなりました。快調のディクソンに大きく離されましたが、なんとかダリオ・フランキッティを抑えて2位のままチェッカーを受けることができたのです。「スコット(ディクソン)は最高に速かったし、ジャスティン(ウィルソン)も強かったよ。僕らは、レッド・タイヤに履き替えてかなり大変だったんだ。ぎりぎりポジションを守れた。高い気温のせいで、履いて4周目にはタイヤのブリスターができてしまった。ダリオ(フランキッティ)を抑えるのが大変だったよ。でも2位でフィニッシュできてうれしかった」と満足のブリスコー。なんと今季6回目の2位フィニッシュでしたよ。

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3位に入ったのはディクソンのチームメイト、ダリオ・フランキッティでした。6番グリッドからスタートしたフランキッティは、素早いピット・ワークで3番手まで浮上し、終盤はブリスコーに肉迫。ところが、この抜きにくいコースでパッシング・チャンスを最後まで見つけられませんでした。「クルマを思いどおりのハンドリングに仕上げられなくて、少し残念だった。この状態でも3位に入ったから、次のレースでハンドリングの問題を直せたら間違いなくいい結果が残せる。クルーのみんながピットで良い仕事をしてくれたし、レース戦略もばっちり。スコット(ディクソン)は素晴らしい仕事ぶりだったね。僕らは、次のソノマで力強いレースができるようにがんばらないと」と少し悔しがるフランキッティでした。今回の3位はシーズン6回目のポディウム・フィニッシュです。

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7番グリッドからスタートしたAJフォイト・レーシングのライアン・ハンター-レイは、みごと4位に入る大健闘を見せました。「上位とずっと同じペースを保つことができていたので、かなりうれしかったよ。最後にヒデキ(武藤)は速かった。かなりハードにプレッシャーをかけてきて、僕はポジションを守るのに必死だったんだ。チームとして4位に入れたのはすごく大きい。最高に楽しかったよ」と喜んでいました。ビジョン・レーシングに所属していた開幕戦の3位に加え、今季2度目のトップ5フィニッシュとなり、AJフォイト・レーシングにとっては今シーズンのベスト・フィニッシュでした。

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11番グリッドからスタートした武藤英紀は、チームメイトのトニー・カナーンとダニカ・パトリックがコース・オフする中、確実にポジションを上げて終盤の75周目にトップ5に浮上。4番手のライアン・ハンター-レイを猛追したものの、気温が高い中でレッド・タイヤの減りが進行したために、パスすることは叶いませんでした。しかしAGR勢のトップで、今季3度目のトップ5となりましたよ。

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「最後のピットの前でコースがクリアになった時に、かなり良いラップ・タイムで走れて、それで順位を上げられました。クルマは良かったですよ。最後のスティントは、彼(ハンターレイ)がブラックで僕がレッドでした。走り始めは僕の方がペースは良かったんだけど、この気温でソフトなレッド・タイヤは後半が厳しくて、なかなか抜けなかったですね。でもペースは明らかに僕の方が速かった。前に追いついていたし、前に出れればもうちょっと面白い展開になったと思います。オーバーテイクボタンはスタートと、ピットのアウトラップやリスタートなどで使って、最後になると使い切っていたので、けっこうしんどかったですね。使おうとしてももう残っていなくて、けっこう強く押したらレバーを壊しちゃったんです(笑)。ロード・コースでトップ5フィニッシュしたのは、今日が初めてなのでうれしいですね」

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6周目にトップへ躍り出て、序盤は2番手に7秒もの差をつけてリードしていたジャスティン・ウィルソンでしたが、1回目のピット後にその差が縮まり、37周目にディクソンにトップを奪われて2番手へ後退。2度目のピットストップまで懸命にディクソンと同様のペースを保ったものの、ピットインした際に燃料切れとなってしまいました。なんとかピットにはたどりつきましたが、給油後にストールして順位を大幅にダウン。結局13位でレースを終えました。序盤に圧倒的な速さを見せただけに、少し残念ですね。デイル・コイン・レーシングは、次戦のインフィニオンでこのようなケアレス・ミスをなくせば、2勝目も夢ではありません。

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快晴となったミド-オハイオは朝から蒸し暑く、レースがスタートする時間には気温も32度まで上昇。ちょっと急いで歩くと額から汗が落ちてくる暑さとなっていました。今シーズンの中で一番暑いレースデイとなったのではないでしょうか。昨年はレース直後に雨が降るハプニングがあったものの、今年はその心配もなく終日晴れ間が広がりました。天気が良かったこともあって、今日の観客数は例年よりも多くなった感じがしましたよ。グリーンフラッグが振られたストレートから最初のコーナーを抜けてS字となるのですが、そのコースサイドの芝生は観客で埋め尽くされていました。今週末は3週間ぶりの休みとなり、次戦はカリフォルニア州のロードコース、インフィニオンで開催されます。武藤はやっとロード・コースで調子が出たので、次こそ決めて欲しいですね。