INDY CAR

新体制で迎える2007年シーズンがついに開幕。松浦、武藤ともに今季にかける意気込みは強い

<SUPER AGURI PANTHER RACING>
<2007 IRL インディカー・シリーズ  第1戦マイアミ/2007 IPS インディ・プロ・シリーズ 第1戦マイアミ プレビュー>
【日程】3月21日〜3月22日
【開催地】フロリダ州ホームステッド
【サーキット】ホームステッド・マイアミ・レースウェイ
【距離】オーバルコース:1.5マイル(2.414km)

<2007年シーズンがスタート>
 2007年のIRLインディカー・シリーズが、いよいよ今週末に開幕する。シーズン最初のレースが行われるのは、今年もフロリダ州最南端のホームステッド・マイアミ・スピードウェイ。全長1.5マイルのハイバンクオーバルでの300マイルレースは、今季はナイトレースとして開催される。すでにマイアミは真夏を思わせる暑さとなっており、やや気温の下がった夕方にレースのスタートは切られる。
<体制変更後の初レースに松浦はモチベーションアップ>
 松浦孝亮は、スーパーアグリ・パンサー・レーシングへと体制を一新して初めてのレースを戦う。チームメイトにビットール・メイラを迎え、新たなシーズン対するモチベーションは非常に高い。
 松浦は、エンジニア、マネジメントスタッフ、メカニックたち、そしてチームメイトとのコミュニケーションも昨年の冬にチームに合流して以来、1日ずつ着々と深めてきている。昨年までの3年間は、松浦にとって持てる力の出し切れたシーズンではなかったが、今季はより多くの要素がポジティブな方向に向かっており、目指す好成績を挙げることの期待できる体制を作り上げた。
<すでにチームとの高い信頼関係を築き上げた武藤>
 同じくスーパーアグリ・パンサー・レーシングから、武藤英紀がインディ・プロ・シリーズ(IPS)に参戦を開始する。日本のトップフォーミュラで戦った経験を持つ武藤には、デビューイヤーからIPSのトップを走ることが期待されている。開幕前のテストでの武藤は、ロードコースでトップタイムをマークし、経験のないオーバルコースでもコンスタントなタイムで上位に食い込んで見せた。
 テストでの好結果がチームの武藤に対する信頼を深め、武藤も納得のできるハンドリングのマシンに仕上げてくれるエンジニア、確実な仕事をしてくれるクルーに対して絶対の信頼を寄せることのできる理想的な環境がすでに作られている。武藤は第1戦ホームステッド・マイアミでのオーバルレース、そして第2、3戦のセント・ピーターズバーグでのロードレースで一気に開幕ダッシュを実現する意気込みだ。

■■■コメント■■■
<松浦孝亮>
「フィジカルコンディションはとても良く、開幕が待ち遠しい」
「開幕までに行ってきたテストを通して、エンジニアやクルーたちとのコミュニケーションはとても良いレベルにまで持ってくることができています。開幕前の合同テストでは納得できない部分もありましたが、そこで得られた多くのデータを基に、新しいセッティングをエンジニアたちと一緒に考えているので、それが開幕戦では良い方向に出るものと考えています。
 今年も自分たちにとって大切なレースであるインディジャパンと、インディ500がシーズン前半にスケジュールされていますので、開幕からいいリズム、いいペースをつかみたい。早くいい流れに乗ることがとても重要です。開幕戦はナイトレースでもありますし、自分たちを含め体制変更のあったチームにとっては難しい戦いになる可能性があります。しかし、昨年は6位でフィニッシュしていますので、少なくともトップ6でゴールしたいと思っています。
 このオフの間に体作りを例年以上にやってきました。トレーニングを重ねてきたことで、今年はこれまでで一番と言っていいぐらい、とても良いフィジカルコンディションでシーズンを迎えることができるので、開幕をとても楽しみにしています」

<武藤英紀>
「初めてのオーバルレースですが不安よりも期待感の方が大きい」
「今週末に初めてインディ・プロ・シリーズのレースに出場しますが、まだ実感が湧いていません。きっとサーキット入りをした時に一気に気持ちが高まるんだと思います。レースの前からピリピリするのは良いことではありませんから、とてもいい雰囲気だと言えます。
 ホームステッドのレースは、経験のないオーバルレースなので、あまり気負わずに挑みたいです。もちろんトップグループで戦えたらいいのですが、エンジニアやスポッターが考える「行け!」というタイミングがあるはずですから、どこから攻めるレースをすればいいのか、チームの考える通りのレースを戦うことで、まずは経験を積みたいと考えています。
 初めてのオーバルレースですが、不安よりも期待感の方が断然大きいですね。冬の間のトレーニングが充実していたからなのか、今までのレースキャリアの中で最もシーズン開始にピークを持ってくることがうまくできています。インディアナポリスという町にいることで新しい刺激を受け、いい意味での緊張感を持つことができているんだと思います」