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インディ・カー・シリーズ 第10戦 ワトキンス・グレン[予選日]フォト&レポート

<US-RACING>

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今シーズン2戦目のロード・コースとなるワトキンス・グレンは予選が行われ、ペンスキーのエリオ・カストロネベスが3年連続でポール・ウイナーに輝いた。1台ずつ走行するシングル・カー・クオリファイの、最終アタッカーとして登場したカストロネベスは、それまでトップにいたディクソンに0.0073秒まで肉薄し、まずは2番手で最初の予選を終える。シングル・カー予選のベスト6で争われる最終予選、ファイアストン・ファスト・シックスに入ると、真っ先にコース・インしたカストロネベス。積極的に周回を重ねてタイムを更新し、最初の予選で敗れたディクソンを、今度はコンマ4秒近く引き離す1分29秒1919のタイムで今シーズン5回目のポールを勝ち獲った。「最後のニュー・タイヤでのアタックはほんとうに速かったよ。とにかく速かったんだ。これまでの週末で一番良いマシンだね。チームのすごい努力には心から感謝しているよ」と大喜びのカストロネベス。プレス用の記念撮影では手を広げ、今シーズン5回目のポール獲得を示した。ここワトキンス・グレンでは過去2年ポールを獲得しながら、決勝の結果は思わしくない。カストロネベスは3度目の正直で、ディクソンの3連覇を食い止めることが出来るだろうか。

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シングルカー・クオリファイでトップだったディクソンは、カストロネベスに惜敗し、2位で予選を終えた。ファイアストン・ファスト・シックスでは、カストロネベスを追うようにコース・インしたディクソン。アタックの途中で鳥と接触するという珍しいアクシデントに見舞われるものの、マシンへのダメージはなく、周回を続ける。何とかカストロネベスに追いつこうとするが、なかなかタイムを削り取ることが出来ないディクソン。逆に最後はカストロネベスに差を広げられてしまい、今シーズン2回目のポール獲得とはならなかった。「鳥に当たったなんて最初は感じなかったね。当たった次の周でコース上に羽が散らばっていたから、そこでわかったんだ。今日はもう少し頑張ればポールが獲れたかも知れないけど、チームは良い仕事をしてくれたよ」と予選を振り返るディクソン。2年連続で優勝しているワトキンス・グレンのレースは、いずれも4番手のスタートだった。今回、それより上位の2位を得たことで、同一コース3連覇に向けて視界は良好だ。

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現在ポイント・リーダーのダリオ・フランキッティは3番グリッドを獲得した。シングル・カー予選を6位ぎりぎりで通過したフランキッティは、ファイアストン・ファスト・シックスに入ってからタイムを更新し、ディクソンと2位を競い合う。最後のアタックで1分29秒6764までタイムを縮めるが、同じく最終ラップでタイムを更新したディクソンにはコンマ1秒及ばず、3位で予選を終えた。「このマシンで出来る限りのことはやったよ。僕たちは明日に向けて良いマシンを仕上げるために、何が出来るかを話し合わなくてはいけないね。ワトキンス・グレンで走るのはほんとうに楽しい。明日はこれまでのここのレースより、良い走りが出来ることを願うよ」と話すフランキッティ。オーバルでもロードでも安定した速さを持ち合わせるポイント・リーダーのフランキッティが、明日のレースでも主役の一人になることは間違いない。

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予選11位となった松浦孝亮。昨日のプラクティスではトップ10に入る走りを見せていたが、今日はプラクティス中にクラッシュするなど、一転して厳しい戦いを強いられた。この日11番目のアタッカーとしてコースに登場した松浦は、無難にラップをまとめたものの、タイヤの内圧が高かったため、思った以上にタイムが伸びず11位。目標としていたファイアストン・ファスト・シックスには残れなかった。「今日は良い結果を期待していたので、この予選結果は不満ですね。今朝のプラクティスでクラッシュしてしまい、チームのみんなが予選の準備を一生懸命してくれました。僕たちの望んでいたスタート位置ではありませんが、明日はオーバーテイクのチャンスがあると思うので、良い結果を出したいですね」と悔しがる松浦。決勝での巻き返しを誓う。

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ここ4戦、予選でトップ10にすら入ることができていなかったマルコ・アンドレッティが、得意のロード・コースで健闘を見せて6位を獲得した。「このポジションは嬉しいよ。最初のプラクティスでは幾つか不運なことが重なったし、これまでセカンド・グループに甘んじていたからね。予選6位に入れてよかったよ」と、アンドレッティは5戦ぶりのトップ10入りを喜んでいた。写真はタイム・アタックが終わってピットに戻るところを映したもの。マルコの両脇にいるのは、父親のマイケルとマイケルの最初の奥さん(マルコの母)で、親子3人が並んで歩く姿を初めてみた。マルコの母親は最近よくサーキットを訪れているのだが、このスリー・ショットはいまとなっては結構貴重な感じもする。

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快晴となったワトキンス・グレン。朝のうちは14度とやや肌寒かったが、午前中の早い時間から気温が上昇していき、午後には昨日と同じような蒸し暑さを感じる天候だった。一日中晴天に恵まれ、昨日のようなにわか雨が降ることなくすべてのセッションが終了した。青空の下を駆け抜けていくのは、キャリア22回目のポール・ポジションを獲得したペンスキーのカストロネベス。今シーズンこれまで、ポール獲得率5割という予選で圧倒的なパフォーマンスを見せているが、決勝でその速さに見合った結果が伴わないことが多い。明日のレースでは、第2戦以来遠ざかっている優勝を手に入れたいところだ。

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併催されているインディ・プロ・シリーズは最終予選と第1レースが行われた。昨日の第1予選で4位につけた武藤は、今日の最終予選でポジション・アップを狙うが、タイムを更新することができず、4番グリッドのままレースをスタートすることになった。迎えた第1レース、抜群のスタート・ダッシュを決めた武藤は、たった1周で一気に2台をかわすジャンプ・アップに成功。トップを走るカニングハムを追いかける。それからは、カニングハムと武藤のマッチ・レースとなり、一時7秒近くまで開いたカニングハムとの差を1周毎に詰めていく。最終ラップでついにカニングハムを射程距離に捉えた武藤は、ラスト・チャンスに賭けてオーバーテイクを試みるもわずかに届かず、0.0743秒という僅差で優勝を逃した。

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「昨日はトップ5に入るのがやっとだったということを考えると、今日の結果は良かったと思います。もう少しで勝てるところまでいけるとは、昨日の時点で思っていなかったですね。スタートで2台をかわせたのはイメージどおりでした。少しマシンが硬すぎるのか、バスストップ・コーナーの縁石に乗れないのがつらいです。明日に向けてセットアップを変更するのはリスキーですけど、その辺が今後の課題ですね。レースは29周もあったのでコースにはたいぶなれ、最終コーナーも外側まで使えるようになりました」とレースを振り返る武藤。明日は第1レースでトップ6だったドライバーが逆順となるリバース・グリッドで、5番手からスタートすることになる。今日のような追い上げを期待したい。

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今年からワトキンス・グレンのタイトル・スポンサーを務めている、キャンピング・カーやアウトドア関連商品を販売するキャンピング・ワールド。このワトキンス・グレンは都市部からかなり離れているためか、スタンドで観戦するというより、キャンピング・カーなどでやってきて観戦するスタイルが主流となっている。広いコース内には専用スペースが沢山用意されており、そこにキャンピング・カーがずらりと並んでいるため、これを見込んだキャンピング・ワールドがメインスポンサーとなるのもうなずけるわけだ。コース内でもキャンピング・カーが、値段つきで随所にディスプレイされていた。