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インディカー・シリーズ 最終戦 シカゴランド【予選日】フォト&レポート

<US-RACING>

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いよいよ迎えた今シーズン最終戦のシカゴランド。タイトルを争うスコット・ディクソンとエリオ・カストロネベスを差し置いてポール・ポジションを獲得したのは、ライアン・ブリスコーだった。この日最後のアタッカーとして登場したブリスコーは、1ラップ目からそれまでトップにいたディクソンを上回るスピードを記録。4ラップ目には予選中の最速スピードとなる216.005マイルをマークし、平均スピード215.818マイルで今シーズン3回目、オーバルでは初めてとなるポールを手中に収めた。「マシンはトランスポーターを出た瞬間から最高の仕上がりだったよ。他のみんなはプラクティスからスピードが落ちてしまっていたけど、僕は何とかスピードを保つことができたんだ。シカゴランドでオーバルの初ポールを獲れたのは最高の気分だね」と大喜びのブリスコー。タイトル争いを演じる二人を従え、ブリスコーがどんなレースを見せるのか明日の決勝に注目だ。

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惜しくもポールを逃したスコット・ディクソン。今季は同様の1.5マイル・オーバルで5戦中3勝を挙げており、ここシカゴランドでもプラクティスからライバルを2マイル近く引き離す好パフォーマンスを見せていた。予選でも序盤のアタックながら215.553マイルを記録。ブリスコーが現れるまでトップを守っていたが、最後の最後でブリスコーにトップの座を奪われてしまった。しかし、タイトルを争うカストロネベスが予選中にコース内側の白線をまたぐ違反を犯したため、タイムが取り消されて最後尾へ。ディクソンは自身二度目のタイトル獲得に大きく近づいた。「決勝に向けてセット・アップを大きく変えないと思うよ。渋滞のなかでもマシンの感触は良かったからね。明日はそれほど多くの問題は起きないと思っている。戦略を実行し、トラブルを避けるだけだよ」と決勝を見据えるディクソン。チャンピオンをシリーズ最多記録となる年間7勝目で飾ることができるだろうか?

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今シーズン、ディクソンのほかに1.5マイル・オーバルを制しているダニカ・パトリック。シカゴランドは2005年にポールを獲得しているお気に入りのコースで、今日の予選でもその時トップに立っていたディクソンに肉薄する。平均スピード215.548マイルはディクソンにわずか0.005マイル届かず、最終結果では3位にとなってしまったが、得意のコースでパトリックが再び躍進を見せた。「3番手というスタート・ポジションには満足ね。もちろんポールを獲れれば良かったけど、セカンド・ローからスタートするのは悪くないわ。明日はできるだけ上位をキープして、手堅い順位でシーズンを終えたいね」とパトリック。フロントローの二人をかき分けて、第3戦インディ・ジャパン以来となるキャリア2勝目を目指す。

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今シーズン初めて経験のあるコースでレースに臨む武藤英紀。このシカゴランドは昨年デビュー戦ながら8位でフィニッシュし、最速ラップまでマークした相性の良いコースだ。プラクティスから積極的に走りこんだ武藤は、レースに照準を合わせたセット・アップを煮詰め、総合10位。予選では思った以上にスピードが上がっていかず、平均スピード214.444マイルの11位となってしまったが、プラクティスの手ごたえから決勝には自信を見せた。明日のレースでは苦戦が続いた後半戦を払拭し、今シーズンの目標としていたルーキー・オブ・ザ・イヤーのタイトルを獲得してほしい。

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「手ごたえは悪くなかったんですけど、なぜかスピードが伸びませんでした。今日はレース・セット・アップに一日を費やしたので、明日は良いレースができると思います。なかなかオーバーテイクが難しいコースですから、スタートとリスタートがカギになります。アウト・ラップとイン・ラップも重要になると思いますが、今日走行したドライバーの中でアウト・ラップは3番手、イン・ラップではトップを記録しているので、やれることはやりました」

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2009年に向けたストーブが活発さを増している。シーズン終了を前に、ターゲット・チップ・ガナッシが来シーズンから現在同チームでNASCARに参戦している、2007年インディカー・シリーズ・チャンピオンのダリオ・フランキッティを起用すると発表。これに伴ってダン・ウエルドンがチームを離脱し、2002年のデビュー時に所属したパンサー・レーシングへ復帰する。ウエルドンは早ければノン・チャンピオンシップ・レースとなる次戦のサーファーズ・パラダイスからNo.4のマシンで出場するということで、パンサーが2台目のマシンをエントリーしない限り、ヴィットール・メイラはシートを失うことになった。今週末で閉幕するインディカー・シリーズだが、オフ・シーズンの移籍情報には目が離せない。

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インディ500を前にコンクエスト・レーシングのシートを失っていたフランク・ペレラが、A.J.フォイト・エンタープライゼスから復帰を果たした。今シーズン、エンリケ・ベルノルディのチームメイトとしてコンクエストからインディカーにデビューしたペレラだが、持ち込みのスポンサーが倒産してしまい、チームを離脱。その後もアメリカに留まってインディ・ライツに出場し、前戦のインフィニオンでは見事に初優勝もおさめ、今回のチャンスが巡ってきた。「A.J.フォイトとABCサプライが、今週末のシカゴでインディカーへ戻るチャンスを与えてくれ、とても感謝しているよ。フォイト・レーシングのように経験があって、レース界のビッグ・ネームのチームで働けるなんてとても光栄なことさ」と喜ぶペレラ。インディ500を除く前戦まではダレン・マニングの1台体勢だった同チームは、チーム・ディレクターのラリー・フォイトが2009年に2カー・エントリーを示唆しており、ペレラにとってもこの一戦は重要なレースとなるはずだ。

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朝のうちは快晴となったシカゴランド・スピードウエイ。プラクティスが開始された午前9時15分は気温16度と若干冷え込み、シカゴに秋が訪れはじめているのを感じた。午後からは大きく斑な雲が上空を覆いだしたが、気温は午後2時の時点で22度まで上昇。撮影していると若干暑いと感じる程度で、実に過ごしやすい一日だった。最終戦には第7戦のテキサス以来となる28台が参戦。これまでスポット参戦してきたサラ・フィッシャー、トーマス・シェクターが最終戦にエントリーし、さらにAJフォイトレーシングからフランク・ペレラが参戦を果たすことになった。明日の決勝は最終戦にふさわしい壮観なスタートとなるだろう。