INDY CAR

ポイント・リーダーのスコット・ディクソンが今季3勝目。武藤英紀は今季3度目の6位フィニッシュ

<Honda>

画像

2008年6月7日(土)
決勝
会場:テキサス・モーター・スピードウェイ
天候:晴れ
気温:31〜33℃
IRL IndyCarシリーズ第7戦がテキサス・モーター・スピードウェイで開催された。第5戦Indy500は全長2.5マイルのインディアナポリス・モーター・スピードウェイで開催され、第6戦ミルウォーキーは全長1マイルのショートオーバルだった。テキサスのオーバルコースは全長が1.5マイル。コーナーにつけられたバンクは24度とシリーズ最大で、巨大なダウンフォースを発生するインディカーは、ストレートと変わらないスピードを保ったまま走り続けることが可能だ。

画像

今回のレースには、33台が出走したIndy500以外では今シーズン最多となる28台がエントリー。ナイトレースにもかかわらず摂氏30℃以上という暑さの中、スタートからゴールまでサイド・バイ・サイドの激しい接近戦が繰り広げられた。
アクシデントも多発した激しいレースを制したのは、ポールポジションからスタートしたスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)だった。予選2番手のエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)がスタートでディクソンをパスし、序盤の85周をリードしたが、ピットレーンのスピード違反でペナルティを受けて後退。再びトップへと返り咲いたディクソンと戦ったのは、フルコースコーション中に1回多く給油を行ってピットインのタイミングをトップグループと変えたヴィットール・メイラ(パンサー・レーシング)と、予選14番手からアグレッシブな走りでポジションを上げてきたマルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・グリーン・レーシング)だった。

画像

アンドレッティはメイラが最後のピットストップを行った207周目にトップに立ったが、一瞬ラインを外してスピードダウン。残り7周でディクソンがアンドレッティをパスしてトップを奪い返した。その直後にアンドレッティはライアン・ハンターレイ(レイホール・レターマン・レーシング)と接触し、ターン4の壁にヒット。ミルウォーキーに続いてフルコースコーションのままゴールを迎え、ディクソンが今季3勝目を飾った。

画像

レース序盤のペナルティによる遅れをばん回したカストロネベスが2位でフィニッシュし、1回目のピットストップで他チームのピットに入りペナルティを受けたライアン・ブリスコー(チーム・ペンスキー)が、同じく見事なばん回を果たして3位でゴールした。

画像

キャリアベストとなる予選4番手からスタートした武藤英紀(アンドレッティ・グリーン・レーシング)は、序盤に3位まで順位を上げる目覚ましい走りを見せた。路面のグリップが上がり始めてハンドリングが悪化した武藤は12位まで後退したが、後半戦に入って走行ラインを変えるなどしてスピードを取り戻し、ゴール目前に2台がアクシデントでリタイアしたことも手伝って自己ベストタイとなる6位でフィニッシュした。
■スコット・ディクソン(優勝)

「優勝できたなんて信じられない。僕らはゴールまで燃料が持つかギリギリのところだった。もちろん、ほかのドライバーたちも同じ状況だったはずだ。チームが無線で達成すべき燃費の数字を知らせてくれ、それを実現するよう全力を挙げていた。そして、僕の後ろでアクシデントが発生した。フルコースコーションでのゴールとなったのはファンのためには非常に残念だが、僕らは優勝でき、タイトルに向けて大きな意味を持つポイントを重ねることができた」
■エリオ・カストロネベス(2位)

「今日の僕らのマシンは優勝できる力を備えていた。僕がピットロードのスピード制限をオーバーしてしまったためにクルーたちをがっかりさせる結果となってしまった。周回遅れを取り戻すことができ、2位まで順位を上げてフィニッシュできたのは作戦やピット作業の速さというチーム力のおかげだ」

画像

■ライアン・ブリスコー(3位)

「ピットの位置を間違えてペナルティを受け、最後尾まで順位を下げた。しかし、マシンのハンドリングはすばらしく、次々とマシンをパスしていくことができた。他車との接触でフロントウイングを交換してからは、レース前半のような最高のハンドリングではなくなったが、多くのポイントを獲得できる3位でフィニッシュできた」
■武藤英紀(6位)

「トップグループが給油をしても、自分たちはゴールまで走りきれるという作戦を最後に採用していました。最後のイエローがなければ2位になれていたと思います。作戦が外れてしまったために6位になりましたが、2位を狙えるスピードを身につけることができています。自分なりのレベルアップができている、と感じることができたレースでした。6位はもういいので、次はもっと上位でフィニッシュしたいです」
■エリック・バークマン(HPD社長)

「アクシデントの多いレースとなったが、テキサスならではのエキサイティングな接近戦が繰り広げられていた。テキサス・モーター・スピードウェイに集まってくれた多くのファンは、インディカーらしいバトルを存分に楽しんでくれたことと思う。スコット・ディクソンが今季3勝目を挙げたこのレースでは、序盤にミスを犯しながら、絶対にあきらめないという姿勢を保って走り続けたライアン・ブリスコーらの奮闘もあり、見応えのあるレースとなった」