INDY CAR

開幕戦のポールポジションはダン・ウェルドンが獲得。松浦孝亮は18番グリッド

<Honda>
2007年3月23日(金)・予選
■開催地:フロリダ州ホームステッド
■会場:ホームステッド・マイアミ・ス■ピードウェイ(全長:1.5マイル)
■天候:晴れ
■気温:22℃
2007年のIRL IndyCarシリーズが今日からスタートした。今シーズンも開幕戦はフロリダ州マイアミ郊外のホームステッド・マイアミ・スピードウェイでの300マイル・レースだが、今年は初めて土曜日のナイトレースで争われる。また、今年の開幕戦はプラクティス開始から決勝までが2日間と、昨年までより1日少ないスケジュールの中に収められる2デイ・イベントとなっている。
プラクティスは午前と午後に各1時間ずつ開催され、予選は夜の8時45分からスタートした。完全に日が落ち、照明がコースを照らし出すナイトレースならではの独特な雰囲気の中で、出場20台は1台ずつ2周の予選アタックを行った。
ポールポジションを獲得したのは、アタック2周目に24秒9438を記録したダン・ウェルドン(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)だった。開幕戦で2年連続優勝中のウェルドンが幸先よくキャリア5個目、しかしホームステッド・マイアミ・スピードウェイでは初めてのポールポジション獲得で、シーズンをキックオフした。
惜しくも0.0028秒差で予選2番手となったのは、昨年度チャンピオンのサム・ホーニッシュJr.(チーム・ペンスキー)。3番手から5番手にはアンドレッティ・グリーン・レーシングのダリオ・フランキッティ、トニー・カナーン、マルコ・アンドレッティが続いた。今日の予選はトップから4番手までがコンマ1秒以内、トップから10番手までがコンマ3秒以内にひしめく激しいポジション争いとなり、今シーズンの戦いが昨年以上にエキサイティングなものになることが期待される結果となった。
2名が出場している女性ドライバーでは、サラ・フィッシャー(ドレイヤー&レインボールド・レーシング)が9番手とすばらしいパフォーマンスを見せた。ダニカ・パトリック(アンドレッティ・グリーン・レーシング)は14番手を獲得し、明日のレースは7列目イン側グリッドからスタートする。
スーパーアグリ・パンサー・レーシングに移籍して初めてのレースに参戦した松浦孝亮は、2回のプラクティスをすべて決勝用セッティングに費やした。予選は18番手だったが、彼らはチームの戦略として2時間という短い走行時間を有効に使い、競争力の高いレース用セッティングを獲得することに努めていた。
明日のレースは夜の8時過ぎにスタートの予定。天気予報は好天となることを伝えており、インディカー・ファンは心地よい夜風に当たりながら熱いオープンホイール・レースを堪能することとなる。
コメント
●ダン・ウェルドン(ポールポジション)
「去年タイトルを逃したのは本当に悔しかった。今年最初の予選でポールポジションを獲得できたのはとてもうれしいことだ。いいスタートを切ることができたとよろこんでいる。冬の間にターゲット・チップ・ガナッシ・レーシングはエンジニアもメカニックたちもハードワークを続けて来た。その成果がポールポジション獲得につながった。我々のマシンは決勝用セッティングも非常にいいものになっているので、明日のレースが楽しみだ」
●サム・ホーニッシュJr.(2番手)
「ホームステッド・マイアミ・スピードウェイで行われた合同テストでは2日とも2番手タイム、今日のプラクティス2回も2番手だった。そして予選も2番手となった。悔しいけれど、明日のレースでは、それを吹き飛ばす優勝ができたらいい。2位も決して悪い結果ではないけれどね。今年の僕の目標は、もちろんタイトルを防衛すること、そしてIndy500でもう1度勝つことだ」
●ダリオ・フランキッティ(3番手)
「去年、僕らアンドレッティ・グリーン・レーシングは、1.5マイル・オーバルでのパフォーマンスが弱点だった。しかし、オフシーズンの間にエンジニアたちがマシンをよりよいものにするためのセッティングを考え出し、その成果が開幕戦にして現れた。今日の予選は、2回のプラクティスと比べると気温の低いコンディションとなっていたが、その変化に対応したセッティングが的確だったからこそマシンが持っている力をフルに発揮する走りができた。優勝争いのできる力を取り戻したことを確信できる意義ある予選ができた」
●松浦孝亮(18番手)
「18番手という結果だけを見るとよくないかもしれませんが、僕らのチームは今日のプラクティスで予選用セッティングを1度もトライしませんでした。それだけレース用セッティングに集中するプログラムで戦っているんです。チームメートのヴィットール・メイラとの共同作業も非常にスムーズに進んでおり、自分と彼のエンジニア2人ともすべてオープンにしてセッティングを進めて来た結果、レースを戦うマシンの仕上がり具合はいいものになっています。トップ10フィニッシュはできる自信がありますので、期待してください」