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インディ・カー・シリーズ 第7戦 テキサス【予選日】フォト&レポート

<US-RACING>

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スコット・ディクソンの勢いが止まらない。初日のプラクティスで堂々のトップ・スピードを記録したディクソンは、4番目という早めのアタックにも関わらず、4周平均214.878マイルをマークする。ライバル達が214マイル台にも到達できない中、カストロネベスが0.101マイルまで迫って肝を冷やすものの、その後ディクソンを捉えるものは現れず。今日最大のライバルと目されていた前戦ミルウォーキーの覇者であるブリスコーも、213マイル台に留まり、ディクソンが今シーズン4回目のポール・ポジションを獲得した。「十分なスピードがあったとは思えないね。コースの状況が良くなって、予選の後半はブリスコーが有利に思えた。ポールを獲れたことに、正直に言って驚いている。明日勝つためには速さが必要だね。昨年ホーニッシュがやったように、とにかく後方を突き放すんだ。マシンが今日と同じ状態を維持できれば、明日のレースでも変わりなく走れると思うよ」とディクソン。副賞の芝刈り機に乗って笑顔を見せるディクソンだが、発する言葉は冷静に勝利を見据えていた。

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僅差でポール・ポジションを逃したエリオ・カストロネベス。アタック1周目でディクソンのスピードを上回り、2周目にはこの日最速となる215.143マイルが出るものの、3周目は一気に214.6マイル台にスピードを落としてしまう。なんとかスピードを取り戻したいカストロネベスだったが、4周目はさらにスピード・ダウンして214.4マイル台へ。結局4周平均は214.777マイルとなり、もてぎ以来のポールには0.101マイル届かなかった。「1周は速いんだけど、不運にも4ラップ続けて速く走ることができなかったね。去年までの予選方式に戻ってくれって、思ったくらいさ。まあ、それはそれとして、予選で良いパフォーマンスを見せることができたのは嬉しいよ。僕達が競争力の高いマシンを持っていることは明らかだから、優勝に向けてチップ・ガナッシに挑戦できるだろうね」と意気込むカストロネベス。1年以上遠ざかっている勝利を掴むためには、今一番波に乗っているディクソンを倒さなくてはならない。

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前戦ミルウォーキーで初優勝を遂げたライアン・ブリスコーは3位。優勝した勢いそのままに、今日のプラクティスではトップ・スピードをマークするほど好調だった。しかし、予選では1周目と2周目のスピードが213マイル台と低く、3周目と4周目に214マイル台へ乗せるが、平均スピードは思った以上に上らない。4周平均は214マイル台に及ばず、213.927マイルの3位で明日の決勝に備える。「今日の予選は思ったよりも良い結果が得られなかったから、少し残念だね。ギアの設定をちょっと間違えたんだ。幸運にも僕達は速いマシンを持っているし、明日はレースをリードしなくてはいけないね。今日のプラクティスでは、ロングランの作業をこなし、マシンはとても安定している。グリーンフラッグが振られた瞬間から良い動きが出来ると確信しているよ」と自信を見せるブリスコー。前戦は11番手からの追い上げだったために、3番手からトップを狙うのは楽勝か?

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自己最高位の予選4位を獲得した武藤英紀。今日のプラクティスではブリスコーに次ぐ2位に入り、予選での期待が高まっていたが、見事にその期待に応えてみせた。この日13番目に登場した武藤は、ウォーム・アップ・ラップを211.195マイルで終えると、1周目、2周目に213.6マイル台を安定して記録する。3周目からはハンドリングのバランスが変わり、213.3マイル台へのスピード・ダウンを余儀なくされたが、4周平均213.485マイルをマーク。チーム・トップの4位で予選を終えることになった。もちろんルーキー勢ではダントツのトップとなり、決勝での走りも期待される。セカンド・ローから日本人初優勝の大記録を狙えるか、武藤英紀の走りに大注目だ。

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「風が強く、メイン・ストレートとバック・ストレートでは風向きが違ったので、ギアの設定が難しかったです。バック・ストレートではリミッターに当たって、メインストレートではエンジンの回転数が上らないという、どっちつかずのギア設定になっていたから、どちらかに思い切って振ってみるのも良かったかもしれないですね。コーナーではマシンのフィーリングが良かったので、風に合ったギアが見つかれば、もう少し速く走れたと思います。目標スピードは213マイルが出ればよいということでしたし、思ったより速く走れました。現状としては80%ぐらいの走りだと思います。コーナーはずっと全開でしたが、後半にちょっとアンダーになってしまい、少しアジャストしなくてはいけませんでした。AGR全体が苦しんでいることに関しては、原因がわかりません。ですが、トニーが苦しんでしまうと、チーム全体が方向性を見失いやすいので、そこがレースのポイントです。決勝用のセット・アップの感触は良いですし、そこからまた煮詰まれば、良いレースができると思います。スポッターとの問題も上手く話が出来たので、良い方向に行くはずです」

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昨日ポラロイド・カラーで走行していたウエルドンは、プラクティス中にまさかの大クラッシュ。ウォールに激突してバンクを滑走したマシンは、グリーンゾーンで裏返しになってからようやく止まった。ウエルドンはセーフティ・クルーの力を借り、自らマシンを降りると客席からは自然と拍手が巻き起こる。しかし、強打した足を引きずる姿は、実に痛々しく、昨日お気に入りと話していたマシンも無残な姿になってしまった。これで予選は絶望的かと思われたなか、チームは大急ぎでバック・アップ・カーを用意。ウエルドンもレントゲンを撮って骨に異常がないことが分かると、足の痛みを堪えて予選アタックに臨んだ。結果は11位となってしまったが、果敢なウエルドンの走りは賞賛に値する。「コックピットの中で足を強打してしまったんだ。不運にもマシンに何かトラブルがあったのかもしれない。ウォールにヒットする前に不自然な衝撃を感じたからね。何かが壊れて、そのまま一直線にウォールへ激突さ。ポラロイドのマシンは相当速かったから、とにかく残念だよ。でも予選に向けてチームはほんとうに素晴らしい仕事をやってくれたね」とウエルドン。明日の決勝では怪我の影響が心配されるが、11番からのオーバーテイク・ショーを期待したい。

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ミルウォーキーでは2006年までの経験を活かし、善戦したチャンプ・カー勢。しかし、テキサスのハイスピード・オーバルでは再び苦戦を強いられている。その中、今日の予選ではKVレーシングのウィル・パワーが奮起。4周平均212.595マイルを記録し、なんと8位に食い込んで見せた。「良い予選ラップを走れて嬉しいよ。レースも上手く出来れば良いけど、チームはここ2