INDY CAR

サム・ホーニッシュJr.が激戦を制し、シーズン3勝目 ポイントランキング・トップに浮上

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2006年7月2日(日)・決勝
会場:カンザス・スピードウェイ 天候:快晴 気温:34℃

 全長1.5マイル、バンクの傾斜角15度のカンザス・スピードウェイ(カンザス州)で開催された2006年IRL IndyCarシリーズ8戦では、サム・ホーニッシュJr.(マールボロ・チーム・ペンスキー/ダラーラ)とダン・ウェルドン(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング/ダラーラ)が死闘を演じ、0.0793秒差でホーニッシュJr.が今シーズン3勝目を挙げた。第7戦リッチモンドに続く2連勝を飾ったホーニッシュJr.は、今シーズン初めてポイントランキング・トップの座に躍り出ることとなった。
 ホーニッシュJr.は予選2位から200周のレースのうちの149周と、大量のリードラップを重ねた。しかし、カンザス・スピードウェイでのレースを彼が圧倒的に制したわけではなかった。レースを通してウェルドンがずっと彼の背後に食い下がっていたのだ。ポールポジションからスタートしたウェルドンは、そのタイミングを待っていたかのように、ゴールが近づいてからホーニッシュJr.に対して猛然とアタック。ゴールまで4周というところでは一旦マシンの鼻先だけだがホーニッシュJr.の前に出たほどだった。

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 しかし、ホーニッシュJr.はコースのイン側を守り続けた。それによってウェルドンはアウト側を走り続けるしかなく、彼はホーニッシュJr.を完全に抜き去ることは果たせなかった。アウト側で踏ん張り続けることも難しく、ウェルドンは一旦ホーニッシュJr.の後ろへと後退。最終ラップに最後のアタックを仕掛けたものの、ホーニッシュJr.が第7戦リッチモンドに続く連勝へと逃げ切ったのだった。
 ポイントリーダーとして第8戦を迎えたエリオ・カストロネベス(マールボロ・チーム・ペンスキー/ダラーラ)は、序盤にアクシデントを起こしたものの、6位までばん回してゴール。しかし、シリーズポイント争いではチームメイトに次ぐ2位へと後退した。ポイントランキング・トップのホーニッシュJr.から4位のウェルドンまでの差は43点と、依然として僅差のチャンピオン争いが続いている。
 予選を5位で終えた松浦孝亮(スーパーアグリ・フェルナンデス・レーシング/ダラーラ)は8位でゴールした。スタートから上位を走り続ける戦いぶりは、シーズン後半に大きな期待の持てるものとなっていた。松浦は、ポイント・スタンディングでも11位から9位へとポジションをふたつ上げている。
<コメント>

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■サム・ホーニッシュJr.(優勝)
「最後の戦いは非常にスリリングだった。楽しくもあったが、緊張感も高いものとなっていた。ウェルドンのマシンはアウト側を走っても速かった。自分のマシンはアウトでもインでも自在に走れるハンドリングを備えていた上、全体的に少しだがウェルドンより速く、特にトラフィックの中でのスピードで明らかに勝っていた。連勝でシーズン3勝目を飾り、ポイントランキング・トップにも立てた。さらに、チーム・ペンスキーが勝ったことのないカンザスで勝つこともできたし、今日は最高の1日になった」

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■ダン・ウェルドン(2位)
「終盤はホーニッシュJr.とのすごい接戦となった。あのスピードで、今年のコースがサイド・バイ・サイドで走るのが難しい状況となっている中、僕らはギリギリのスペースだけを保ってバトルし続けた。今日、僕は彼の走りから多くを学んだ。サムもそれは同じだろう。2人とも素晴らしい良いレースを戦っていた。そして、僕の方はあと一歩優勝に届かなかった。Hondaのエンジンが本当のイコール・コンディションだということが、今日のレースで改めてわかったと思う。ハイパワーのエンジンでこれだけ性能を揃えるのは大変な仕事だ」

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■ヴィットール・メイラ(3位)
「レースのスタート直後はマシンが凄いアンダーステアになっていた。それをピットストップで改善したが、バックストレートが追い風になっていたために、ターン3へとターンインするのが本当に難しかった。ターン4へ入るところのバンプもドライビングをさらに難しくしていた。2回目のピットストップで、マシンのハンドリングを最高のものにできた。だからこそ何台ものマシンをパスできた。いくつものハードファイトを戦い抜いて3位になれたことを喜んでいる」

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■松浦孝亮(8位)
「最後のリスタートが悔しいです。周回遅れはインに動いてくれるはずだったのにアウトに残ってブロックして来たのが影響しました。今日は序盤こそハンドリングが悪かったのですが、ピットストップのたびにそれを改善して、良いレースを戦えました。ターン1、ターン2で我々のマシンはとても速かったけれど、ターン3でアウト側のラインを走るとオーバーステア、イン側のラインだとアンダーステアになってしまい、思うようにオーバーテイクができませんでした。高速オーバルでのマシンが実力をつけていることは今日のレースで証明されたと思います。今後も今日のようなレース、そしてさらに良いレースを戦いたいと思います」
■ロバート・クラーク:HPD社長
「カンザスでのレースはいつもスリリングなゴールとなるが、今日もその例に漏れず、サム・ホーニッシュJr.とダン・ウェルドンによる僅差のエキサイティングなゴールシーンとなった。オーバルコースでのレースは非常にスピードが高いため、目で見た時には大差と見えても、実際にはほんの小さな差しかない。18台が出場する予選で15位となったら、パフォーマンスが低いと考えるのが普通だが、実際には0.6秒も離れていない。それが今のIndyCarシリーズだ。今日のレースはいくつかのグループに分かれた戦いとなっていたが、そのグループ同士の間にある差も決して見た目ほど大きくはない。チーム間の実力はさらに拮抗して来ているので、シーズン後半戦も接戦が見られるに違いない」

<決勝リザルト&ポイントランキング>

順位 No. ドライバー チーム C/E/T タイム/差
1 6 S.ホーニッシュJr. Marlboro Team Penske D/H/F –
2 10 D.ウェルドン Target Chip Ganassi Racing D/H/F +0.0793
3 4 V.メイラ Panther Racing D/H/F +5.3892
4 9 S.ディクソン Target Chip Ganassi Racing D/H/F +5.5158
5 11 T.カナーン Andretti Green Racing D/H/F +5.7762
6 3 H.カストロネベス Marlboro Team Penske D/H/F +7.0432
7 2 T.シェクター Vision Racing D/H/F +9.6925
8 55 松浦孝亮 Super Aguri Fernandez Racing D/H/F +9.9881
9 26 Ma.アンドレッティ Andretti Green Racing D/H/F +1Lap
10 17 J.シモンズ Rahal Letterman Racing D/H/F +0.3987
11 16 D.パトリック Rahal Letterman Racing D/H/F +2Laps
12 27 D.フランキッティ Andretti Green Racing D/H/F +8.8230
13 7 B.ハータ Andretti Green Racing D/H/F +3Laps
14 51 E.チーバーJr. Cheever Racing D/H/F +4Laps
15 5 B.ラジアー Dreyer & Reinbold Racing D/H/F +6Laps
16 20 E.カーペンター Vision Racing D/H/F +16Laps
17 15 B.ライス Rahal Letterman Racing D/H/F +26Laps
18 8 S.シャープ Delphi Fernandez Racing D/H/F +35Laps
19 14 F.ジァホーネ A.J. Foyt Enterprises D/H/F +134Laps

<順位 ドライバー チーム 総合 ポイント>

1 S.ホーニッシュJr. Marlboro Team Penske 300
2 H.カストロネベス Marlboro Team Penske 280
3 S.ディクソン Target Chip Ganassi Racing 261
4 D.ウェルドン Target Chip Ganassi Racing 257
5 V.メイラ Panther Racing 227
6 T.カナーン Andretti Green Racing 206
7 S.シャープ Delphi Fernandez Racing 176
8 D.フランキッティ Andretti Green Racing 175
9 松浦孝亮 Super Aguri Fernandez Racing 173
10 Ma.アンドレッティ Andretti Green Racing 172
11 B.ハータ Andretti Green Racing 170
12 D.パトリック Rahal Letterman Racing 159
12 T.シェクター Vision Racing 159
14 F.ジァホーネ A.J. Foyt Enterprises 142
15 B.ライス Rahal Letterman Racing 137
16 E.カーペンター Vision Racing 125
17 E.チーバーJr. Cheever Racing 114
18 B.ラジアー Dreyer & Reinbold Racing 107
19 J.シモンズ Rahal Letterman Racing 83
20 P.J.チェッソン Hemelgarn Racing 54
21 Mi.アンドレッティ Andretti Green Racing 35
21 R.ブリスコー Dreyer & Reinbold Racing 35
23 M.パピス Cheever Racing 16
24 ロジャー安川 Playa del Racing 14
25 J.ラジアー Playa del Racing 13
26 A.アンサーJr. Dreyer & Reinbold Racing 12
26 R.モレノ Vision Rasing 12
26 T.エンゲ Cheever Racing 12
26 T.ベル Vision Racing 12
26 P.J.ジョーンズ Team Leader Racing 12
26 A.ダーレ Sam Schmidt Motorsports 12
32 A.ルーエンダイクJr. Luyendyk Racing 10
32 S.グレゴワール Team Leader Racing 10
32 L.フォイト A.J. Foyt Racing 10
32 T.メデイロス PDM Racing 10
32 J.バックナム Hemelgarn Racing 10
37 P.ダナ Rahal Letterman Racing 6