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インディ・カー・オープン・テスト デイトナ【初日】 フォト&レポート

<US-RACING>

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今年最初のテストでトップ・タイムを叩きだしたのは、2004年のチャンピオンであるカナーンだった。昨年の9月26日のデイトナ初テストではタイムが公表されなかったこともあり、カナーンの1分12秒2393がロード・コースを使用した初めての公式トップ・タイムとなる。「チーム・セブンイレブンにとって良い一日だったね」と喜ぶカナーン。「順位はそんなに気にしていなかったけど、今日のようにトップでフィニッシュしたら、やっぱり気持ちいいよ。オフシーズンにチームが一生懸命がんばったというのが証明されたんだ。でも、まだまだシーズンが始まったばかりだから、あまり大したことじゃない。ここでの走りはレースじゃなくてただのテスト。順位の結果より、マシンの設定や変更がうまくいったというのがうれしいよね。確かにかなり良い1日だったけど、明日になったらこの結果は忘れられるから、今日の内にちょっと自慢したいな。正直言って、冬の間に一生懸命働いたチームのスタッフにとっては良い結果だし、彼らも自慢できる。素晴らしい1日だったから、チームのみんなにおめでとうと言いたい」。昨年はペンスキーやターゲットに遅れを取っていたアンドレッティ・グリーン・レーシングだが、明日も好調を維持できるか?

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いつもは開幕戦の舞台となるホームステッドや、かつてレースが行われていたフェニックスなどのオーバル・コースで年明け最初のオープン・テストが行われていたが、今年はデイトナ・インターナショナル・スピードウエイのロード・コースがその舞台となった。朝から快晴となったデイトナだが、風が冷たく日中でも16度までしか気温は上がらなかった。IRLからも数多くのドライバーが参戦したデイトナ24時間が先週末に終ったばかりだが、その時とはコース・レイアウトが変更され(デイトナ24時間ではターン1の進入口からインフィールドに進入し、再びターン1の立ち上がりに出てくるが、IRLのテストではターン1の進入口が一緒でも、出口はターン2の立ち上がりになっている)全長2.72マイルのロード・コースでテストが行われている。写真はこの日2番目となる1分12秒2653を出したカストロネベス。F1同様タバコのスポンサーがなくなる今年、ペンスキーはマールボロのロゴを外したものの、昨年までとまったく同じの定番カラーで、ボディサイドには“TEAM PENSKE”と書いてある。フェラーリも同じような手法で、ロゴがなくなっても昨年までのイメージが継承できれば、タバコ・スポンサーにとっていいのだろう。ちなみにロジャー・ペンスキーはフィリップ・モーリスの役員でもあったりする。

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1分12秒4121とこの日3番目のタイムをマークしたのは、2005年のチャンピオンであるウエルドン。写真は31度のハイ・バンクだが、これまでの最高となるテキサスの24度を大幅に上回る。ロード・コース仕様のウイングでハイ・バンクを駆け抜ける姿は新鮮だけど、マシンがフラフラするような動きをしていて見ていると危なげない。今回のテストをきっかけに、このロード・コースを使用して来年からレースをするのではという噂もあるが、どうせならインディ・カーの本来のポテンシャルを発揮できるオーバル仕様で、この2.5マイル・オーバルでのレースを一度見てみたいものだ。NASCARの聖地だけにオーバルでは難しいかも?

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昨年、インフィニオンでルーキー・イヤーに初優勝を遂げてしまったマルコは、ご褒美にホンダのF1マシンをテストする機会をこのオフシーズンにもらった。マリオやマイケル同様、将来F1を目指すマルコにとって、貴重な体験となったに違いない。今回のテストでは、松浦の次となる10位で、計4人のチームメイトの中で3番手のタイムとなった。昨年はどこか落ち着かないようなあどけなさを残していたマルコだが、今回ピットでのそぶりや話し方を見ていると、昨年よりだいぶ落ち着いた雰囲気というか、大人になったような感じを受けた。ロード・コースを得意とするマルコは、ストリート、ロード・コースが増える2年目のシーズンをどう戦うだろうか?

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2004年のチャンピオン・チームであるアンドレッティ・グリーン・レーシングに移籍したパトリックは、17人中14位。スポンサーのモトローラはホンダが1994年に当時のPPGインディ・カー・ワールド・シリーズに参戦したとき(ドライバーはマイク・グロフ)からの付き合いで、常に青、赤、白のカラーリングだったのだが、黒をメインとしたカラーリングでイメージも一新されている。しかし、まだ塗装されていないマシンにスポンサーロゴやカラーステッカーを貼ったような感じがして、ちょっと物足りないような感は拭えない。申し分ない体制でさらに注目が集まっているパトリックだが、今シーズン期待に応える活躍ができるか?

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4年目のシーズンを迎える松浦。このデイトナ・インターナショナル・スピードウエイでのテストが、今シーズン最初の走行となった。新しいチーム、スーパー・アグリ・パンサー・レーシングで初めての合同テストに参加することになった松浦は、午前のセッションでステアリング・ボックスのトラブルで僅か3周しか走れず、午後の走行に集中することになった。午後のセッションでは計39周を走行し、この日17台中9番手のタイムとなる1分13秒6206を記録。「午前中はトラブルで満足に走れなかったんだけど、午後からもいろいろと細かいトラブルが出て30分くらいしか満足に走れなかったです。最後にもう一回他のセッティングを試そうとしたんですけど、作業に時間がかかりすぎて走ることはできませんでした。初めてのテストでメカニックが足りていなかったので、チームワークという部分でももう少しやりようがあったんじゃないかと思います。車のバランス、パフォーマンスについては今までよりかなりよさそうな感じはしています」とテストを終えて話した松浦。明日のテストでのタイムアップに期待したい。

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今年からいよいよ100%エタノールとなるインディ・カー・シリーズ。実際には98パーセントがエタノールで、ガソリンが2パーセント入っているという。そのままの状態では約90馬力のパワー・ダウンとなることから、エンジンは再び3.5リッターに戻され、特に下のトルクがアップしたと言う。また、燃費も向上することから燃料タンクは22ガロンに縮小された。基本的に昔の3.5リットル・エンジンと同じ駆動パーツを使用し、カムのデザインやスロットルを見直して1気筒あたりのインジェクターを2つから1つに変更したそうだ。松浦のコメントでは「燃費の部分はかなり変わりますね。エタノールになると燃費がかなり良くなると思います。一昔前は35ガロンのタンクだったのが、僕が参戦してから30ガロンになり、今年からは22ガロンのタンクになりました。22ガロンだとちょうど今までの1スティントと同じくらいになります。また、ピットに入ったときの給油時間が短くなりますよね。今まではタイヤ交換が終ってから給油する時間が残り2秒、3秒くらいあったんですけど、恐らくその8ガロンの違いでタイヤ交換と給油作業がほとんど一緒のタイミングで終ると思います。たとえばタイヤ交換でちょっとてこずってたりするとだいぶロスをしてしまう。今年はタイヤ、給油、ジャッキ、全て良いタイミングで終われるようにしないとだめですね。ピットの動きが少し面白くなると思いますよ」と、燃料、タンク容積の縮小について興味深い話をしていた。今年のレースでは、ピットストップを注意して見よう!