INDY CAR

ルーキーのマルコ・アンドレッティが初優勝し、最年少ウイナーに

<Honda>

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2006年8月27日(日)・決勝
会場:インフィニオン・レースウェイ 天候:快晴 気温:21.7℃
 サンフランシスコ郊外、ワインの産地として名高いソノマにあるインフィニオン・レースウェイは、週末を通してまさしくカリフォルニアというべき青空に包まれ、乾いた日差しの中で多くのファンがスリリングなインディカー・レースを堪能した。
 アップ・アンド・ダウンに富んだ全長2.26マイルのロードコースでの戦いは、ポイントランキングで4位につけるスコット・ディクソン(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング/パノス)が予選でポールポジションを獲得し、ルーキーのマルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・グリーン・レーシング/ダラーラ)がフロントロー外側の2番グリッドを獲得した。ポイントリーダーのサム・ホーニッシュJr.(マールボロ・チーム・ペンスキー/ダラーラ)は10番グリッドから、ポイント2位のエリオ・カストロネベス(マールボロ・チーム・ペンスキー/ダラーラ)は予選3位から80周の長距離で争われる決勝に臨んだ。
 ディクソンはポールポジションからレースをリードし、序盤のフルコースコーションを活かしてピットストップを行ったポイント3位のダン・ウェルドン(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング/パノス)が続いてトップを走った。しかし、レースの中盤になってアンドレッティがレース・リーダーの座に躍り出た。
 燃料タンクを満タンにして走れる周回数は27周程度という状況下、アンドレッティが2回目のピットストップに入ったのは80周のレースの45周目だった。しかし、この給油を行った時点でアンドレッティ・グリーン・レーシングは彼をゴールまで無給油で走らせる作戦だった。

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 燃費をセーブしながらトップを守るという極めて困難な課題を与えられたルーキーは、それを見事に遂行して19歳という若さでIndyCarシリーズにおける初勝利を掴んだ。19歳9カ月と14日での優勝は、アメリカのトップ・オープンホイール・シリーズにおける最年少記録である。
 ポイントランキングの上位4人は、ディクソンが4位、カストロネベスが5位、ウェルドンが6位でフィニッシュし、ホーニッシュJr.は9位だった。これにより、ポイントリーダーにはカストロネベスが代わって立ち、1点差の2位にホーニッシュJr.、19点差の3位がウェルドン、21点差の4位がディクソンという接近戦のまま最終戦のシカゴランドを迎えることとなった。
 松浦孝亮(スーパーアグリ・フェルナンデス・レーシング/ダラーラ)は、昨年6位フィニッシュを果たしているインフィニオン・レースウェイだけに2年連続の上位入賞に対して自信を持っていた。13番グリッドからスタートした松浦は、ピットの作戦のよさもあって序盤にして7位にまでポジションを上げた。しかし、1回目のピットストップを行った後にバディ・ライス(レイホール・レターマン・レーシング/パノス)に後方からヒットされてスピン。予選順位と同じ13位でのゴールとなった。
<コメント>

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■マルコ・アンドレッティ(優勝)
「トップを目指して全開で走る。そういう戦いになっていた。チームがレース前に立てた作戦が見事に当たり、僕らはトップに立つことができた。アンドレッティ・グリーン・レーシングが僕に与えてくれたマシンもすばらしいものだった。すべてがうまく行き、僕はついに勝つことができた。今シーズン、僕はずっと勝利を求めてがんばり続けて来た。今シーズンの目標だった1勝を記録でき、本当にうれしい」

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■ダリオ・フランキッティ(2位)
「今日の勝利はチーム全体で勝ち取ったものだ。マルコの勝利を僕は誇りに思う。彼は見事なレースを戦っていた。力強いドライビングだった。アンドレッティ・グリーン・レーシングにとって今シーズンは苦しい戦いが続いて来ていただけに、今日のマルコと彼のクルーたちによる勝利を僕は心からよろこんでいる。僕のクルーたちも全力を出し切ってくれた。2位もすばらしい結果だ。このコースで80周を戦うのは、体力的にも、マシンにとっても厳しいものなのだ」

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■ヴィットール・メイラ(3位)
「とても長いレースだった。ダッシュボードの周回数表示が作動していないかと感じたぐらいだった。レース序盤から燃費だけでなく、ブレーキの温存などにも十分気をつけて走っていた。それが終盤、土壇場でのポジションアップにつながったと思う。残り周回数が少なくなってからも僕らのブレーキは非常に強力だった。燃料も十分に残っていた。パンサー・レーシングにとって、今日はとてもいい結果を得られたとよろこんでいる」

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■松浦孝亮(13位)
「ファイナル・プラクティスで決勝用のマシンが戦えるハンドリングになっていることが確認できていましたし、レースの序盤も力強い走りを展開していました。チームはすばらしい仕事をしてくれていたと思います。しかし、レースの中盤にバディ・ライスとのアクシデントがあり、周回遅れに陥ってしまいました。イン側にスペースは用意していたのにリアタイヤにぶつかって来て、こちらがスピン。トップと同一周回に戻れるチャンスを待っていましたが、それは最後まで来ませんでした。もう次は最終戦ですが、僕らの得意な1.5マイル・オーバルなのでシカゴランドではいい結果を出したいと思います」
■ロバート・クラーク:HPD社長
「ワトキンス・グレン以来、久しぶりのロードレースだったが、天気にも恵まれ、レースの内容もすばらしいものとなった。
 マルコ・アンドレッティという新しいウイナーの誕生は、IndyCarシリーズにとって非常によろこばしいことだ。彼はルーキーでありながら、見事な走りを最後まで続けていた。同じタイミングでピットストップを行ったトニー・カナーンは最終ラップにピットへと給油に向かわねばならなかったが、マルコはゴールまで走り通した。今週の彼は他のどのドライバーよりも勝利に対してのモチベーションが高かったように感じられていたが、本当に初勝利をつかんで見せた。アンドレッティというレース界における輝かしい名前と同じシリーズを戦い、彼らが新たな勝利を記録する。我々Hondaはそこで一緒に戦うことができており、それは極めて光栄なことである。
 チャンピオン争いはさらにポイント差が縮まった。4人のドライバーたちがいずれもチャンスを持った状態で最終戦シカゴランドを迎えるのだ。今シーズン最後のレースも本当にエキサイティングなものとなるだろう」

<決勝リザルト&ポイントランキング>

順位 No. ドライバー チーム C/E/T タイム
1 26 Ma.アンドレッティ Andretti Green Racing D/H/F –
2 27 D.フランキッティ Andretti Green Racing D/H/F +0.6557
3 4 V.メイラ Panther Racing D/H/F +10.6535
4 9 S.ディクソン Target Chip Ganassi Racing P/H/F +11.1867
5 3 H.カストロネベス Marlboro Team Penske D/H/F +12.5049
6 10 D.ウェルドン Target Chip Ganassi Racing P/H/F +13.4494
7 17 J.シモンズ Rahal Letterman Racing P/H/F +13.8754
8 16 D.パトリック Rahal Letterman Racing P/H/F +15.7417
9 6 S.ホーニッシュJr. Marlboro Team Penske D/H/F +16.3369
10 7 B.ハータ Andretti Green Racing D/H/F +18.5571
11 11 T.カナーン Andretti Green Racing D/H/F +40.6636
12 20 E.カーペンター Vision Racing D/H/F +1Lap
13 55 松浦孝亮 Super Aguri Fernandez Racing D/H/F +4.3460
14 8 S.シャープ Delphi Fernandez Racing P/H/F +4.8812
15 15 B.ライス Rahal Letterman Racing P/H/F +5Laps
16 5 R.ブリスコー Dreyer & Reinbold Racing D/H/F +13Laps
17 2 T.シェクター Vision Racing D/H/F +36Laps
18 14 J.バックナム A.J. Foyt Enterprises D/H/F +71Laps

順位 ドライバー チーム 総合 ポイント
1 H.カストロネベス Marlboro Team Penske 441
2 S.ホーニッシュJr. Marlboro Team Penske 440
3 D.ウェルドン Target Chip Ganassi Racing 422
4 S.ディクソン Target Chip Ganassi Racing 420
5 V.メイラ Panther Racing 383
6 T.カナーン Andretti Green Racing 358
7 Ma.アンドレッティ Andretti Green Racing 313
8 D.フランキッティ Andretti Green Racing 311
9 D.パトリック Rahal Letterman Racing 284
10 T.シェクター Vision Racing 278
11 B.ハータ Andretti Green Racing 274
12 S.シャープ Delphi Fernandez Racing 265
13 松浦孝亮 Super Aguri Fernandez Racing 254
14 E.カーペンター Vision Racing 222
15 B.ライス Rahal Letterman Racing 217
16 J.シモンズ Rahal Letterman Racing 193
17 F.ジァホーネ A.J. Foyt Enterprises 142
18 B.ラジアー Dreyer & Reinbold Racing 122
19 E.チーバーJr. Cheever Racing 114
20 J.バックナム Hemelgarn Racing 84
21 R.ブリスコー Dreyer & Reinbold Racing 83
22 P.J.チェッソン Hemelgarn Racing 54
23 Mi.アンドレッティ Andretti Green Racing 35
24 M.ロス Roth Racing 24
25 S.フィッシャー Dreyer & Reinbold Racing 18
26 M.パピス Cheever Racing 16
27 ロジャー安川 Playa del Racing 14
28 J.ラジアー Playa del Racing 13
29 A.アンサーJr. Dreyer & Reinbold Racing 12
29 R.モレノ Vision Rasing 12
29 T.エンゲ Cheever Racing 12
29 T.ベル Vision Racing 12
29 P.J.ジョーンズ Team Leader Racing 12
29 A.ダーレ Sam Schmidt Motorsports 12
35 A.ルーエンダイクJr. Luyendyk Racing 10
35 S.グレゴワール Team Leader Racing 10
35 L.フォイト A.J. Foyt Racing 10
35 T.メデイロス PDM Racing 10
39 P.ダナ Rahal Letterman Racing 6