<US-RACING>
インディカー第2戦ロング・ビーチ初日プラクティス走行でトップタイムを出したのは、ペンスキーのウィル・パワー。去年ロング・ビーチでのチャンプカー・フィナーレを制したパワーは、再びこのコースで実力を発揮しました。プラクティス開始の数時間前に、エリオ・カストロネベスが脱税の容疑で無罪判決となり、急遽明日から走ることになりました。そのためなんとパワーのシートは今週のロング・ビーチとインディ500だけとなってしまったのです。明日からペンスキーのカーナンバー3をカストロネベスに譲り、カーナンバー12に乗りますが、果たして今日の勢いを保つことができるのでしょうか。
第1戦セント・ピーターズバーグでリタイアを余儀なくされ、タイトル防衛にあまり良いスタートを切ることができなかったスコット・ディクソン。CART時代にロング・ビーチの1.9マイル・コースを2回走った経験を持つディクソンは、初日プラクティスの午前中に7位にとどまりましたが、午後のセッションでは、トップからわずかコンマ1秒差で2位に入りました。
2007年にロング・ビーチでアトランティック・シリーズのポール・トゥ・ウィンに輝いたルーキーのラファエル・マトスは今回からUSエアフォース・カラーになりました。アトランティク・シリーズとインディ・ライツのチャンピオンを両方制覇してきた27歳のブラジル人は、この1.9マイルの市街地コースの経験を活かし、初日3位は立派ですね。
去年最終戦のサーファーズ・パラダイスの前に、ガナッシからパンサー・レーシングに移籍したダン・ウェルドンは、久しぶりに力強い走りを見せてくれました。走り終わった後にインディカー・ドライバー・サイン会が行われ、そこにウェルドンの奥さんと生後2ヶ月の息子のセバスチャン君が登場。パパの仕事で忙しくなったウェルドンですが、今年は歯だけじゃなくて走りも輝いてほしいですね。
今回のトニーカナーンは、炭酸飲料のドクター・ペッパーのカラーリングとなっています。実はサーキット・メイン・ゲート近くで、ドクター・ペッパー・チェリー味を無料で配っていましたが、コース内には持ち込めないため、ゲート前にドクター・ペッパーの缶が大量に放置されていました。もったいないですね!
ロング・ビーチの市街地コースを初めて走った武藤は、マシンのバランスで苦しみ、16位で初日を終えました。しかし、おじいさんとお父さんが何度も制しているこのロング・ビーチで、孫のマルコは18位。ベテランのトニー・カナーンを除き、今週のAGR勢はいったいどうしたのでしょう。
今日チャンプ・カーのバッド・ボーイ、ポール・トレイシーが特別記者会見を開き、インディ500の参戦を発表しました。保険会社のガイコ・インシュランスがメイン・スポンサーとなる今回のトレイシーの参戦は、2002年以来のことです。今日の記者会見に、ナスカー・スプリント・カップにガイコ・インシュランス・スポンサーを受けているマックス・パピスが、サプライズでカンパニー・マスコットとして登場。友人のインディ500カムバックに華を添えました。
今年35周年を迎えるロング・ビーチ・グランプリですが、インディカーが走るのは初めてです。去年この市街地コースでチャンプ・カーが幕を閉じ、今年からダニカ・パトリックやアンドレッティ家といったインディカーのスターたちが加わったということで、金曜日の割にファンが多かったです。気温も24度まで上昇したので、絶好の観戦日和となりました。明日から大勢のファンが足を運んでくるのを期待できそうですね。