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「ブリヂストン・インディ・ジャパン300マイル」発表会で武藤英紀が優勝宣言

<Honda>

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 3月12日、Hondaウエルカムプラザ青山でブリヂストン・インディ・ジャパン300マイル(以下、インディ・ジャパン)の記者発表会が催され、会場を埋め尽くす多くのメディア関係者が集まった。

 世界最大のレースであるインディアナポリス500マイル・レース(インディ500)を核とするアメリカの最高峰フォーミュラカー・チャンピオンシップ、IRLインディカー・シリーズは日本で7回目となるシリーズ公式戦を行なう。そのレース、インディ・ジャパンが開催されるのは、10年以上に渡ってアメリカン・モータースポーツの普及に努めて来ているツインリンクもてぎ(栃木県芳賀郡茂木町)だ。

 全長1.5マイル、コーナーにバンク(傾斜)のついたコースを200周して争われるインディ・ジャパンは、最高速が時速300キロを越すハイスピードで繰り広げられる。昨年まではシーズン序盤の4月に開催されてきたが、今年は9月19日(土)が決勝。年間17戦の第16戦にスケジュールされた。インディカー・レースといえば激しい接近戦が身上だが、今年のツインリンクもてぎでのレースでは、年間チャンピオンの座をかけた、これまでにも増して白熱した戦いが見られることとなるだろう。また、昨年のインディ・ジャパンでは、ダニカ・パトリックが初優勝を飾った。女性ドライバーによる史上初の優勝が成し遂げられ、2008年のインディ・ジャパンは歴史に残る一戦となった。今年のレースでは、インディカー史上初めてアメリカ国外で年間チャンピオンが決定する可能性があり、日本のファンは2年連続で歴史的な瞬間に立ち会うこととなるかもしれない。

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 そして、今年のインディ・ジャパンには二人の日本人ドライバーの出場が決定している。武藤英紀とロジャー安川だ。
 武藤は昨年からインディカー・シリーズにフル出場。ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得しただけでなく、日本人ドライバーとして歴代最高位となる2位フィニッシュをアイオワ戦のオーバル・コースで記録している。参戦2年目を迎える武藤には、日本人ドライバーによるインディカー史上初の優勝の期待がかかる。
 昨シーズンを戦って自信を深めた武藤は、「今年の目標は勝つこと。それ以外は要りません。日本人初優勝を皆さんも期待していらっしゃるのでしょうが、それ以上に、勝ちたい気持ちは自分が一番強く持っていると思います。シーズン・オフのテストも順調で、ドライビング・スキルを含め、自分がドライバーとして大きく進化を遂げられていることを確認できました。開幕が待ち遠しいですね。今年のインディ・ジャパンは9月ですから、勝って日本に帰って来ます。1勝以上して凱旋し、ツインリンクもてぎでも優勝することが今年の目標です」と会場で優勝宣言を行なった。

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 日本人最多の5回のインディ500出場を誇る安川も、昨年以上に充実した体制で母国レースに参戦することとなった。「去年は参戦決定から出場までに2ヶ月ほどしかなく、レースに挑むというより、出場するので精一杯となってしまいました。しかし今年は、9月まで長い準備期間を確保することができました。マシンのセッティング・データも十分にありますから、良い状態で日本のファンの前を走れることを楽しみにしています。応援よろしくお願いします」と安川は活躍を誓った。

 2009年IRLインディカー・シリーズは、4月の第一週にフロリダ州で行なわれるホンダ・グランプリ・オブ・セント・ピーターズバーグで開幕する。