INDY CAR

松浦孝亮、序盤に6位を保つもタイヤの空気圧設定が合わず12位に

<SUPER AGURI PANTHER RACING>
<2007 IRLインディカー・シリーズ第6戦 ABCサプライ/AJ.フォイト225>
【日 程】6月2日〜6月3日
【開催地】ウィスコンシン州ウエストアリス
【コース】ザ・ミルウォーキー・マイル
【距 離】オーバル:1マイル(1.609km)×225周=225マイル(362.025km)

■■■6月3日決勝■■■
天候:快晴/気温:21℃/時間:15時00分〜(日本時間6月4日5時00分〜)
<天候の変化がもたらすセッティングへの影響>
 決勝日は雨天の予報が出ており、スタート時刻の延期、あるいは翌日への順延までも心配されていた。朝は快晴だったものの、午後2時を前に雨雲が接近し、いつ雨が降り始めてもおかしくないコンディションへと急変した。しかし、ほんの僅かな雨が降っただけで雨雲は消え去り、午後3時には再び太陽が照りつけ始めた。
 午前中の快晴が続いていれば、気温、路面温度が大きく上昇し、予選日とはまったく異なるコンディションとなる。雨雲の接近で湿度は高まったものの、気温は一気に低下。そこからさらに気温は上昇へ。短時間のうちに激しく変化する天候のため、スーパーアグリ・パンサー・レーシングは、スタート時のマシンにどのようなセッティングを施すか、おおいに頭を悩ませることになった。
<タイヤの空気圧設定に悩まされる>
 アメリカ中西部の天候は気まぐれで、結局、天候がレースに影響を与えることは一度もなかった。気温は21℃程度に保たれていたため、コースコンディションが大きく変化することもなく、レースはハイペースで進んだ。
 松浦孝亮は、6番グリッドからスタート。6位をキープしてターン1へと飛び込んでいった。そのままトップグループに残ってレースが安定するのを待ち、ピットストップでハンドリングを調整してのポジションアップが期待された。
 ところが、松浦は20周過ぎにターン4でハーフスピンを喫し、マシンが突然オーバーステアに変化したことを知った。何とかコントロールしたものの、そこからはスピンに陥りそうになるマシンをなだめすかすように走って1回目のピットストップを待つしかなかった。
 25周目に行ったピットストップでは内圧を上げたタイヤが装着され、フロントウイングを寝かせるセッティング変更も施された。松浦は猛チャージを行うべくリスタートを迎えた。ところが、マシンはピットストップ前とは逆にアンダーステアになっており、ペースを上げられずラップダウンに陥った。
<ラップダウンを取り戻す戦い>
 15番手までポジションを下げた松浦は、ピットストップのタイミングをずらすことで失った周回を取り戻そうとした。しかし、レース中盤にコーションは出ず、ペースを上げられずにいた松浦はもう1周の遅れとなってしまった。レースが後半に入ってようやく良好なハンドリングを取り戻したが、2周の遅れを挽回するのは至難で、一時的に1周を取り戻したものの、再び2ラップダウンに戻ってフィニッシュを迎えた。
 今シーズンの松浦は、開幕から4戦連続でリタイアを喫した。しかし、インディ500での長距離レースを完走し、まったく性格が違うミルウォーキーでも12位フィニッシュを果たした。スタート時のセッティングをコースコンディションに合せ切れなかったことが悔やまれる。第7戦テキサスでは、チームが目指すとおりの戦いを実現したい。

■■■コメント■■■
<松浦孝亮>
「単独走行のペースは良く、6位入賞も十分に達成できるはずだった」
「序盤のマシンはとても良かったのですが、右タイヤの内圧が上がらなかった。その状態が続いていたら、突然オーバーステアが出てターン4で真横を向くほどの状態になり、そこから1回目のピットストップまではオーバーステアとの戦いになっていました。それを何とかこらえてピットに入ったら、自分のクルマを止める位置が遠かったのと、クルーのミスが重なって最後尾まで順位を下げてしまいました。絶対にあってはならないミスだったと思います。フロントウイングを寝かせるセッティング変更を行いましたが、タイヤプレッシャーの変更も同時に行った結果、ハンドリングが今度は大きくアンダーステアになり、第2スティントもスピードが上がらなかった。それで周回遅れに陥ってしまい、流れはどんどん悪い方へと進んでしまいました。
 スタート時のタイヤプレッシャーがコンディションに合っていなかったことと、ピットストップに時間がかかったことで良い流れを逃してしまった。単独走行でのペースは速く、序盤にポジションをキープできていれば、6位でのゴールも十分に達成できるマシンでした。それだけに本当に悔しいレースです」
<ロン・キャット:チームマネージャー>
「スピードダウンの要因をしっかり探り、次戦に備えたい」
「スタートに向けて細かなセッティングの調整を施し、マシンは良好な状態に見えていた。しかし、何が起きたのかわからないが、突然スピードが落ちた。インからパスされたときにタイヤかすを拾ったのかもしれない。そこからポジションダウンが始まり、苦しいレースとなってしまった。我々のマシンは単独走行でのペースは良かったが、トラフィックでのハンドリングが良くなかった
スピードダウンにつながった要因が何であったのか、インディアナポリスに戻ってデータを深くチェックし、次のレースに向けて備えるつもりだ。
 最初のピットストップで大きく順位を落としたが、それはウイングの変更を行ったため。2ターンを変更するためには、ノブを4回転させなければならず、1〜2秒を要する。たったそれだけの時間がいくつものポジションに影響することもあるのだ。レース後半にもう少しマシンのハンドリングを向上できていれば、コウスケはもっとハードに戦うことができていただろう。
 これで2レース連続で完走を果たすことはできた。しかし、そのどちらも我々の望むポジションでフィニッシュできてはいない。我々は勝利を目指して戦っている。欲しいのは勝つことだけ。それはコウスケも同じだ」

■■■決勝結果■■■
1マイル(1.609km)×225周=225マイル(362.025km) 出走18台
順位 No. ドライバー    周回数  タイム差
1位 11  T.カナーン     225  1:47’42.4393
2位 27  D.フランキッティ  225  +2.5707
3位 10  D.ウェルドン    225  +3.1149
4位  9  S.ディクソン    225  +3.4026
5位  4  V.メイラ      225  +5.2864
12位 55  松浦孝亮      223  2周遅れ
※全車、シャシーはダラーラ、エンジンはHonda、タイヤはファイアストン

■■■ポイントスタンディング■■■
順位 No.  ドライバー    ポイント   ビハインド
1位 27  D.フランキッティ  221     リーダー
2位 10  D.ウェルドン    218     -3
3位  9  S.ディクソン    216     -5
4位 11  T.カナーン     201     -20
5位  3  H.カストロネベス  188     -33
18位 55  松浦孝亮       83     -138