INDY CAR

ダン・ウェルドンがシーズン2勝目をマーク サム・ホーニッシュJr.が3度目のタイトルを獲得

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2006年9月10日(日)・決勝
会場:シカゴランド・スピードウェイ 天候:曇り 気温:17.8℃

 年間14戦がスケジュールされた2006年のIRL IndyCarシリーズは、イリノイ州ジョリエットのシカゴランド・スピードウェイで最終戦を迎えた。アメリカ第3の都市シカゴ郊外の1.5マイル・オーバルには、4人のドライバーたちによるチャンピオン争いの行方を確かめようと、多くのファンが集まった。
 最終戦を迎えた時点で、4名のドライバーにシリーズタイトルの可能性が残されていた。441ポイントを獲得しているポイント・リーダーのエリオ・カストロネベス(マールボロ・チーム・ペンスキー/ダラーラ)と、シリーズランキング2位のサム・ホーニッシュJr.(マールボロ・チーム・ペンスキー/ダラーラ)とのポイント差はわずかに1ポイントしかなく、3位のダン・ウェルドン(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング/ダラーラ)は19ポイント差、4位のスコット・ディクソン(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング/ダラーラ)は21点差という、とても接近した状況となっていた。土曜日に行われた予選では、このタイトル獲得権を持つ4人がポールポジションから4位までのグリッドを分け合った。そして、彼らは予選と同様に200周で争われる決勝レースでも、すさまじいバトルを演じ続けることとなった。

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 決勝日は、前夜からの雨が朝まで残っていたために、午前中に行われる予定だったファイナル・プラクティスがキャンセルとなった。しかし、決勝レースは延期されることなく、曇り空の下で午後1時前にグリーンフラッグが振り下ろされた。350km/hに近いハイスピードを保ち、300マイルに渡る接近戦を繰り広げた4人の中で勝者となったのは、予選3位からスタートしたウェルドンだった。彼はチームメイトのディクソンを0.1897秒の僅差で下し、開幕戦以来のシーズン2勝目を挙げた。

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 この結果、ウェルドンは最多リードラップ獲得によるボーナスポイント3点も加算し、14レースでの総合獲得ポイントを475点に伸ばした。ランキング2位で今日のレースを迎えたホーニッシュJr.も、3位フィニッシュを果たしたことによって、ウェルドンとまったく同ポイントの475点となった。その結果、IRL IndyCarシリーズのルールにより、今シーズンの優勝回数の多いホーニッシュJr.が2006年度のチャンピオンを獲得することとなった。ポイントリーダーとして最終戦を迎えたカストロネベスは4位でゴールし、2006年シーズンをランキングを3位で終えた。
 松浦孝亮(スーパーアグリ・フェルナンデス・レーシング/ダラーラ)は、予選8位から目覚しいスタートを切った。1周目に5位までポジションアップし、その勢いに乗って4位に浮上した。しかし、1回目のピットストップを終えてからはスピードが伸びずに苦戦を強いられた。トップ10圏内をキープしての戦いを続けていた松浦だったが、70周を過ぎたところで11位へと後退。この後、アップダウンを繰り返し、フィニッシュは11位となった。ダニカ・パトリック(レイホール・レターマン・レーシング/ダラーラ)は12位でゴールし、今シーズン2戦目の出場を果たしたサラ・フィッシャー(ドレイヤー&レインボールド・レーシング/ダラーラ)は16位だった。
<コメント>

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■ダン・ウェルドン(優勝 2006年度シリーズ・ランキング2位)
「最終戦も激しいバトルとなり、我々は考えていた通りのレースを戦うことができた。タイトル獲得のチャンスをものにするため、今日はアグレッシブに走り、ミスはひとつもなかった。それがチームにとっての50勝目につながったと思う。スピードのあるマシンを与えてくれたチームに感謝したい。それと同時にHondaにも、シーズンを通して最高のエンジンをレースに出場する全員に供給してくれたことに対して深く感謝したい。タイトルを獲得したホーニッシュJr.、そしてロジャー・ペンスキー率いるチーム・ペンスキーにおめでとうと言いたい」

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■サム・ホーニッシュJr.(3位 2006年度シリーズ・チャンピオン)
「タイトルを獲得でき、僕は今、人生で最も大きな喜びにひたっている。今日のレースは、スタートからゴールまで本当に厳しい戦いになっていた。優勝したいという思いも強かったが、同時に大きなリスクを冒すことのできない状況にも置かれていた。今シーズンは自分にとって本当にすばらしいものとなった。Indy500で初めて勝てたことが一番のハイライトだが、3度目のタイトル、そしてチーム・ペンスキーにとって初めてのタイトルを獲得できたことも、Indy500での勝利に並ぶ大きな喜びだ」

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■スコット・ディクソン(2位 2006年度シリーズ・ランキング4位)
「チームにとっての50勝目を、1-2フィニッシュで達成することができた。このようにすばらしい結果でシーズンを終えられたことはうれしい。苦しいシーズンを過ごしてきた後だけに、力強い戦いぶりを1年を通して保ち続けたことに、大きな喜びを感じている。この勢いを来シーズンへと持ち込みたい。ダラーラへとシャシーを変更しながら、我々は高い戦闘力を発揮した。来年の我々はさらに強くなるだろう」

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■松浦孝亮(11位 2006年度シリーズ・ランキング13位)
「自分でも最高のスタートが切れて、4位まで順位を上げることができました。しかし、ハンドリングをよくするために1回目のピット・ストップでフロントウイングを立て、さらに次のピット・ストップでもウイングを立てた結果、ドラッグが増えてストレートスピードが伸びなくなってしまいました。マシンの持つ力をできる限り引き出してレースを戦うことができたので、自分としては悔いのない走りとなっていましたが、満足のいく結果にはできませんでした」
■ロバート・クラーク:HPD社長
「まず最初に今日の勝者であるダン・ウェルドンに、そしてサム・ホーニッシュJr.とチーム・ペンスキーの見事なタイトル獲得に対して、おめでとうと言いたい。今日のレースではタイトルを争う4人全員が、ゴールまで激しく戦い通した。エリオ・カストロネベスはいったんペナルティによって後退したが、最後には3人に追いついた。グランドスタンドのファンは総立ちで彼らの戦いに見入り、声援を送っていた。このようにエキサイティングなレースでシーズンを締めくくれたことを喜んでいる。
 Hondaにとっても今シーズンは、すばらしいものとなった。エンジンの単独サプライヤーを務めることは、Hondaにとってまったく新しいチャレンジであった。競い合うライバルがいなくなり、マニュファクチャラーズ・タイトルは意味のないものになったかに思えていた。しかし、明日そのトロフィーを授与されるとき、私は大きな満足感を感じるだろう。単独のサプライヤーとしての活動はとても難しく、HPDが一丸となって全力をあげて取り組まなくてはならないプログラムとなっていたからだ。Hondaにとってはまったく新しく、今まで経験したことのないチャレンジだった。我々がパドックにいる全チームに、信頼性が高く大きなパワーを持つエンジンを、イコールコンディションで提供できたことを誇りに感じている。
 来シーズンからは燃料がエタノール100%となる。Hondaの技術面でのチャレンジは引き続き行われる。また、IRLとの協議し、さらにエンジンの走行可能距離を長くすることも実現していく予定だ」

<決勝リザルト&ポイントランキング>
順位 No. ドライバー チーム C/E/T タイム
1 10 D.ウェルドン Target Chip Ganassi Racing D/H/F –
2 9 S.ディクソン Target Chip Ganassi Racing D/H/F +0.1897
3 6 S.ホーニッシュJr. Marlboro Team Penske D/H/F +0.2323
4 3 H.カストロネベス Marlboro Team Penske D/H/F +2.6913
5 20 E.カーペンター Vision Racing D/H/F +1Lap
6 4 V.メイラ Panther Racing D/H/F +0.9239
7 11 T.カナーン Andretti Green Racing D/H/F +1.0084
8 17 J.シモンズ Rahal Letterman Racing D/H/F +1.1515
9 8 S.シャープ Delphi Fernandez Racing D/H/F +1.3908
10 2 T.シェクター Vision Racing D/H/F +3.9424
11 55 松浦孝亮 Super Aguri Fernandez Racing D/H/F +4.0965
12 16 D.パトリック Rahal Letterman Racing D/H/F +4.3515
13 15 B.ライス Rahal Letterman Racing D/H/F +4.6053
14 27 A.J.フォイト4世 Andretti Green Racing D/H/F +2Laps
15 7 B.ハータ Andretti Green Racing D/H/F +4.6821
16 5 S.フィッシャー Dreyer & Reinbold Racing D/H/F +4.7542
17 14 J.バックナム A.J. Foyt Enterprises D/H/F +7.8670
18 26 Ma.アンドレッティ Andretti Green Racing D/H/F +9.5037
19 25 M.ロス Roth Racing D/H/F +40Laps

順位 ドライバー チーム 総合 ポイント
1 S.ホーニッシュJr. Marlboro Team Penske 475
2 D.ウェルドン Target Chip Ganassi Racing 475
3 H.カストロネベス Marlboro Team Penske 473
4 S.ディクソン Target Chip Ganassi Racing 460
5 V.メイラ Panther Racing 411
6 T.カナーン Andretti Green Racing 384
7 Ma.アンドレッティ Andretti Green Racing 325
8 D.フランキッティ Andretti Green Racing 311
9 D.パトリック Rahal Letterman Racing 302
10 T.シェクター Vision Racing 298
11 B.ハータ Andretti Green Racing 289
12 S.シャープ Delphi Fernandez Racing 287
13 松浦孝亮 Super Aguri Fernandez Racing 273
14 E.カーペンター Vision Racing 252
15 B.ライス Rahal Letterman Racing 234
16 J.シモンズ Rahal Letterman Racing 217
17 F.ジァホーネ A.J. Foyt Enterprises 142
18 B.ラジアー Dreyer & Reinbold Racing 122
19 E.チーバーJr. Cheever Racing 114
20 J.バックナム Hemelgarn Racing 97
21 R.ブリスコー Dreyer & Reinbold Racing 83
22 P.J.チェッソン Hemelgarn Racing 54
23 M.ロス Roth Racing 36
24 Mi.アンドレッティ Andretti Green Racing 35
25 S.フィッシャー Dreyer & Reinbold Racing 32
26 M.パピス Cheever Racing 16
27 A.J.フォイト4世 Andretti Green Racing 16
28 ロジャー安川 Playa del Racing 14
29 J.ラジアー Playa del Racing 13
30 R.モレノ Vision Rasing 12
31 A.ダーレ Sam Schmidt Motorsports 12
32 P.J.ジョーンズ Team Leader Racing 12
33 T.エンゲ Cheever Racing 12
34 T.ベル Vision Racing 12
35 A.アンサーJr. Dreyer & Reinbold Racing 12
36 A.ルーエンダイクJr. Luyendyk Racing 10
37 S.グレゴワール Team Leader Racing 10
38 L.フォイト A.J. Foyt Racing 10
39 T.メデイロス PDM Racing 10
40 P.ダナ Rahal Letterman Racing 6