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インディ・カー・シリーズ ノン・チャンピオンシップ戦 サーファーズ・パラダイス【予選日】フォト&レポート

<US-RACING>

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地元オーストラリア出身のウィル・パワーが、2008年シリーズ・チャンピオンのスコット・ディクソンを抑え、見事にポール・ポジションを奪取。チャンプ・カー時代を含め、シリーズまたぎの3年連続ポールを獲得した。予選開始直後に路面を濡らした雨によって、ウェット状態から始まったセッションでも、パワーは落ち着いてタイムを縮め、第一セグメントをトップで通過する。第2セグメントはディクソンの先行を許すものの、完全ドライとなったファイアストン・ファスト・シックスでいっきにスパート。最終ラップで1分34秒9451をたたき出し、今シーズン初のポールを手中に収めた。「正直言って、とても難しいセッションだったよ。僕がコースへ出たときは半分がウェットで、半分がドライだったんだ。最後のセグメントは完全にドライだったから、これはいけると思ったね。チームのためにポールが獲れてとても嬉しいよ」と大喜びのパワー。オーストラリア人がチーム・オーストラリアのマシンを駆って地元優勝を飾れるか、決勝に詰め掛ける大観衆の注目が集まる。

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パワーと熾烈なポール争いを繰り広げた2008年シリーズ・チャンピオンのスコット・ディクソンは、ラストラップでパワーに引き離され、2位に終わった。ニュージーランド国籍のディクソンだが、生まれはオーストラリアのブリスベン近郊ということで、彼にとっても今回が凱旋レース。地元観衆の前でチャンピオンの走りを披露するはずが、今日は若手のパワーにお株を奪われてしまった、「コンディションが変わっていくセッションで、とても面白い予選だったよ。イエローのせいで何回かアタックができなかったから、第2セグメントのラストアタックをするときは9番手だったんだ。最終的に2位へ入ったからチームにとっては良い一日になった」とほっとするディクソン。パワーをねじ伏せてチャンピオンの実力を誇示できるか、パワーとのフロント・ロー対決は見逃せない。

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3位にも地元オーストラリア出身のライアン・ブリスコーが入り、オーストラリア勢がトップ3を独占した。予選開始直後に雨が降りだしたことで、スリック・タイヤでコース・インしたドライバー達はすぐにピットへ引き返し、ウェット・タイヤでのウォーター・スクリーン・バトルとなる。路面を濡らした雨はすぐに止んで徐々にドライへ変化していく不安定なコンディションに、ブリスコーは足元を取られてリアタイヤを軽くウォールにヒット! 幸いマシンにダメージはなくアタックを続行できたが、あわやトップ3を棒に振るところだった。「雨が降り出したときは少しナーバスな気分だったね。ストリート・コースの雨なんて楽しいわけがないし、とても怖いんだ。何度かウォールに触れてしまったけど、3番手からスタートできることは嬉しいよ」とブリスコー。ウォールの餌食とならず、今年3度目の優勝を地元で飾れるだろうか?

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サーファーズ・パラダイスのストリート・コースに大苦戦のアンドレッティ・グリーン・レーシング。武藤英紀にとっては未経験コースという条件も重なり、今朝のプラクティスでも15位以上へ順位を上げられずにいた。さらに予選では雨も降り出す悪条件となるが、武藤はウェット・タイヤで果敢に攻め、第2セグメント進出圏内にあといっぽに迫る。ところが、難しいコンディションにスピンするドライバーが続出してイエローが頻発。十分なアタックができないまま、無念の第1セグメント敗退となった。厳しい戦いが続いているが、決勝では来シーズンにつながる走りを期待したい。

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「予選はドライセットのままで戦いました。ドライセットでもトニーやマルコに比べるとリアのグリップがなかったので、雨になったことで極端にその症状が出てしまったように思います。タイヤが磨耗してしまうのが意外と早かったので、もう少しあとにアタックすれば良かったかもしれません。トップと比べると遅いですが、チーム内で比べると遅くはないと思います。ただ、極端に4台とも遅いですよね。セッティングを変えてしまうと、遅くなる可能性が高いので、明日はこのままで行きます」

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インディカー復帰1戦目のダリオ・フランキッティ。注目の予選は4位に入り、2007年シリーズ・チャンピオンの実力を見せ付けた。序盤がウェットだったため、さすがのフランキッティにも少し緊張の表情がうかがえたが、ベテランらしくラップをまとめて第1、第2セグメントを勝ち抜いていく。ドライのもとで行われたファスト・シックスはポール争いに加わりながら、5周目に1分35秒9336をマークしたところでアタックを止めてピットへ引き返すほどの余裕を見せ、4位で予選を終えた。「良い一日になったね。最初の2セッションは良かったけど、ファスト・シックスはオーバードライブだったかもしれない。雨の中のドライビングはリズムがとりづらく、良い仕事ができないよ。チームは素晴らしいマシンを用意してくれている。ほんとうに期待以上だよ!」と喜ぶフランキッティ。復帰1戦目での勝利が夢ではないと、この予選でさらに印象付けた。

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予選7位という大健闘を見せたコンクエスト・レーシングのアレックス・タグリアーニ。第16戦デトロイトで負傷欠場したエンリケ・ベルノルディのシートを獲得し、結局このオーストラリアまでチームに在籍することになった。しかもこの間、スポンサー営業を行って、2つのスポンサーをチームに引っ張ってくるなど、ドライビング以外でもチームに貢献。来シーズンの生き残りをかけ、ベテランのタグリアーニも必死だ。「コンクエスト・レーシングがとても競争力のあるチームだということを証明できたと思うね。ほんとうは7位よりも良いポジションを得られたはずだけど、ピット・レーンの入口に僕達のピットがあるせいで、もう1周アタックすることができないんだ。でも、チームはこの週末とても一生懸命作業をして、すばらしい仕事をしてくれている。明日は自信があるよ」と意気込むタグリアーニ。来シーズンのシート獲得のためにも、絶対に結果を残さなくてはいけない。

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AJフォイト・エンタープライゼスのヴィットール・メイラは、第1セグメントを突破し、11位に食い込んだ。未体験のストリート・コースに四苦八苦し、今朝のプラクティスでもスピンを喫するなど、厳しい戦いが続いていたメイラ。しかし予選では、直後に降った雨がメイラの助け舟となったのか、それまでの走りとは見違えるような快走を見せ、第1セグメントを3位で通過する。第2セグメントでは徐々にドライへコンディションが変化していく中で失速していったものの、チーム移籍1戦目で11位グリッドを獲得した。明日の決勝で雨が降れば、更なる番狂わせがあるのかも?

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今朝は晴れ間が広がっていたサーファーズパラダイス。気温も昨日ほど寒くなく、暑すぎずない過ごしやすい気候だった。ところが、インディカーのプラクティス第2グループが始まるころになると、空には怪しい雨雲が広がり始め、セッションが終了すると、とうとう雨が降り出す。一時は今後のスケジュールに影響を及ぼすのではなかいというほどの激しい雨となった。1時間を過ぎると雨は無事に止んだが、安心したのも束の間、予選が開始された直後にまたしても雨。そのまま予選は続行され、雨もすぐに止んでしまったものの、突然のコンディション変化にスピンが続出し、波乱の予選となった。サーファーズ・パラダイスは毎年天候に惑わされることが多いだけに、決勝日は快晴になることを祈る。

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インディ300名物のミス・インディ。今年もオーストラリア美人が各地から集まり、30名ほどのファイナリストから、木曜日の夜に2008年のミス・インディが決定された。毎年行われるコンテストの審査にはドライバーも加わってかなり真剣に選出している姿が見られ、2001年のミス・インディと結婚したアレックス・タグリアーニがいるように、コンテストそっちののけのお嫁さん探しをしているドライバーもいるとか。ミス・インディが決定すると、午前中のピット・ロードを練り歩くことになっており、それを撮影しようと多くのカメラマンがミス・インディの歩く方向に先回りしていた。

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オーストラリアといえばカンガルー。今日も多くの観客でにぎわっていたコース内で、人気を集めていたのはこのカンガルーの気ぐるみをきたパフォーマーだ。たんなるコスプレと侮るなかれ、足にはホッピングのようなものが仕込まれおり、本物のカンガルーもびっくりするほど高く飛び上がる。特に子供達には人気があり、かわるがわるに記念撮影している光景は微笑ましたかった。