INDY CAR

●インディ・カー・シリーズ第16戦ワトキンス・グレン【決勝】ディクソンが40レース振りに優勝。今シーズン最後のロード・コース、ワトキンス・グレンを制す。

<US-RACING>
予選4位からスタートしたディクソンが群を抜いた速さをみせ、今シーズン初優勝を飾った。スタートからリードを保ったカストロネベスはレース終盤に後退し、最終ラップでエンゲと接触しリタイアに。カナーンは2度もディクソンに抜かれ、結局追いつくことが出来ず2位でフィニッシュ。3位にはフランキッティが入った。2位からスタートしたルーキーのパンターノは健闘し4位に。日本人勢は松浦が15位から追い上げ、インフィニオンと同様の6位でフィニッシュ、安川は15位となった。Lap by Lap
・レースは1周3.37マイルのロード・コースを60周する合計204マイル。31周を越えた時点でレースは成立する。
・ピット・ロードのスピード制限は、60mph
・マシンがコースインしてから2周目にグリーン・フラッグが振られてレースがスタートする。
・レースで使用できる燃料は102ガロンまで。
・インディアナポリス500マイル・レースを3度制覇しているジョニー・ラザフォードがシボレーSSRのペースカーをドライブする。
午後3時30分、気温26度で湿度は29パーセント。薄曇の中やや強い風が吹く。ファイアストンのエンジニアの計測によると、コースの路面温度は50度。
午後3時40分、イベントのグランド・マーシャルを務めるキャメロン・アージェットシンガーがエンジン始動の合図をかける。すべてのマシンがペースラップのためにコースイン。
Lap1: グリーン・フラッグ。カストロネベスがリードしてターン1に進入。カストロネベスがカナーンを0.9508秒リード。
Lap5: イエロー。ターン8でシェクターがコース・オフし、その際にマシンは破損してしまう。コーション下のリーダーはカストロネベス、カナーン、ディクソン、フランキッティとカーパンティエ。
Lap6: 数台のマシンがピットイン。4本のタイヤ交換と燃料補給を行う。ライスがピットの入り口でスピード違反をし、隊列の最後尾に戻される。トップの7台はピットに入らなかった。ライスはフロントの右側にトラブルを受けた。パトリックとウエルドンは燃料補給とウイングの調整をしただけだった。ハータもウイングの調整したが、入り口で止まってしまう。
Lap7: ハータはピットに戻り燃料補給だけする。
Lap8: グリーン。カストロネベスがリードしターン1に進入。
Lap10: カストロネベスがカナーンを0.9732秒リード。
Lap15: カストロネベスがカナーンを0.6615秒リード。
Lap20: ディクソンが2位のカナーンをターン1でパス。カストロネベスがディクソンを2.7265秒リード。カーパンティエ、パンターノ、エンゲとメイラがピット・インして4本のタイヤ交換と燃料補給を行う。カーパンティエとエンゲはウイングを調整。パンターノはエア・ホースを轢いてしまい、ペナルティを受ける。
Lap21: カストロネベスとディクソンがピット・インして、4本のタイヤ交換と燃料補給を行う。パンターノはピットに戻りドライブ・スルー・ペナルティを行う。
Lap22: カナーンとフランキッティがピット・インして、4本のタイヤ交換と燃料補給、エア・プレッシャーの調整を行う。
Lap25: ウエルドンがホーニッシュを0.2987秒リード。
Lap26: 松浦、シャープ、パトリック、バックナムとライスがピット・インして、4本のタイヤ交換と燃料補給を行う。ライスはピット・ウォールに接触し、ノーズにダメージを受ける。パトリックと松浦はウイングの調整を行う。
Lap27: ホーニッシュがピット・インして、4本のタイヤ交換と燃料補給を行う。
Lap28: イエロー。パトリックがターン5の入り口で止まってしまう。デルファイIRLセーフティ・チームによってマシンはリスタートした。
Lap29: ウエルドン、安川、ハータ、バロン、パンターノとカーパンティエがピット・インして、4本のタイヤ交換と燃料補給を行う。パンターノは燃料補給だけ行った。
Lap30: グリーン。カストロネベスがリードしてターン1に進入。ディクソンがインナー・ループの入り口でリードし、カストロネベスをパス。ディクソンがカストロネベスを1.3804秒リード。
Lap31: ウエルドンはインディ・カー・シリーズのチャンピオンが確実となった。メイラがピット・イン。
Lap35: ディクソンがカストロネベスを1.3986秒リード。
Lap40: ディクソンがカストロネベスを3.7180秒リード。ハータとバロンがピット・インして、4本のタイヤ交換と燃料補給を行う。ハータのマシンはテレメトリーがなくなっているとクルーが報告。
Lap41: カストロネベス、カーパンティエ、エンゲ、シャープと松浦がピット・インして、4本のタイヤ交換と燃料補給を行う。
Lap42: リーダーのディクソンがピット・インして、4本のタイヤ交換と燃料補給を行う。
Lap44: カナーン、フランキッティ、パンターノとウエルドンがピット・インして、4本のタイヤ交換と燃料補給を行う。
Lap45: 3位のポジションを争っているフランキッティとディクソンが、ターン6で軽く接触。ホーニッシュが8.9443秒リード。
Lap46: ディクソンが2位のカナーンをターン1でパス。バックナムがピット・インして、4本のタイヤ交換と燃料補給を行う。
Lap47: リーダーのホーニッシュがピット・インして、4本のタイヤ交換と燃料補給を行う。ディクソンがトップに。
Lap50: ディクソンがカナーンを1.0588秒リード。
Lap54: イエロー。バロンがターン1でスピン。デルファイIRLセーフティ・チームによってマシンはリスタートした。コーション下でのリーダーはディクソン、カナーン、フランキッティ、カーパンティエとパンターノ。
Lap56: グリーン。ディクソンがリードしてターン1に進入。
Lap59: ホワイト。ディクソンがカナーンを2.0070秒リード。
Lap60: イエローとチェッカード。エンゲとカストロネベスがインナー・ループのアプローチとなる直線で接触。ディクソンがワトキンス・グレン・インディ・グランプリで優勝した。
レース・ノート
・ディクソンが今シーズン初の優勝を飾った。インディ・カー・シリーズのキャリアで4度目の優勝となった。最後の優勝は2003年の6月に行われたリッチモンド・インターナショナル・レースウエイでの勝利だった(40レース振り)。
・ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシングにとって6度目の優勝。チームの最後の優勝もディクソンで2003年の6月に行われたリッチモンド・インターナショナル・レースウエイだった。
・トヨタにとって今シーズン4度目、インディ・カー・シリーズで17度目の優勝。
・カナーンが2位でフィニッシュ。カナーンはインディ・カー・シリーズで行われた合計2回のロード・コースとストリート・コースで優勝と2位を2回獲得した。
・パンターノは4位でフィニッシュ。インディ・カー・シリーズでの最高位となった。パンターノは8月に行われたインフィニオン・レースウエイでデビューした。
・ウエルドンは5位でフィニッシュし、インディ・カー・シリーズ・チャンピオンが決定した。
・パトリックは16位でフィニッシュし、ボンバルディエ・ルーキー・オブ・ザ・イヤーが決定した。